上の子は中学2年生。そろそろ夏休みである。多くの子どもがそう
かもしれないが、うちの子は相当の勉強嫌いである。中でも英語が
不得手なのは明白であるが、本人はその認識をもっていないことに
不幸がある。
冷静に考えてこれから先の受験勉強から逆算すると、きちんとした
復習(というか基礎勉強)ができるのはこの夏休みをおいてない。
中1の終りの頃から反抗期が強くなり、勉強は放し飼い状態にして
いたが、そろそろ舵を取らねばとタイミングをうかがっていた。
3週間ぐらい前に、友達と映画に行きたいという話がまとまりつつ
あったが、その直前の木曜日に、翌日ある音楽の笛の実技テストの
練習をやだとゴネた挙句に塾もすっぽかして、その話は消えた。
しかし本人は納得せず、土曜の塾のあとそのまま帰宅せず、公園で
一夜を過ごしたのち映画に行くという「大バカヤロー事件」をおこした。
その後は、私のネチネチとしたお説教が続いたが、謹慎しろと
いうことで、「
英語リピートプリント中1」をその間の課題とした。
雨降って地固まらず、ぬかるんだままだった。
まず、塾のない平日もこの課題はできなかった。
本人曰く「だるい」。
休日の1日位はやらせねばと、図書館に放り込んでそれとなく見て
いると、それなりに勉強しているようである。
4時間位して見に行くとマンガを読んでいた。
指定したページ数まできちんと終わったと、よどみなく言う。
「そうか やればできるんだ」と目の前の一筋の光に安心して
内容をチェックしなかった私がいけなかった。
翌週も平日はできず、本人にしてみると「平日やれなんて聞いてい
ない」と言う。自分にデメリットなことは、すぐ消し去る。
休日は、同じように図書館に入れる。
家に帰り、ドリルの中身を見て驚いた。和訳を全部やっていない。
本人に言わせると、「内容はわかっているが、時間がかかって
めんどくさいのでやらない」とか。
こういうのも達観というのだろうか。
幼稚な思考回路が自分を相当不利にしていることを、子どもはまだ
わからない。
子どもは今の日本の社会システムには合っていない気がする。
さりとて、外国なら、確実に生き残れないタイプだ。
妻は「成績上位高校でなければ行く意味がない。バカならとっとと
働かせた方がいい」とスパッと歯切れが良いことをいう。
子どもは、今の学力で中位の進学校なら入れると、誰かが言った
根拠のない言葉で安心している。
さあ、どういう選択をすべきか。
子どもに勉強のビッグウエイブは来るのだろうか。