3.11の東北大震災・大津波とそれに続く福島原発の深刻な被害状況。さらには国難ともいうべき大変な事態の中での不毛な民主党後継者選びと自民党との連立の動き。くわえて株安、円高不況。 日本の国の今と将来が非常な苦難と混乱で先が見通せない状況の中で、どさくさにまぎれて粛々と進められている重大な問題があります。 ひとつは二大政党による大連立。これについては昨日の日記で触れました。 もうひとつは小中学校での教科書採択の問題です。 いま、全国各地で教科書の採択が進められていますが、「教科書改善の会」とか「新しい歴史教科書をつくる会」などの右派勢力が推薦する育鵬社や自由社が出版する教科書を各地方自治体の教育委員会が採用するよう自民党議員などを通じて議会に働きかけ、教育委員会での採用決定に圧力をかけている、というのです。 それらの教科書に共通しているのは日清・日露、さらには太平洋戦争などがやむにやまれぬ自国の防衛とアジア諸国の解放のための正義の戦争であった、とする歴史観であり、現日本国憲法の「主権在民」や「基本的人権」などの精神を無視し、天皇を賛美する戦前の思想への回帰が柱になっている、と思われます。 その他小学校での神話の復活や道徳・愛国心教育の強化など、歴史に逆行する内容となっており、このような教科書で子供たちが教育され、教員にこのように教えろと強要されることによって行き着く日本の将来は、決して明るい未来になるとは思えません。子どもたちの個性と能力がのびのびと発揮できる学校教育と自由にモノが言える社会を守るために(つくるために)、私はこのような右翼的教科書の採択には反対します。 このような教科書で学ぶこどもたちや、このような教科書で教える教師たちは、戦争放棄の日本国憲法を守ろうという考えにはなりにくいだろうし、それがその教科書の普及を推進する人々の狙いであろう、と思うのです。戦後66年間、一日たりとも戦争をしなかった日本。この平和に徹する日本を二度とふたたび「戦争する国」にしてはいけない。これが私の願いです。 どうも話が固くなってしまってすみません。ここで1曲お聞きください。 イギリスのリバプールサウンド時代からの生き残り・キンクスは私のお気に入りのバンドです。彼らの曲の中でも1番好きな曲がこれ、「ディス・タイム・トゥマロウ」。頭のほうのドラムスのリズムや全体に流れるピアノのからみなど、とても味があって好きな曲です。↓ http://www.youtube.com/watch?v=HjMw7eIIUiI
ガタガタで崩壊寸前の民主党政権を立て直すべく、菅首相に代わる新しい民主党の代表を選ぶ選挙が行われることになりました。モグラ叩きのモグラのように、立候補の名乗りを上げている議員や周囲から担ぎ出されようとしている議員など、乱立状態の様相のようです。 2年前の総選挙で「子ども手当」などの公約を掲げて圧勝した民主党でしたが、掲げた公約は自民党の揺さぶりにあって、あっさりと投げ出す、というまさになりふりかまわずにじたばたする見苦しい昨今となっています。 そして生き残りのための究極の選択が「自民党との大連立」。民主党が大幅に支持を落としているのにいっこうに支持が上がらない自民党にとってもおいしい話なのではないでしょうか。しかし、二大政党が連立政権を完成させればこわいものなし。提案する議案は何でも成立する、という大変な事態になるでしょう。共産党などの面倒な野党を蹴散らして、憲法改定も思いのまま、という状況が生まれるでしょう。財界主導の政治戦略がますます強引に進められることになると思いますので、絶対反対です!! きょうの1曲。ここんところ長崎はぐずついた天気が続いています。まだ「夏よ、さらば」とはいいたくありません。ぎんぎんぎらぎらの夏よ、戻ってこい! ということで、はっぴいえんどの歴史的名曲「夏なんです」を聞きたいと思います。 http://www.youtube.com/watch?v=z2Il0hgjs9A
きょう8月9日は長崎に住む私たちにとって特別の日です。66年前のきょう、午前11時2分、長崎市上空に米軍の原子爆弾が投下されました。 私はその当時は満州にいる母の胎内におりました。つまり、生まれる1カ月あまり前の出来事でした。 そしていま、私は偶然にも長崎に住んでいます。私の周りには被爆者の方たちが大勢おられます。いろんな体験談を直接聞いてきました。皆さんの共通の思いは二度と原爆を使わせてはいけない、ということです。 きょう、デイケアのお迎えの仕事を終えて、原水禁世界大会の閉会集会会場である長崎市体育館に駆けつけました。すでに開会の10時半を過ぎ、会場内では閉会集会が始まっていましたが、なお次々に参加者が訪れていました。
photo by blueswave from OCNフォトフレンド 会場に入ると1階席は満員で2階席に入りましたが、席はすぐには見当たらず、立ち見となりました。壇上では、東北大震災の被災各県からの参加者が上がり、代表の方が報告と決意を発言しているところでした。
photo by blueswave from OCNフォトフレンド 各国の代表の方々の発言が終わった後、後半に入る前のアトラクションとして、歌手のクミコさんが登場。昨年のNHK紅白歌合戦でも歌われた「祈り」と新曲を熱唱してくれました。
photo by blueswave from OCNフォトフレンド ヒバクシャの山口仙二さんがおっしゃっていたように、このような運動は世界の反核平和運動につながっているんだ、ということをいっそう強く感じた集会でした。 きょうの1曲。クミコさんで「INORI~祈り」。 http://www.youtube.com/watch?v=DSPXaLkLodU&feature=related



明日はいま私が住んでいる長崎の原爆記念の日です。長崎では、慰霊や反核のさまざまな行事が始まっています。特に高校生たちの取り組みは目を見張るものがあります。全国の高校生に、そして世界中の人々に、原爆の恐ろしさを訴えたい、という彼らの純粋な思いと行動力には胸が熱くなります。 しかし一方でナショナリズムに固執する人々の中には、核兵器は人類に取ってよくないとは思うが、それを持たないと日本を守ることができない、というような理由で核兵器を持つことを容認するひと達がいます。また、原発を再稼働させないと電力不足になり、日本の産業が立ち行かなくなる、ということで、原発の再開や継続を主張する人たちもいます。 そのような主張をする人たちに私は問いたい。福島の原発の事故で苦しみ、追い詰められている人たちの思いをどう受け止めるのか。福島以外の原発で同じような事故が起きないと誰が断言できるのか。これから先、もしも核兵器が使用されるようなことが起きた場合のことを考えたことがあるのか。何万人、何十万人もの人間の命を奪い、環境を破壊する以外になにものも生み出さない悪魔の兵器、核兵器の使用を許可する権限を持つ人がこの世にいるとでもいうのか。 私はどんな理屈をつけようと、核兵器には絶対反対します。原発は撤廃するしかない、と思います。 きょうの1曲。RCサクセションの忌野清志郎さんの歌で「明日なき世界」。 http://www.youtube.com/watch?v=dW2Bibrb7yo&feature=related さらに、この曲の原曲、バリー・マクガイアの「明日なき世界」。バリー・マクガイアはこれ以前にニュー・クリスティー・ミンストレルスというグループで有名な「グリーン、グリーン」を歌っていた人です。 http://www.youtube.com/watch?v=ExH7h9Lk5HY&feature=player_embedded#at=72