ライフの今年最後の本公演は、三原順原作の「はみだしっ子」です。
えっとー。
すみません、この作品知りませんでした
前回の公演会場で原作本を買っていたので、この機会に読んでみようかなーと。
物販コーナーで「はみだしっ子ください」と言うと
「はい、こちら、はみだしっ子の第1巻です」と渡されて
えー、1巻で終わりじゃないんだー、と
文庫本で全6巻のようです。
読み切れる自信がなかったので、結局何も読まずに臨みました。
今回の会場は池袋の東京芸術劇場・シアターウエスト。
新宿以外の公演会場って久しぶりですね。
職場からは行きやすいので助かります。
久しぶりのシアターウエスト、床が板張りなのねぇ~。
遅れてきた人の足音とか、ついうっかり物を落としちゃった人とか
音がとても響きます。
タイトル通り、親を亡くしたり捨てられたりした、
4人の子どもたちの居場所探しの物語。
兄貴分だけど心に大きな傷を抱えたグレアム(仲原裕之)、
口が悪くてつっぱっているけど実は繊細なアンジー(松本慎也)、
元気いっぱいだけど地下室に閉じ込められていた過去を持つサーニン(千葉健玖)、
ちょっと体が弱いけど心優しい末っ子マックス(伊藤清之)。
ストーリーはちょっとオムニバスな感じ。
最初は、彼らを拾って面倒を見るレディ・ローズ(曽世海司)とのお話。
恋人にフラれて酔っ払って帰る途中に、道端に座り込む4人と出会い
うちにくればいいわ!と連れて帰るものの、
近隣住人とトラブルを起こし、結局アパートを引き払うことになり、
4人ともお別れ・・・。
曽世さんのレディー・ローズ、ビシビシ厳しいことも言うけれど
姉御肌で面倒見の良いおねーさんで、おキレイ
レディー・ローズと同じアパートの親切なヨット乗りに、
仲間のヨット乗りを紹介してもらって、遠く離れた港町へ向かう4人。
ささいなことで喧嘩をして、一人で港へ向かったアンジーは
雨宿りのために荷箱の中に入り込み、そのまま島へ運ばれてしまいます。
そのことを知った3人は、手漕ぎボートで島へ向かい、
自分のことなんて置いて行ったよ、と強がるアンジーですが、
島の住人(藤原啓児)のさりげない優しさに触れ、心を開いて行きます。
最後は、グレアムに家に帰るよう迫る従妹のエイダ(宇佐見輝)とのお話。
グレアムのせいで自分の母が死んだと思い、憎み続けているエイダの心を
マックスの天使のような言動が徐々に溶かしていきます。
最初は4人の紹介、という感じで
次はアンジーのソロ、最後はグレアムのソロ、と言う感じで
モノローグがとても多いです。
が、松本君も仲原君もちゃんと世界を作って引き込んでくれます。
そして!
大抜擢のFresh伊藤君!
可愛い!!!!(爆)
可愛いよ、君!!!!
見た目はにんじんみたいなフワフワ頭で、色白で、
全く嫌みのない演技。
アンテが無理なくできるな、とか
キャラ的にはトーマだな、てか、トーマそのものだな、とか。
そう、なんかトーマの世界に通じるものがあるんですよね。
グレアムはオスカーとユーリを足して2で割った感じ。
アンジーはエーリク。
この時代の少女マンガは、なんかこういう感じなのかな。
(適当なことを言うと怒られそう)
連載当時はグレアム派とアンジー派に分かれていたそうですが、
私は断然アンジーですねー
素直じゃないけど実は優しくて面倒見が良くて。
グレアムの包容力と穏やかな優しさも魅力的ですけどね。
仲原君、出てきた瞬間、岩崎さんかと思いました。
で、別チームでは絶対岩崎さんだな、と確信しました(当たってたw)。
今回3チームもあるし、作品を知らないので
どれが誰とか全く把握してなくて・・・
セットは舞台の上手から下手まで、階段です。
5段、踊り場、また5段。
踊り場部分に街灯がひとつ。
とてもシンプル。
でも芝居と照明とで、場所はいくらでも変わりますからねー。
レディー・ローズの家だったりハンバーガーショップだったり港だったり。
倉田さんの演出でよくある、
センターにメインがいて、後方に立つ別のキャストと
回想的な感じでやりとりを交わす場面が多かったですが、
無理なく会話ができていて、そして彼らの痛みもひしひしと伝わってきました。
どの子も辛いんです。。。
全く予備知識なく行きましたが、予想以上に良かったし、泣けました。
別チームも楽しみです!
そして、せっかくだから原作(とりあえず1巻)を読んでみようと思います。
11月5日までやってます。
上演時間2時間5分とコンパクトにまとまってるし、
お時間ある方は是非~