日本は、島国ですからいくら東京駅や新宿駅が大きくて1日の乗降客数が多くとも、行く先は日本国内だけですが、イタリアは半島とは言え、ヨーロッパ大陸と繋がっていますから、外国行きの列車、外国から来る列車を見ることができます。
主な行先は、ドイツ、スイス、フランス、スペインです。
今では、飛行機で楽々短時間で行き来できるようになりましたが、第二次世界大戦以前は、道路網もあまり発達していませんでしたから、ヨーロッパの国際間移動の主力は鉄道でした。
勿論イタリア国内の移動でも同じです。
現在のミラノ中央駅は、1926年に本格的築造が始まり、当初のデザインから時の権力者によって改造されましたので、建築様式は一つで無く、リバティ様式やアールデコ他の異なる混合様式となっていて、ムッソリーニ時代には、ファシズムの装飾が施されたりしましたので、建築の専門家から見ると、かなり特殊であると言えますが、大御所のフランク・ロイド・ライトに「世界でもっとも美しい鉄道駅」と言わしめた経緯もあります。
絵葉書やカレンダー、旅行雑誌等で見るように、大きなアーケードが特徴で、未だ100年も歴史がないのですが、歴史の重みを十分に感じさせてくれるのは、多くの旅人が残した旅情やロマンがある独特の空気感を形成しているからなのかも知れません。
イタリアの駅の特徴として、日本と異なるのは、始発駅であり終着駅であり通過駅でもあるのに、入線した列車は、スイッチバックして次の駅に向かうことです。
例えば、ローマ発ミラノ行であれば、ミラノで運転を終えますが、これがトリノ行となるとミラノは通過駅なので、乗降を済ませると、先頭車両が一番最後になって、トリノに向かうことになります。
日本は駅文化と言われ、駅を中心に街が発達しますから、特殊な場所を除いては、駅前が一等地であり、最も繁華で賑わいを見せますが、ヨーロッパは教会や広場を中心に街が広がっていますので、ミラノ中央駅も同じで、ミラノ大聖堂(ドゥオーモ)周辺に比べるとかなり見劣りします。
ミラノでは多少治安が悪い場所でもありますので、旅行者の方は、乗り継ぎやその他の理由でどうしても中央駅周辺に宿を取らなければならない場合を除いて、あまりお勧めしたくないゾーンでもあります。
特にミラノ・マルペンサ国際空港からのシャトルバスの乗降場付近は要注意
スリや置き引きの多発地帯です。
まあ、そうは言っても、自分が建築の専門家でもありますので、お時間がある方は、是非ミラノ中央駅に見学がてらいらして欲しいなとも思います。
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日本の駅とは趣もスケールも違いすぎて、ヨーロッパって凄いなって感動したのを覚えています。
色々な建築様式がマッチしたおかげで今日の姿があるとは・・・。
当初の計画はどんなだったかも気になりますね。
建物も立派ですがホームのアーチが好きだったりします。
アーチの先が光で満ちているのが、旅立ちを演出してくれていつもわくわくします。
そしてその駅きっかけで旧共産圏の公共施設を見に行きたいなぁとも思いました。実現させるのが大変でまだ見れてないですがw
現地在住の方からの情報はどのガイドブックの情報よりも貴重です!ありがとうございます!! 掲載されている情報を参考にさせていただきます。