boban のんびり 株投資日記

備忘録です。ディトレードなどの短期勝負ではないので、日々の変化はあまりありません。

米FOMC:識者はこうみる

2015-07-30 | 2015
2015年 07月 30日 08:50 JST ロイター



米連邦準備理事会(FRB)は、29日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した声明で、米経済と雇用市場は引き続き力強さを増しているとの認識を示した。9月会合での利上げ開始へ可能性を残した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

●利上げ見通しに影響せず、指標次第でドル125円視野

<あおぞら銀行 市場商品部部長 諸我晃氏>

7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、一部で期待された利上げ開始時期に関するヒントはなかった。労働環境の改善への言及はあったが、利上げ開始を9月か12月とみる市場の思惑に大きな影響を与えるような内容ではなかった。

発表後にドル/円は、一時124円をつける場面があった。株価や米金利も上昇し、ドル買いに追い風の環境となった。ただ、日米当局の要人によるドル高/円安へのけん制発言が警戒される水準に近づいており、124円半ばを超えるような材料にはならなかった。

FOMCも指標次第のスタンスを崩しておらず、労働環境とインフレの動向が、引き続き重要になる。

環太平洋連携協定(TPP)をめぐる協議が一段落すれば、政治面への警戒感も後退するだろう。中国株安のようなリスク要因が拡大せず、きょうの米4─6月国内総生産(GDP)や来週の米雇用統計などの経済指標が強いようなら、ドル/円は徐々に125円を目指す機運になってもおかしくない。

●9月利上げの確率高い、金利は来年6月1%に

<フェデレーテッド・インベスターズの首席株式市場ストラテジスト、フィル・オーランド氏>

(利上げについて)何ら手掛かりを得ることはないという、われわれの予想通りの展開となった。7月の利上げ開始は時期尚早と考えていたが、9月開始の確率はかなり高い。9月を皮切りに毎回25ベーシスポイント(bp)の利上げを4回実施すれば、政策金利は来年6月に1%に達する。FRBは米大統領選に向け、政策を変更することは望んでおらず、(11月の選挙の)5カ月前までに利上げをいったん済ませると考える。

●9月利上げの可能性残る

<コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)の首席市場アナリスト、オメル・エジナー氏>

声明では9月利上げのヒントが明確に示されておらず、ドルの弱気材料と受け止められる一方で、労働市場の判断が強まっていることはドルの強気材料と捉えることができる。全体としては小幅前進といえ、9月利上げの可能性は残されている。今後の指標内容次第だ。

●9月会合で利上げ実施せざるを得ない状況避ける

<BTIG(ニューヨーク)の首席ストラテジスト、ダン・グリーンハウス氏>

われわれの予想通り、米連邦準備理事会(FRB)は次回会合で利上げを行わなくてはならなくなるような状況になることは避けた。

次回9月会合まで十分な時間があるため、FOMC当局者にとり、9月利上げに向け市場に準備させる時間はまだある。

●10月利上げに傾く可能性、9月も依然選択肢

<ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントの首席ポートフォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏>

米連邦準備理事会(FRB)は利上げに向け小幅な前進を続けている。労働市場の状況は十分な改善を遂げており、FRBが利上げ開始に必要としているのはあとごくわずかな確証だ。インフレ動向は引き続き、歪んだ鏡のような存在となるだろうが、最近の商品価格の下落によって、FRBはインフレ率が中期目標の2%に到達することが可能との自信を高めているはずだ。

さまざまな確証を踏まえ、FRBが10月利上げが最も正当化される時期になるという考えにシフトする可能性はある。ただ、9月連邦公開市場委員会(FOMC)までにかなりの指標が発表されることも事実だ。

FRBは、市場参加者が年内の利上げに備えられるようしっかりと用意を整えており、利上げによる衝撃は限られる公算が大きい。

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