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フェルデンクライスとコンテンポラリーダンス

2015-03-23 | Performance Info
日本の文化的アイデンティティーを探る 
personal gRAIN ~静かな糧~関連企画#2



表現者、教育者、またはこれから目指す方々へ
 
アメリカ史を見直す事で、日本の文化的アイデンティティーを明らかにしたいと感じています。
友人であり、表現仲間に話しをするとこんな講座を一緒に企画しようと協力してくれました。
 
私は、アメリカの芸大に1999年に入学し5年間をカリフォルニア州で過ごしました。その後ハワイ州で2004年~2008年まで過ごしています。言うなれば、自身の価値観や社会的常識を形成する時期の大半を異国で過ごしています。そして今、その経験を有り難いと感じる反面、脱着可能にしたいと切実に感じる時が様々な場面であります。特に、仕事場や表現活動をするときに感じる時が大きく、また家族/友人関係といった私的な場にもこの感覚を感じるときがあります。
 
どうしてなんだろう。
 
教育者的な立場でいえば、
それは、日本の義務教育の中における宗教教育に対する態度であったり
現在の表現運動における教育舞踊のスタンスに批判的にならざるを得ない自分がいるからかもしれない。日本は、戦後アメリカの何に影響を受け、その文化的価値や思想を自国の文化、文明にとりいれたのだろうか。この分野に踏み込もうとすると理解しているようで、明らかではない「もやもや」が多く残ります。
 
個人的な立場からいえば、
海外で生活するといやがおうにも自国の文化や文化背景を発表する機会がでてきました。日本人でありながら、自分が他者や次世代に日本の文化の何ものをも伝承する術や技を持っていない事に海外生活を通して気づかされ、焦りや恥じらいを感じました。その後、自分の中の日本性(Japaneseness)を培い、耕し、補おうと京都に引っ越し、伝統芸能や神事、仏事に触れてきました。それでも、実際に目に見えて、また実感として日本の何が自分に身に付いたかが一向にはっきりとしないし、時間ばかりが過ぎているような気さえします。
 
どうして、自国の文化が自身に備わっていないと感じるのでしょうか。また、どうしたらそれを身に付けることのできる環境に身をおくことが可能だっただろう。そして、これからどうしたら良いのだろう。
 
この答えを探しに、去年から大学院に入学した。表現文化を専攻しているので、造形、音楽、言語、舞踊の視点から日本の表現の原点を探る機会を得た。結果として、意図して努力しなくとも、自分の中に日本の血に源流する思考回路や美的感性が脈々と流れている事がはっきりと実感でき、大きな安堵感に包まれる経験をした。それでも尚、わたしの中の”もやもや”はまだ消えない。私の文化的アイデンティティーを探す試みへの興味は、更に深まる。なぜなら、自分の中にあるダンスの基礎は、欧米や他国の民俗芸能を基盤に成り立っていることをしったからだ。(CalArtsでの舞踊教育は、モダンダンス(フォートン、カニングハム、ムーブメントアナリシス、グラハムテクニック)、アフリカ、インドネシア、インドといった民俗芸能が主流であった。)
 
アメリカ史をおさらいしたい最大の理由は、ここにある。端的に、コンテンポラリーダンスの行く末に興味がある。他国のコンテンポラリーダンスに比べて日本のそれは、自国の舞踊様式を基礎に発展していない傾向があるように思える。自分の中に脈々とながれる異国性/(私の場合は)アメリカ性に自覚的になりたい。そうする事で、今後表現者として、また身体教育者として活動する際、対グローバルに日本の表現シーンの立ち位置や機能が明らかになる気がしているからだ。
 
つまるところ、コンテンポラリーを生きる表現者や教育者のみなさんと一緒にこの場を共にし、これからの日本のコンテンポラリーダンス/表現/芸術について対話するきっかけを持ちたいと思っています。同じ様な心持ちでいる表現者のみなさん、または教育者のみなさんとともに、このテーマについて場を持ちたく存じます。ご一緒いただければ幸いです。
 
