枝野官房長官の説明が二転三転するので、ちょっと調べてみました。
環境問題を考えるより転載します。
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(2011/03/14)
友人へのメール ~福島プルサーマル原発事故~
福島第一原発は大変な状況になっています。今後どのように展開するか分かりませんが、取り急ぎ友人へのメール(2011年3月14日 15:29)に書いた私のこれまでの所見を備忘録として採録しておきます。
**** 様
早くも『CO2温暖化対策の切り札』=原発を擁護するような発言をする”専門家”や愚かなキャスターもいるようです。
勿論地震はかなり強かったにしろ想定内の地震であったこと、津波に対しての十分対策してきたと東電のHPでは宣伝していたわけですから、地震が大きかったというのは単なるその場しのぎの言い訳ですね。
これまでの経過を見るところ、一番の問題は、原子炉が全く制御できていないこと、リモートセンシング機器が上手く作動しているかどうか分からず、現状を正確に把握することすら上手く行っていないことが明らかです。つまり原子力発電は制御不能のシステムであることが明らかです。
過去の原発事故でもそうですが、緊急停止した炉心をECCS(Emergency Core Cooling System=緊急炉心冷却システム)でスムースに冷却できたためしがありません。これはもう本質的な欠陥あるいは対処マニュアルの失敗が明らかです。
おそらく、東電や政府関係機関は、原子力神話を守るために無理な放射性物質の閉じ込めを優先するあまり、事態を悪化させているように思います。
基本的に炉心冷却の失敗は燃料棒の高温化によって水蒸気圧が上昇し、同時に被覆管と水蒸気の反応で水素を発生させるでしょうから、速やかに炉内の減圧を行ったうえで冷却水の大量注入が不可欠でしょう。
早い段階で圧力容器・格納容器内の排気を行い(勿論この段階で放射性物質を環境中に放出することになりますが)冷却水を速やかに注入していれば、今回のようなきわどい状況は招かなかったと思います。今回の対応では、電源が失われた段階から海水の大量注水まで、炉を事故後に再利用したいという下心があったために、真水注入にこだわったり状況を悪化させたものでしょう。
1号機は屋外でセシウムが見つかっていますから、部分燃料溶融は明らかです。3号機は未だ炉心が溶融したかどうかは分かりませんが、注意が必要なのはこの炉はMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物=Mixed OXide)を使ったプルサーマル炉ですから、核反応物質が屋外に出る場合は、そこにプルトニウムが含まれることになることです。報道ではこの点について一切口を閉ざしていることに不誠実さを感じます。この点を周りの方や新聞社などにアピールしていただけませんか?
(2011/03/12)
東北地方太平洋沖地震 速報
大変な地震が起こってしまいました。勿論地震直接の被害も甚大ですが、原子力発電所の被災状況の問題がとても心配です。
昨日、15時過ぎにテレビをつけて初めて地震の発生を知りましたが、地震発生地点が宮城~福島~茨城沖ということで、真っ先に頭に浮かんだのが女川・福島・東海の原発の被災状況でした。ところが、どうしたことかTVの報道では原発についての被災状況を全く報道しないのです。
これは極めて異例と言ってよいでしょう。通常なら地震当該地域に原発があれば真っ先に報道してきたように思います。これだけ全く報道されないというのはむしろ甚大な事故になっているのではないかと予想させました。
夜になってはじめて政府から原発事故状況の報告があり、原子炉の冷却系統への電力供給が出来ないことが報道されました。そこで、原発関係の情報をネットで探したところ、官邸は15:42分の段階で既にこの事故について把握していたことが分かりました( 官邸の文章は次のURLにアクセスしてみてください。http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/jisin/20110311miyagi/index.html )。これは明らかに報道管制がしかれ、東電と政府は結託して内々に事故処理が出来ないかどうかを模索した可能性が強いように思われます。これは全くの初動の失敗であったと考えます。
ついに原子炉内圧力を下げるために放射能が原子炉外に放出される事態になりましたが、最悪の事態を何とか回避されることを祈ります。ただ、政府・東電は11日の15:42の段階で情報を公開し、最悪の事態を想定した万全の対応をすべきであったことについて、徹底的な検証を求めるものです。
