2年くらい前にダイオードを使ってオルタネーターの出力電圧を上げる方法をここで紹介した。
読者の中に同じように試した方がいて、ダイオードだと0.6Vきざみでしか電圧が調整できず、もっと細かく調整したいと要望があった。
記事の中に、小さな電源基盤を組み込めば簡単にできると書いたが、最近また問い合わせがあったのでここですこしまとめてみよう。
もう一度おさらいの意味でオルタネーターの電圧を上げる方法を記す。
オルタネーターは車の電気を作ってメインバッテリーにためる働きをする。
鉛バッテリーは気温によって充電電圧が大きく変わる性質があるので、メインバッテリーの電圧をいつも監視しながら気温に応じて充電電圧を上下する。
もちろん車種によっても違うが、充電初期には冬の寒い時には15V近くになることもあるし、夏の暑い時には13.6Vくらいまで下がることもある。
リン酸鉄リチウムバッテリーの充電電圧は14.2~14.6Vというのが普通の値で、鉛バッテリーよりも少し高い。
走行充電器はオルタネーターが発電する電圧を少し上げてリチウムバッテリーが充電できる電圧まで上げる役目をする。
オルタネーターの出力電圧を上げれば走行充電器が無くてもそのまま充電できる。
しかし、電圧を上げすぎるとメインバッテリーが過充電になるのでそこのところがちょっと難しい。
以前に紹介した整流用のダイオードでの実験。
ダイオードを3本直列にしてワニ口クリップでショートする。
うちのカムロードはノーマルの状態ではバッテリー電圧は13.6Vくらい。
整流用のダイオードを1本入れると13.9Vくらいに上がる。
2本では14.1~14.2Vで。
3本入れると14.4~14.5Vくらいまで上がる。
これを実体図でダイオードを1本入れたものを書けばこんなに簡単なもの。
ヒューズボックスからヒューズその物を外すので配線途中に代わりのヒューズを設ける。
今回は出血大サービス 差し替えるヒューズ状のピンもAmazon。
これを適当に切断して、平ヒューズボックスもヒューズを入れて回路に使用する。
整流用のダイオードとスイッチを付けるだけの簡単なもの。
ダイオードを1本入れて少しだけ充電電圧を上げればノーマルより20~30A増える。
もっと電圧を上げて増やしたい場合はさらに直列に2~3本入れてやればいい。
スイッチを入れて回路が閉じるとノーマルな状態だが、スイッチを切るとバッテリーからオルタネーターに行く回路にダイオードが一つ入ることになる。
回路的にはかなり簡単。
現用の物がこちら。
スイッチでダイオードを1つにしたり2つ使ったりと簡単に切替えが可能。
ダイオードを3本にして1本づつ切替えたい場合はロータリースイッチが必要になる。
うちのジルの場合だと、ダイオードを2本直列につなぐとオルタネーター出力が14.1Vくらいになった。
エンジンを掛けてしばらくした状態
ノーマルな状態で16Aくらい。
リチウムバッテリーの残量が7割くらいの状態だが、残量によってノーマルでも充電量が変わる。
バッテリーが新しければ内部抵抗も低いので充電量は大きく増える。
ダイオードを2本直列にしたときのサブバッテリーへの入力電流
ダイオードを3本直列にしたときのサブバッテリーへの入力電流は77Aで電圧は14.39V。
リチウムに充電する電圧としてはちょうどいいくらいだが、メインバッテリーにはちょっと高すぎ。
ダイオードから電源基盤に変更して細かく電圧調整。
もっと細かく電圧調整しようとすれば小さなシャントレギュレーターを入れてやればいい。
シャントレギュレーターというのは入力電圧が変わっても出力電圧が一定している。
ダイオードの代わりにAmazonで買った電源と入れ替える。
買ったときは3個で1900円くらいだったが、今はもうちょっと高い。
電圧、電流表示が出て電圧を可変できる。
ちなみに電流は流れないくらいに少ない。
アースだけは適当に取ってくるとして、上の図のダイオードとスイッチの替わりにこの電源基盤を入れる。
オルタネーター生き → オルタネーター行き
電源基盤の出力電圧を13.1Vにしたらオルタネーターの出力電圧は14.5Vまで上がった。
13.2Vにしたらオルタネーターの出力電圧は14.1Vくらいになる。
オルタネーターの電圧を上げるとかなりの電流で充電できるが、メインバッテリーが過充電になりやすい。
ほどほどにしないと、走行充電リレーが焼けたり、オルタネーターが働き過ぎで過熱して駄目になったりしやすい。
オルタネーターばかりに頼っているあなた!! 旅先でオルタネーターが死んだら悲惨ですよ。
ソーラーパネルを出来るだけ積んで、オルタネーターの負荷を減らす工夫も必要だと思う。
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>ソーラーパネルを出来るだけ積んで、オルタネーターの負荷を減らす工夫も必要だと思う。
私は2000ccガソリン2WDのZILに乗っていますが、オルタネーターにしっかり働いてもらうと燃費は7km/Lです。
ソーラーを十分積んでオルタネーターを使わずに走ると燃費は8.5km/Lでした。こんなデータが何かの足しになれば幸いです(^^
>わくわく電子工作... への返信
2000ccのガソリン車だったらトルクが無いのでオルタネーターの負荷をかけるのはきついですね。
ソーラーパネルでの発電はただですからこれを使うのが一番です。
私も普段はソーラーだけで済んでます。
走行充電を使うのは、長旅で雨天が続くときくらいでしょうか。
おはようございます。
そこの貴方!
