昨年走行充電器の記事を書いたが、新しいものが出たり、リチウムバッテリーを使う人も増えてきたので記事に修正を加えた。
キャンピングカーは、車を動かすためのメインバッテリーと生活用の電気を溜めるサブバッテリーを積んでいる。
どちらも同じバッテリーだったらエンジンのオルタネーターで満充電できるが、悲しいかなバッテリーの性質が違うので充電電圧の高いサブバッテリーは充電が不十分になってしまう。
最近のキャンカーはエアコンを積むのが当たり前のようになってきた。
そうなるとサブバッテリーを100Ah×3個でも不十分で、もう少し充電がスムースにできればと思うようになる。
サブバッテリーが新しいうちは、充電電圧が13.9Vでもガンガン充電するが、5~6年も使っていると内部抵抗が上がってだらだらとわずかしか充電出来なくなる。
夏に使うエアコンはそんなサブバッテリーの劣化等はお構いなしに電気を食うので、何とか充電電圧と電流を上げて効率を上げたくなる。
最近はリン酸鉄リチウムバッテリーも安価になって鉛バッテリーの替わりに載せ替える人も増えてきた。
電源に余裕が出来ると、とかく無駄使いをするが使った電気は補充しないといけない。
リン酸鉄リチウムバッテリーの電圧は12.8Vと言っても実際の常用域は13.0~13.4Vの範囲で鉛バッテリーよりも電圧が高いので入り難い。
その為にはどうしても昇圧型の走行充電器が欲しくなる。
走行充電器は昇圧しないと意味がない
走行充電器と称して電流値が30Aだの40Aだのと書かれているのを見るが、大事なのは出力の電圧が14.4~14.6Vであることが重要。
昇圧しないと意味がない。
これは今のジルに積んでいる60Aの昇圧タイプの走行充電器。
出力を14.4Vで60Aに調整しているので、入力は70A程度入ることになる。
うちのジルはディーゼルだからオルタネーターは130Aが付いている。
アイドリングで短時間であれば100A流しても問題ないが、長時間はそんなに流せるとは思わない。
3ユニットのどれにも個別にスイッチをつけているので20、40、60Aと充電電流を選択できるし、故障したときにもどれが悪いかすぐに分かる。
1つのユニットが20Aのものを3パラで使っている。
これは過去の記事に詳細をのせている。
自作すれば自分の車に合った容量のものを安価に製作することができる。
これは単体のユニットで出力が20Aのもので価格は4,000円程度。
MAXで25A程度取れるユニットだが、余裕をもって使いたい。
20Aでよければこれ一つでOKだし、バランスを取る必要もないのでテスターと半田ごてがあれば製作可能だ。
少しの経験があれば容易に製作可能だ。
将来必要になればもう一台増設して、パラの40Aで運用することも出来る。
以下は市販品の紹介。
最近、市販品でも昇圧型の安価な走行充電器が出てきたのが嬉しい。
ここに挙げた以外にも海外のものがいくつかあるが、一般的でないので掲載は控えた。
未来社
未来社からもDC-1220SP 昇降圧走行充電器が発売された。
出力電圧 14.4~14.7V
出力電流 20A
DC12V~DC24V車からDC12Vサブバッテリーへ充電するものでソーラーコントローラーも内蔵されている。
最大ソーラー容量 240W
最大ソーラー開放電圧 DC30V (これだとソーラーの直列接続が出来ない。)
鉛、AGMおよびリチウムイオンバッテリー対応というものだが、少し容量が少ないのが辛いところ。
実売価格は4万円程度か。
CTEK (スウェーデン)
型番 D250SA → こちら
出力電圧 14.4~14.7V
出力電流 20A
ソーラーコントローラーを内蔵 (300W 23V以下) ← これもソーラーの直列接続ができない。
D250SAとSMARTPASS120を併用することにより、最大140Aの電流に対応しているので
エンジンを掛けて電子レンジやエアコンを使うこともできる。
アイドリングストップ車に対応したサブバッテリー走行充電システム。
STERLING POWER PRODUCT (イギリス) → HPはこちら
あまり一般的ではないが、大電流の走行充電器として有名なのがこちら。
リン酸鉄リチウムバッテリーを積んだらこれくらいのがほしい。
12V系は80Aと130Aと大電流仕様。
80A 型番 AB1280
130A AB12130
24V系は80Aのみ。
型番 AB2480
直接販売とebay USAでも購入可。
ebay USAでは送料を含めて5万円程度。
取説はこちら
走行充電器もいくつかあるが、いづれも価格が高いのが少し難点だ。
他にも市販品で昇圧回路内蔵をうたう走行充電器がある。
出力が最大60A 昇圧時10Aというものもだが、通過電流は60Aで昇圧回路は10Aしかないので間違えないことだ。
最近、RENOGYが人気のよう。
ソーラーチャージャーと一緒になった走行充電器とDC-DC走行充電器がある。
こちらはソーラーチャージャーと一緒になった走行充電器で12V 30A 20,060円 と50A 26,360円 がある。(セール期間中)
走行充電とソーラー発電の2WAY仕様で便利がいいが、30Aの場合、最大電流が30Aとなる。発電機またはソーラーパネルから同時充電の場合、各15Aまで制御され、最大の合計電流は30Aのままだということ。
これでの注意事項として、pVの最大電圧が25Vなのでソーラーパネルは最大電圧が25V以下のものを並列で使う制約をうける。
小規模でコストを抑えたいときはこれがいいかも。
こちらは最近発売された専用のDC-DC走行充電器。
12V 20A,40A,60Aと種類も豊富で価格も20A 10,710円 40A 15,300円 60A 24,700円と安い。(セール期間中)
大型の走行充電器を計画している人はこれを検討しない手はない。
リチウムバッテリーでオルタネーターに余裕があれば走行充電器は大きいほうがいい。
ここで注意することは、大きな走行充電器を使う場合は入出力のケーブルはそれに見合ったものにすること。
取扱う電流が大きいと思わぬところで発熱して火災につながりかねない。
キャンカーは冷蔵庫が稼働すると4~6A程度の電力を食う。
走行充電器からの電流が20A程度では実際の充電量は15A程度になってしまう。
5時間走り回ってようやく75Ahは、少し少ないのではと思う。
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