 
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「シュタイナー学校のアメリカ史」
 
—HUBの能舞台で、エポックノートとブロッククレヨンで、大人のための歴史の授業。
 
 シュタイナー学園の教師寬澤玲一郎さんによる、かつて9年生を対象として行われた米国史のエポック授業を下敷きとした、今回は大人向けに人智学(アントロポゾフィー)に基づく歴史観も交えながらの、人間の歴史についての二日間・全5コマのレッスンです。
 「アメリカ」にまつわる知を軸に、わたしたちの人間観、歴史観、あるいは日本観に有機的な反応が訪れることを願って、日頃、教育に関心のある方はもちろん、そうでない方もお気軽に、ぜひ春の京都の能舞台教室へお越しください。
 
 
■講義テーマ(+関連する時代と人物)
1時限 「聖なる大地の時代~アメリカの基礎~」 15世紀まで/ネイティブ・アメリカン(インディアン)
2時限 「建国の父たち~移民と独立~」 16~18世紀/ウィリアム・ペン、ベンジャミン・フランクリン 
3時限 「大草原の小さな家~開拓とスピリット~」 19世紀/ラルフ・エマーソン
4時限 「私には夢がある~奴隷制と公民権運動~」 19~20世紀/リンカーンからキング牧師まで 
5時限 「アメリカと日本の霊性」 幕末~現在/鈴木大拙 
 
日時:
2015年3月30日(月)13時半~17時<2コマ(100分+90分)開講>・31日(火)10時半~17時<3コマ(各90分)開講>
※二日間通しでのご参加をおすすめいたしますが、1コマごとの受講も受け付けております。詳しくは、下記のタイムスケジュールをご覧の上、お申込みください。
 
会場:
Inpact HUB kyoto 能舞台
 
アクセス:
地下鉄烏丸線鞍馬口駅(京都駅から約10分)①番出口から南(同志社大学方面、今出川通り方面)に向かって徒歩3分ほど。(デイリーヤマザキを超えてすぐ)
※公共交通機関でのお越しをおすすめします。(自転車置き場はあります。) 
※Google MAPをご利用の際は「Impact Hub Kyoto」と検索して下さい。(住所:〒602-0898 京都市上京区烏丸通上御霊前下ル相国寺門前町682番地)
 
料金:
二日間通し(5コマ):9500円
1コマ~4コマ:1コマあたり2000円
 
 
 
タイムスケジュール:
<30日>
 1時限 13:30~15:10(初回につき100分)
 2時限 15:30~17:00
<31日> 
 朝の会 10:30~
 3時限 11:00~12:30
 お昼休み 12:30~13:30
 4時限 13:30~15:00
 5時限 15:15~16:45
※受付は各日開始30分前より行います。
 
持ち物:
<必須>色鉛筆(12色推奨)
<任意>無地のノート(大きめのものが好ましい)
※当日、シュタイナー学校の授業で使われる文房具の、エポックノートは販売、ブロッククレヨンは貸出を行います。
 
申し込み:
以下の予約フォームにご入力いただくか、
または、felcafe @ gmail.com(小林三悠)まで、(@前後のスペースを削除してご使用くださいませ。)
①氏名 ②申し込み時限 ③メールアドレス ④電話番号 ⑤その他(お申込みの動機や講座へのご要望など)
をお送りください。
 
講師プロフィール:
寬澤玲一郎
長野県生まれ。東京大学文学部卒業後、アニメーション美術、日本語教師の仕事を経て、カリフォルニアのルドルフ・シュタイナー・カレッジに留学。帰国後は、日本各地のシュタイナー学校で教える。現在、学校法人シュタイナー学園高等部教師。
 
ルドルフ・シュタイナーについて:
1861年、オーストリア生まれの思想家。彼の人間観は人智学(アントロポゾフィー)として知られる。シュタイナー教育やバイオダイナミック農法、またオイリュトミーなどの提唱者としても知られている。
 
その他:
・講義は日本語で行われますが、講師や企画者との英語によるコミュニケーションは可能です。 
・何かご質問などございましたら、yuria.yanagisawa@gmail.com までお気軽にお問合せください。 
 
企画:
たみゆ(Inpact HUB kyoto makers 中野民夫・小林三悠・柳沢友里亜)