boban のんびり 株投資日記

備忘録です。ディトレードなどの短期勝負ではないので、日々の変化はあまりありません。

米FRB、年内利上げ実施の軌道に 議長が議会証言

2015-07-16 | 2015
2015年 07月 16日 01:55 JST ロイター



[ワシントン 15日 ロイター] - イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は15日、下院金融委員会での半期に一度の証言原稿で、労働市場は安定的に回復すると見られているなか、海外情勢により米経済が大幅に損なわれる公算は小さいとし、FRBは引き続き年内に利上げを実施する軌道に乗っているとの見解を示した。

イエレン議長は証言原稿で、「経済がわわわれの予想通りに進展すれば、年内のある時点でフェデラルファンド(FF)金利を引き上げることが適切な状態となる」との見解を示した。

同議長は、米労働市場はまだ最大雇用を達成していないほか、ギリシャ情勢は困難な状態が続いており、中国も高水準の債務や不安定な金融情勢などの課題に直面していると指摘。ただ、こうしたなかでも、米労働市場と米経済が一段と改善する見通しはあるとの見方を示した。

FRBはイエレン議長の証言原稿とともにFRB理事会がまとめた経済と金融市場をめぐる報告書も提出。

報告書で、FRBの金融政策が欧州中央銀行(ECB)や日銀などの世界の主要中銀とは逆の方向に向かうとの見方からドル相場が押し上げられたことで米国の輸出と経済が損なわれ、FRBの見通しの不透明感が増したとの見方を示した。

また、債券市場が圧迫されれば流動性問題が出てくる恐れがあるとも指摘。ただ、流動性に著しい悪化は見られないとしている。

質疑応答では、議員らがFRBに対する議会の監督強化を求めたほか、イエレン議長や他のFRB当局者が議会に対する説明責任を果たしていないと批判。

イエレン議長はこれに対し、金融市場に対する情報発信や記者会見の実施などが、FRBが高水準の透明性を維持している証しだと強調した。

そのうえで、「体系的な政策が必要と考える」としつつも、金融政策スタンスが限定的な数値にのみに基づく「規則に従うことには強く抵抗する」とし、議員からの要求に屈さない構えを鮮明にした。

イエレン議長の発言に対し、金融市場は反応薄だった。

RBCキャピタル・マーケッツの首席米国エコノミスト、トム・ポーチェリ氏は「この日の発言は概ね先週10日の講演の続きと言ったところだ」と述べた。

FOMC議事要旨

2015-07-09 | 2015
2015年 07月 9日 06:06 JST ロイター


[ワシントン 8日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が8日公表した6月16─17日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、メンバーらは利上げに踏み切るには、米経済が強さを増しているという一段の兆候が必要と考えていたことが分かった。ギリシャの債務危機については重大な懸念が示された。

会合では、強弱まちまちの米経済指標や海外市場の混乱を踏まえ、年内に想定されている利上げをどのように進めるかが討議された。

議事要旨はこの点について「多くの参加者は政策正常化の開始基準を満たしたと判断するには、経済成長の強まりや労働市場状況の改善継続、さらにはインフレが委員会目標に向けて伸びていることを示す新たな情報が必要になる」と強調。早くても9月までは利上げはないとの市場の見方を後押しする内容だった。

参加者は、物価上昇圧力が依然として弱い中で時期尚早に利上げに踏み切れば、物価が弱含んだ場合のFRBの対応能力が疑問視されかねないとの懸念を示した。

FRBは6月のFOMCで事実上のゼロ金利政策を維持した。2008年12月以来ゼロ金利が続いている。ただ、FRBは今年後半に少なくても1度、場合によっては2度の利上げに向けて準備していることも示唆している。

6月のFOMC会合時点では、ギリシャは事実上の債務不履行(デフォルト)状態にはまだ陥っておらず、中国の株式相場も急落してはいなかった。

それでもなお参加者は「(ギリシャと債権団が)見解の相違を解消できない場合、ユーロ圏の金融市場が混乱したり、その影響が米国に飛び火したりする恐れがある」と強い懸念を表明した。中国の経済成長の鈍化も不安視された。6月のFOMC以降、中国の株式相場は大きく下落し、中国政府は対応に追われている。

ただ、こうした中でも議事要旨は「景気は引き続き、金融政策の正常化を正当化する基準に近づいてきている」と指摘し、FRBが依然として年内に利上げする意向であることを示した。