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環境問題を考えるより転載します。
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(2011/03/14)
友人へのメール ~福島プルサーマル原発事故~
福島第一原発は大変な状況になっています。今後どのように展開するか分かりませんが、取り急ぎ友人へのメール(2011年3月14日 15:29)に書いた私のこれまでの所見を備忘録として採録しておきます。
**** 様
早くも『CO2温暖化対策の切り札』=原発を擁護するような発言をする”専門家”や愚かなキャスターもいるようです。
勿論地震はかなり強かったにしろ想定内の地震であったこと、津波に対しての十分対策してきたと東電のHPでは宣伝していたわけですから、地震が大きかったというのは単なるその場しのぎの言い訳ですね。
これまでの経過を見るところ、一番の問題は、原子炉が全く制御できていないこと、リモートセンシング機器が上手く作動しているかどうか分からず、現状を正確に把握することすら上手く行っていないことが明らかです。つまり原子力発電は制御不能のシステムであることが明らかです。
過去の原発事故でもそうですが、緊急停止した炉心をECCS(Emergency Core Cooling System=緊急炉心冷却システム)でスムースに冷却できたためしがありません。これはもう本質的な欠陥あるいは対処マニュアルの失敗が明らかです。
おそらく、東電や政府関係機関は、原子力神話を守るために無理な放射性物質の閉じ込めを優先するあまり、事態を悪化させているように思います。
基本的に炉心冷却の失敗は燃料棒の高温化によって水蒸気圧が上昇し、同時に被覆管と水蒸気の反応で水素を発生させるでしょうから、速やかに炉内の減圧を行ったうえで冷却水の大量注入が不可欠でしょう。
早い段階で圧力容器・格納容器内の排気を行い(勿論この段階で放射性物質を環境中に放出することになりますが)冷却水を速やかに注入していれば、今回のようなきわどい状況は招かなかったと思います。今回の対応では、電源が失われた段階から海水の大量注水まで、炉を事故後に再利用したいという下心があったために、真水注入にこだわったり状況を悪化させたものでしょう。
1号機は屋外でセシウムが見つかっていますから、部分燃料溶融は明らかです。3号機は未だ炉心が溶融したかどうかは分かりませんが、注意が必要なのはこの炉はMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物=Mixed OXide)を使ったプルサーマル炉ですから、核反応物質が屋外に出る場合は、そこにプルトニウムが含まれることになることです。報道ではこの点について一切口を閉ざしていることに不誠実さを感じます。この点を周りの方や新聞社などにアピールしていただけませんか?
(2011/03/12)
東北地方太平洋沖地震 速報
大変な地震が起こってしまいました。勿論地震直接の被害も甚大ですが、原子力発電所の被災状況の問題がとても心配です。
昨日、15時過ぎにテレビをつけて初めて地震の発生を知りましたが、地震発生地点が宮城~福島~茨城沖ということで、真っ先に頭に浮かんだのが女川・福島・東海の原発の被災状況でした。ところが、どうしたことかTVの報道では原発についての被災状況を全く報道しないのです。
これは極めて異例と言ってよいでしょう。通常なら地震当該地域に原発があれば真っ先に報道してきたように思います。これだけ全く報道されないというのはむしろ甚大な事故になっているのではないかと予想させました。
夜になってはじめて政府から原発事故状況の報告があり、原子炉の冷却系統への電力供給が出来ないことが報道されました。そこで、原発関係の情報をネットで探したところ、官邸は15:42分の段階で既にこの事故について把握していたことが分かりました( 官邸の文章は次のURLにアクセスしてみてください。http://www.kantei.go.jp/jp/kikikanri/jisin/20110311miyagi/index.html )。これは明らかに報道管制がしかれ、東電と政府は結託して内々に事故処理が出来ないかどうかを模索した可能性が強いように思われます。これは全くの初動の失敗であったと考えます。
ついに原子炉内圧力を下げるために放射能が原子炉外に放出される事態になりましたが、最悪の事態を何とか回避されることを祈ります。ただ、政府・東電は11日の15:42の段階で情報を公開し、最悪の事態を想定した万全の対応をすべきであったことについて、徹底的な検証を求めるものです。
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