ミラノはミラノ

ミラノ在住のおねえさん(うそ)おっさんの気まぐれ場当たり日記

イタリアの恥部 マフィアとの共存 絶妙のバランスとは? 

2009-12-08 06:48:45 | 日記

画像は、マフィアの隠れ家に設置された秘密の地下室への入り口を発見した、特別捜査隊

コッポラのゴッドファザーのようなことは、昔は確かにあったし、今でも希に見聞きすることはある。
でもね、成熟していく社会に合わせるように、彼らのいわゆる「しのぎ」も昔とは違うんだ。

さて、昨日の続きです。
昨日のブログをご覧になっていない方は、ここ←をクリックしてください

その前に、YuTube からですが、お時間があれば、この動画を見てください。

ここ←をクリックしてください

1992年5月23日土曜日午後5時55分
マフィアの脅しに屈しなかった司法省の高官Giovanni Falcone (ジョバンニ・ファルコーネ)が暗殺されました。
パレルモ~トラパニ(シチリア)間の高速道路で1トンもの軍事用高性能爆弾(トリット)を爆破させ、通過したファルコーネを抹殺しました。
もちろん巻き添えを食って死亡した人も何人かいましたし、観光で訪れていた外国人も巻き添えになってしまいました。

日本じゃ考えられないですね

悪人や、犯罪秘密結社にランクを付けても意味ないのですが、このブログで、マフィア以外の犯罪組織の名称を正確に記載しなければと思い、イタリアのGoogle で検索して、画像もいくつか確認しました。
Mafia で検索したときよりもNdranghetaro またはCamorra で検索してみると、マフィアより相当酷いものがピックアップできます。
悪戯に凄惨な画像をこのブログに掲載しても意味ないなと思って、やめておきました。
それでも、どうしても見たいという方は、Google のイタリアサイトで検索してみてください。(あまりお勧めしません)

じゃあ、ここから続きです

昔は、暴力行為や時には殺人のような力技を「しのぎ」のきっかけにしてたけど、今はもっとスマートにやってる。
君はさっき、シチリア整然としてるって言ったね。
その影には、マフィア組織が暗躍してるんだ
つまり、こういうことさ。
シチリアは、他に類を見ない観光資源に恵まれ、気候も温暖で食事も美味い
世の中が安定していれば、バカンス先として、世界中にこれほどの場所はそうそうないし、カラブリアやナポリに比べたってキャパは相当大きいんだ。
ホテルやレストランそれに小さい商店にとって、内外の観光客が落としていく金はとても貴重なのさ。
農業や産業なんて、元々なにもありゃしない所だしね。
それには、やはり観光客が安心して遊べて、ぼったくりの被害に逢わないとか、整然として綺麗な町並みが必要なんだ。
そういうことを無能な政府に期待しても、何の解決にもならないということを彼ら(マフィアと住民)は、重々承知しているのさ。
ってことは、もう分かるだろ?
「俺たちマフィアが秩序と安定をシチリアにもたらすから、おまえら住民(商店主)はそこから得た利益の一部を俺たちに還元しろ」
(日本語だと「みかじめ料」や「所場代」ってところです)
もちろん、住民の自助努力によって安定していることもあるし、政府の働きもないわけじゃないよ。
でも、その影にはマフィアの大きな力が存在しているのは隠しようのない事実であるし、我々イタリア人の恥部でもあるのさ。
これが、俺が最初に話した「絶妙なパワーバランス」なんだよ。
でもね、君たち日本人は、そんなことを考えることなく、この静かなパワーバランスの上に成り立っているシチリアを楽しめばいいのさ。

ここまで話してくれたピエトロは、やや顔をしかめると、レストランの入り口に背を向けて座っていた僕に
「おい、Ulisse 顔を動かすなよ、黙って俺を見てろよ」
「今ここに3人で入って、入り口近くのテーブルに着いたのが、マフィアだ」
「振り返って見たりするんじゃぁないぞ」
でも、そう言われたら僕の性格として、1秒でも早く見たい
せっかく生マフィアが見られのに、我慢なんかしてられる僕じゃないのです。

やや大きな声で
「ピエトロ外にたばこ吸いに行こう!」って席を立って、その3人をしげしげと観察しました。
そこには、東映のヤクザ映画に出てくるような怖いお兄さんも、威圧感のあるボスもいません。
外国人の僕には、ランチにやってきた普通の会社員のようにしか見えません。

ここで始めて、ピエトロが教えてくれた「絶妙なパワーバランス」ということが実感できました。

ちょっと暗い話になってしまったので、明るい話題を1つ

イタリア サッカー セリエAインテル前監督ロベルト・マンチーニ
インテルの契約からやっと?解放され、自由契約の身になり、その去就が注目されているところです。
ロシアのクラブチームから巨額オファーがあったり、最近では、イングランドのマンチェスター・シティーからも好条件がもたらされていましたが、どうもナイジェリアのナショナルチーム監督就任という線が濃くなってきているようです。
ナイジェリアといえば、オバオバ オバちゃん オバフェミ・マルティンス(元インテル現ヴォルフスブルクFW)がナショナルチームにいます。




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