最近は、ちゃ~んと近代化されてます(イタリアの最近の舗装事例)
Roberto Saviano ロベルト・サヴィアーノ著「死都ゴモラ」
この著作内容と、最近の彼のTVコメントを参照しながら、昨日のブログ「ミラノ市内の道路の穴ぼこが、1,500個もある」というテーマを比較して、簡単な検証をしてみましょう。
日本では、全くないとは言いませんが、道路の穴って、あまりお目にかかる光景ではありませんね。
さて、アスファルトの亀裂や陥没の主な原因は、劣化なのですが、それ以外に、アスファルトの厚さが不足していたり、適正な施工管理をしていない、素材そのものの質が悪い等々原因は様々。
普通の道路の断面は、こんな感じで、さらに車の下の部分を拡大してみると
着色してある部分がアスファルト層
(これは国道クラスの事例です)
2枚の画像を比較して見ます
上の画像は、日本の地方都市でのアスファルト舗装の状況下(あまり褒められたもんじゃないですが)
下の画像は、ちょっと古いですが、ミラノの舗装の状況
まあ、大した違いはないのですが、正常な舗装の断面は、このようになります。
ミラノにお住まいの方なら、お分かりいただけると思うのですが、日常出くわす道路工事現場
こんなに厚みのあるアスファルト断面を見かけることがありますか?
しかもアスファルトの直下は、基礎石ではなく、地面そのものという光景を見ることが多いのではないでしょうか?
そうです、察するところ手抜き工事なのでしょう
下の画像は、舗装後2ヶ月でアスファルトが剥離(はがれた)した事例
発注元の公共団体からは、設計書に基づいて積算した金額が施工業者に支払われ、手抜きで浮かせたお金がロベルト・サヴィアーノの言うところのマフィア側に渡るのだと推測されます。
彼の表現を借りればコンクリートは蜜の味
コンクリート(アスファルトは、正確な名称は「アスファルト・コンクリート」)とという甘い蜜に群がる建築関連業者、それに付随する組織
これこそが穴ぼこの第一原因
そして、簡単に疲弊する不良アスファルトのメンテナンスのために何度も工事発注を繰り返す政府やコムーネ(自治体)
その度にマフィアの懐は肥えるという仕組みが出来上がっているようです(あくまでウリちゃんの推測です)
2015年エキスポ開催のためにミラノ市内では、ありとあらゆる所で、建築や土木の工事が展開しています。
どのくらいの金額がアンダーグラウンドに入ることやら
さて、昨日の「ジャガーは、猫足」に1つご質問を頂戴しました。
夏にハイヒールの踵(かかと)がなぜアスファルトにめり込むんでしょう?という内容です。
日本では、あまり体験することがなくなりましたが、ウリちゃん子供時代(1960年代前半)は、よくありました。
最近では、夏の炎天下コンビニ等の駐車場にバイクを止めるとスタンドがめり込むということが間々あるそうです。
これは、アスファルトの品質が悪いことと、施工の際の温度管理や転圧が雑なために、きちんとした硬化が計られていないと推測されます。
日本の場合、あってはならないのですが、国や公共団体が発注する舗装工事と民間の企業(コンビニ等々)が発注する(駐車場の舗装等)のでは、施工管理に差があって、どうしても民間発注だと、完了検査等のチェック体制が甘いために起こってしまうようです。
アスファルトは、ア+スファルト=アスファルト
ラテン語で、「ア」は否定、「スファルト」は、剥離(はがれる)
つまり、元々のアスファルトの意味は、はがれない=「接着剤」だったことから、硬化が悪いとめり込んでしまうのでしょうね。
乾ききっていない「のり」や「セメダイン」の上をハイヒールで歩くのと同じなのです。
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ヒール跡が出来てしまうのは質の悪さですか~
公道でそのような現象が多々みられるイタリアは問題有ですね(><)
解説ありがとうございました!
上手い大阪弁に大阪の人かとすっかり騙されちゃいましたよ(^^;
ロンドンの道路だって負けちゃいませんよ。水道だ、ガスだ、ケーブルだとあちこち掘っては、そこだけ埋めてパッチワークみたいだし、ここはどこ?第三世界?みたいな道も多い..
東京のひたすら平らな道路で四駆だらけなのも不思議だけど、こちらで運転していると、ランド・ローバーに憧れたりします。
お元気でしたか?
ロンドンも状況良くなさそうですね
良い新年をお迎えください