Fireside Chats

ファイアーサイド・チャット=焚き火を囲んだとりとめない会話のかたちで、広報やPRの問題を考えて見たいと思います。

「週刊!木村剛」の今後

2005年01月08日 12時33分34秒 | Weblog
1月4日の「週刊!木村剛」をどうすべきか?のエントリーに(時期遅れの)トラックバックします。

>「BLOG of the Week」については、皆さんのご要望がこれまでどおり強いのかどうなのかを
>確認した上で、今後の運営を再考してみたいと思っています。

木村氏の「BLOG of the Week」の努力には、かねて敬服していました。
トラックバックのすべてに眼を通すことすら大変なのに、ちゃんと行間まで読み取ろうとの姿勢がうかがえていたからです。
なまなかなエネルギーではできないことです。
そもそも、投稿(トラックバックもその一種でしょう)を読むに際しては、2つの視点が重要だと思っています。
「検事の視点」と「弁護士の視点」です。
前者は物事を批判的に見ようとの視点で、これなくして評論や批評は成立しません。
後者はどんなわずかなことでも良い点を見出そうとの視点で、これが新たなる才能を発掘する源泉となります。
人間は悲しいことに、ほっておくと「検事の視点」に偏りがちです。
100の投稿を読み続けるとすると、最初は2つの視点を維持しようと努めるのですが、ちょっと気を抜くと、すべてを批判的に眺めている自分に気づきます。
最後のほうになると、「弁護士の視点」を維持するために、膨大なエネルギーを要するようになるのです。
木村氏は「検事の視点」と「弁護士の視点」をキープするため、膨大な時間を費やし、尋常ではない努力をされていたと思います。

「BLOG of the Week」をカタチだけ続けることは、今後とも可能でしょう。
しかし、日本振興銀行の社長業への投入時間は中途半端ではないでしょうから、ブログを読む時間が削られることは疑いないでしょう。しかも、銀行の社長業はストレスが多いでしょうから、心の平安を保ちつつブログを読むことは困難なのではないかと想像します。
せっかく、多くの魅力的なコンテンツを世に出してきた名物企画のレベルが落ちるのは残念です。
であるとするなら、「BLOG of the Week」は潔く手仕舞いされたらいかがでしょう。

問題は、これまで「週刊!木村剛」が有力なトラックバックハブとして広く認知されていたことです。
これまで、「週刊!木村剛」にトラックバックしていたブロガーはこれからどこにトラックバックすればいいのでしょう。

ひとつのアイディアは、木村氏が後継者を指名し、代替わりする手です。
顧客基盤をすっかり譲り渡すということですね。
木村氏は「BLOG of the Year」のようなカタチで、随時参入すればいいでしょう。

もうひとつのアイディアは、なにもせず自然に任せること。
ブログ界で木村氏が占めていた地位が空位になるとすれば、その後を襲いたいとの、健全な野望を抱く人は多くいるでしょう。
ポスト木村剛を目指すいくつかのサイトが競争原理で試行錯誤を行い、勝ち抜いたところはそれなりの見識と魅力的な語り口とわかりやすい仕組みを持ったサイトになるはずです。
どうもこちらのアイディアのほうが、ブログというメディアにはふさわしいように思います。



1 コメント

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木村剛さんからトラックバックが (Fireside Chats)
2005-01-14 18:48:19
木村さん、TBありがとうございます。



う~ん。

困ったな。

ちょっと違和感があるけど、エントリー書くほどの内容じゃないし、

木村さんのブログにはコメント欄無いし・・・・。

仕方がないので自分のエントリーに自己コメントです。



ぼくが書いたのは、

>投稿(トラックバックもその一種でしょう)を読むに際しては、

>2つの視点が重要だと思っています。

>「検事の視点」と「弁護士の視点」です。



木村さんのブログを読むと、

>今後は、歪んだ「検事の視点」からコミュニティを荒らしにこられる方々のトラックバックについては

>原則として削除する方針で臨んでいきたいと思っております。



「検事の視点」の背後にあるのが健全なる批判精神である限り、しっかり受け止めるべきという点は木村さんも同意なさるでしょう。



「弁護士の視点」のみを偏重すると、気持ち悪い馴れ合いコミュニティに陥る危険があることも異議はありますまい。





・歪んだ「検事の視点」

・「歪んだ検事」の視点



どうも後者の表現のほうが適切なのでは・・・・。

とつぶやいておきましょう。
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