二 「向煩悩滅尽多学男たちよ、龍たちは山の王・雪山によって、身を発達させて力を持つ。そこで、彼らは身を発達させて力を持って、小さな池に降りる。小さな池に降りて、大きな池に降りる。大きな池に降りて、小さな河に降りる。小さな河に降りて、大きな河に降りる。大きな河に降りて、大海や大洋に降りる。そこで、彼らは身が大きくなり、充実するようになる。
三 向煩悩滅尽多学男たちよ、全く同様に、向煩悩滅尽多学男は、戒によって戒を確立して、四つの静慮を修習し、四つの静慮を真面目に行なうことによって、種々の法則において大きくなり、充実するのを得るのである。向煩悩滅尽多学男たちよ、そして、どんな向煩悩滅尽多学男が、戒によって戒を確立して、四つの静慮を修習し、四つの静慮を真面目に行なうことによって、種々の法則において大きくなり、充実するのを得るのであろうか。
四 向煩悩滅尽多学男たちよ、ここに向煩悩滅尽多学男は、種々の愛欲からまさに遠離して、種々の不善の法則から遠離して、有熟考有吟味で、遠離から生じる喜と楽がある、第一の静慮を達成してとどまる。
五 種々の熟考と吟味の静止により、心の中に落ち着きがあり、心の集中状態があり、無熟考無吟味で、サマディから生じる喜と楽がある、第二の静慮を達成してとどまる。
六 そして喜の離愛著により、そして無頓着でとどまり、そして記憶修習し正智して、そして身によって楽を覚え、ちょうど聖人方が『無頓着で記憶修習を持つ楽の時を過ごす』と明かす、第三の静慮を達成してとどまる。
七 そして楽の捨断により、そして苦しみの捨断により、まさに以前の種々の幸福と落胆の全滅により、不苦不楽で、無頓着による記憶修習の純粋がある、第四の静慮を達成してとどまる。
向煩悩滅尽多学男たちよ、このように実に、向煩悩滅尽多学男は、戒によって戒を確立して、四つの静慮を修習し、四つの静慮を真面目に行なうことによって、種々の法則において大きくなり、充実するのを得るのである」と。