boban のんびり 株投資日記

備忘録です。ディトレードなどの短期勝負ではないので、日々の変化はあまりありません。

バフェット氏「自由貿易は米中に利益」

2018-05-07 | バフェット
 【オマハ〈ネブラスカ州〉=宮本岳則、伴百江】

 著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイは5日、定時株主総会を開いた。米中西部ネブラスカ州オマハには4万人を超える株主が世界各地から集まった。米国と中国の貿易摩擦について、バフェット氏は「自由貿易は米中、双方に恩恵がある」と指摘。問題は収束に向かうとの持論を展開し、改めて米国経済の先行きに強気の姿勢を示した。


 オマハはバフェット氏が生活の拠点とする都市で、バークシャーも本社を構える。一貫した投資哲学と卓越した長年の運用実績、親しみやすいキャラクターから「オマハの賢人」と呼ばれ、世界の投資家から尊敬を集めている。

 米国以外では中国や韓国、インドなどアジアからの株主が目立った。中国の広東省から初めて参加したジョン・ドンさんは「お金持ちではなく、普通の人を幸せにする商品・サービス関連の企業を中心に投資する方針に共感している」と話す。韓国の投資家向け広報(IR)支援会社に勤める男性は「株主との対話を大切にするバフェット流を韓国企業にも伝えたい」と参加を決めた。

 バフェット氏は米国経済や米国株への強気姿勢で知られる。株主総会でも米中貿易摩擦について株主から質問が出ると、両国は貿易を通じて共に利益を得る関係にあると指摘。「(制裁の応酬などで)自国経済を苦しめるようなことはしないだろう」と述べた。

 もっともバフェット氏の神通力は衰えてきたとの指摘も少なくない。同社の年次報告書によるとバークシャー株の17年末までの直近5年間の上昇率は2.21倍。主要企業で構成するS&P500種株価指数(同2.48倍、配当再投資ベース)を下回る。昨年までの上昇相場をけん引したハイテク株への投資に慎重な姿勢を続けていたことが一因だ。

 バフェット氏は17年の株主総会に続き、アマゾン・ドット・コムに投資しなかったことについて「(創業者の)ジェフ・ベゾス氏のなし遂げたことは奇跡に近い。我々はそれに賭けられなかった」と反省の弁を述べた。バフェット氏は米アップル株を18年1~3月期に買い増したことを明らかにしているが、後手に回った感が否めない。

 バークシャーは株主総会当日の5日、18年1~3月期決算を発表した。最終損益は11億ドルの赤字(前年同期は40億ドルの黒字)。会計ルールの変更で未実現の投資損益を反映しなければならなくなったためだ。総会会場で決算内容について説明したバフェット氏は「悪夢だ」と発言。バークシャーの真の実力を投資家に分かりやすく伝えられず、もどかしさを感じているようだった。


バフェット氏、株高もバブル発生せず 

[ニューヨーク 7日 ロイター]

米投資会社バークシャー・ハザウェイ率いる著名投資家ウォーレン・バフェット氏は7日、株価は上昇しているものの、バブルは発生していないとし、米株への投資を選好するとの考えをあらためて示した。CNBCとのインタビューで明らかにした。

バークシャーの保有するキャッシュが3月末時点で1086億ドルだったことについては、300億ドル相当が好ましいとしつつも、魅力的な買収案件に出会わなかったと説明。自身と長年の事業パートナーでバークシャー副会長のチャーリー・マンガー氏が気に入る1000億ドル規模の案件が浮上すれば、獲得に動くと述べた。

アップル株の保有については「われわれは株式を購入しているわけではなく、アップルの事業5%に投資をしている」との認識を示した。バフェット氏は前週、バークシャーが第1・四半期にアップルの株式を7500万株買い増したことを明らかにしている。

さらに、今後買い増しを加速することになれば、アップルの株価が下がってくれればありがたいとも語った。

バフェット氏と共にインタビューに臨んだマンガー氏は、アップル株購入を巡り、バークシャーは「幾分控えめだった」可能性があるとし、「もっと多く保有できていればよかった」と述べた。

バフェット氏は米中貿易摩擦について、貿易戦争の回避が米中の「共通の利益」であると指摘。不公正な貿易を通じ優位性を得ようとする動きは常にあるとしつつも、「世界は愚かな行動は取らないだろう」とした。

将来のバークシャーに関しては、後継者候補と目されているグレッグ・アベル、アジット・ジェイン両氏のバークシャー副会長への昇格は同社にとって「非常に良いこと」とコメントした。

米国内従業員の医療費削減に向けてアマゾン・ドット・コム、JPモルガン・チェース、バークシャーの3社で共同設立を目指すヘルスケア企業のCEO候補は絞り込まれたと明らかにし、「最も困難な決定」と語った。

アマゾンのジェフ・ベゾスCEOについては「才気ある」思想家と評価し、アマゾン株を購入しなかったことで「チャンスを逃した」と述べた。

また、強いブランドを有する企業は競争をかわすモート(堀)を持つとの自身の持論に異論を唱えた電気自動車(EV)テスラのイーロン・マスクCEOに対し、iPhone(アイフォーン)、エルマーズグルー、コストコはモートの良い例だとし、「ブランドはモート」との考えを繰り返した。