ドキ!オイラでしょうか?
最近YouTubeで出力の大きな走行充電器の紹介があります見ると魅力的で長旅で1日の移動距離が短いとだんだん電力不足になります。
普通車に乗って始まった車中泊が車がバージョンアップしながら電力に頼った車中泊になります。
石橋を叩き割る性格のオイラ車齢も古く10万キロ超えた車体ですから確かにオルタネーター寿命の不安を考えつつ試してみます、いつか何処かで立ち往生になりませんように、神様仏様うなぎ様(笑)
>ソーラーパネルを出来るだけ積んで、オルタネーターの負荷を減らす工夫も必要だと思う。
その通りだとおもいます・天然の自然エネルギーを
有効に活用ですね。当方も「TV局ロケ車仕様」に屋根上に「フラットルーフ」を搭載しますので、200Wが2枚が限界です。直列なら24V×2=48Vになるね。
当面、1枚だけにするか一気に2枚搭載してしまうか迷います・今、手持ちのポタ電は24Vまでしか入力出来ませんからね。もう一台追加のポタ電は48Vに
に耐えられるはずなので、その時2枚(400W)にです。
瀬菜丸さんならって、まるはも
神様仏様うなぎ様+駆け込み寺のお住職様 だょ。
>愚か者。... への返信
いえいえ瀬菜丸さんのことではありませんよ。(笑)
オルタネーターに余裕があれば大きな走行充電器を付けても大丈夫です。
でも一般的なカムロードの130A程度のオルタネーターでは60Aクラスの走行充電器がギリギリでしょう。
アイドリングでは50Aも取れません。
オルタネーターが冷たいうちは電圧を上げるのでかなり流れますがすぐに下がります。
エンジンに組み込んだ状態だと放熱も悪く電流を多く取ると150℃くらいに上がりますがそれを繰り返すと故障につながります。
悪いことに電力を多く使うのは夏場が多く、オルタネーターの故障の7割が夏の故障らしいです。
>駆け込み寺のお住職... への返信
電気をどれだけ使うかは大きな問題です。
夏の暑い時期に旅をしなければ大して使うこともないでしょう。
エアコンを使いだすと電気はいくらあっても足りませんね。
枠式のソーラーパネルを車の屋根に設置すると、その下は日陰になりますから天井がそれほど熱くはなりません。
エアコンを使うと電気が豪勢に流れるでしょうね
家庭のエアコンでも結構電気を食いますからね
100Vか200Vでもそうですから12V24Vじゃあ
凄いことになるでしょうよ、電欠にならないようにしましょう
ときに我が家のエアコンが、壊れました
この暑いのに・・・どうも室外機の基盤が壊れたみたいです、修理はいくらかなと問い合わせれば
涼しい顔をして10万円といわれました、そして部品は一週間かかりますだって
うーん10年使ってるからね
でもこの暑いのに我慢できませんから
新品を購入しました・・・あーお金が飛んでいく
>そうでしょうね... への返信
ご自宅のエアコンが壊れましたか。
今日も暑いですからエアコン無しはつらいです。
10年たって壊れたらもう買いなおした方がいいですよ。
修理に10万円は高すぎかと、基盤なんて高くても1万円くらいのものでしょう。
エアコンは電気店に行って買うのでしょうか。
私の部屋のエアコンは先日ガスを入れ足してからまだ冷えています。
ネットで購入した新しいのは、効かなくなった2日後には自宅に届きました。
今のが効かなくなったら交換ですね。