「徒然アルツハイマー（演劇企画集団Jr.5）」＠駅前劇場

Studio LifeのJr.5の劇団員の立ち上げたプロデュース公演も
あっという間にvol.11だそうです。
すごいですね！
今回は演劇好き的にかなり豪華なキャストで，
しかもWキャスト。
何とかして両方行けないかとあれこれ考えたのですが，
6月はなんだか忙しいのと，無理する元気のないお年頃なので
片方だけで諦めました(^^;
日曜夜とか，平日ソワレに２日連続行くとか，無理っす(^^;



真ん中の黒い服が，南海キャンディーズのしずちゃん，
しずちゃんの左が流山児の塩野谷さん，右側が道額先生の青山さん。
元ライフの荒木君も出演です。

私が観たのはSチームでした。
父親：塩野谷正幸
長男：佐藤達
次男：奥田努
三男：村井成仁
長女：戸田華鈴
長女彼氏：菅沼岳
女：中野りん子
母親：かんのひとみ
ヘルパー：柿沼美智恵
男：山下拓朗

セットがすごく凝ってました。
入口から入ってL字型に客席組まれ，
歪んだT字型の細長い舞台。
奥にどうやら水場，真ん中奥が父親の部屋，
スロープで入口からも出入りできる作りで，
壁一面に，何かのメモ書きがビッシリと貼ってあります。
細かい文字までは読み取れませんでしたが
「寝る時は電気」みたいなのが見えました。

アルツハイマーで要介護認定を受けている父と
父を介護しながらアルバイトとして働く長男。
離婚してまともに働かず，プラプラしている次男。
唯一まともに働いているものの，何か訳ありな三男。
就活中の大学生の長女。

妙齢な色気のあるヘルパーさんは，回想場面では
かつて父の浮気相手だった女性になったり，
常に舞台のどこかにいて，長男とだけ会話する謎めいた「女」
がいたり，どこか夢うつつの雰囲気漂う作品でした。

最初は，確かに父親が認知症で，長男が介護していたのですが，
途中から，あれ？と思わせる言動が出てきて，
徐々に父と長男の立場が入れ替わっていきます。
長男は，精神的なストレスから過去を忘れたのか，
それとも若年性の認知症なのか…。

壁に貼られた無数のメモは，家の中のあれこれを忘れないように
メモをして，貼っておいたものだったんですね。

なかなかヘビーなストーリーでしたが，
奥田くんのクズっぷりが見事で，
ところどころクスリと笑える場面も。
ただ，長女の彼氏の外見で笑いを取ろうとするのは
ちょっと時代遅れかな，と。

塩野谷さん演じる父親は，かなり厳格で
長男を罵倒する場面は，そんな言い方しないで～～～と
辛くなるほど。
青山さんだと，全然違う父親なんだろうなぁ，と思われ
それだけでも，別チームも観たかったなぁ，と。

心がヒリヒリする良作でした。
また次回作も楽しみにしています。