バイブルランドin福井

安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

人口減少・ため息が出る惨憺たる日本の有様

2024-05-15 04:00:00 | 日本のゆくえ
人生でも社会でも想定外、信じられないことが起こるものです。

私も今年で74歳になりますが、まさに想定外のことが何度もありました。

しかし、50年、100年後のことが確実に分かっていることがあります。

それが急激な人口減少という現象です。

中でも私たちが住む日本は、着実に人口が減って、

大きな問題がすでに至るところで発生していますが、

根本的な対策が何もなされていないのです。

この問題をテーマにした衝撃的なベストセラー本があります。

「未来年表」シリーズの最新版・『未来の年表 業界大変化』(河合雅司著)です。

すでに国立社会保障・人口問題研究所が最新の将来推計人口を発表していますが、

それによると50年後の2070年には総人口が約8700万人、

100年後の2120年には5000万人を割ることは確実なのです。

しかし、国民の大半は、「未来年表」シリーズを本当の意味では

理解しておらず、それにどう対応すべきか分からないなかで、

日本の産業(主に製造・金融・自動車・物流・医療など)起きることを

具体的に数字で証明し、

どのように克服するかを提言されている貴重な本なのです。

私はこのシリーズ本に出会ってから、昨年、滋賀県高島市で営んでいた

断食施設を閉鎖することを決断しました。

想定外のことが起こる前の自己防衛です。

さて、本論の人口減少に戻しますと、国勢調査で

2000年から5年ごとの出生率はを、2015年くらいまで若干上がっているのですが、

出生数は106万人から100万人に減り、

2022年の出生数が80万人割れとなりましたが、

それはそもそも子どもを産みうる女性が減少しているからなのです。

25歳〜39歳の女性人口の減少は少子化の決定的な要因です。

2000年に1292万人だったのが、2020年には959万人と、26%も減少し、

2046年には711万人(2021年の0〜14歳人口)ということで、

子どもを生む女性の数が減っているので、出生数が減るというのは、

当然のことです。

つまりこれから25年後までの未来はすでに決定していることなのです。

しかも出生数の減少は最低でも100年間は止まらないわけで、

私たちは藤樹の宿を閉鎖し、娘の要望もあり、孫守りのために

福井に戻った最大の理由は、この孫たちを支援せずして、

何も大きなことを言えないと思いました。

ともかく少子化の理由は、政府や首相が語る政策では多少、効果を上げて

数は減り続けていくということになります。

そして国会で審議されていることはただスピードをゆるめるぐらいで、

単なるスローガン、掛け声だけであり、出生数減は事実であることを

踏まえて対策をしていかなければなりません。

しかも出生数の減少は20年後の労働力人口の減少となり、

この本では下記のようなことが確実に来ると指摘されているのです。

1・整備士不足で事故を起こしても車が修理できない

2・IT人材80万人不足で銀行トラブル続出

3・地方紙・ローカルテレビ局が消える

4・ドライバー不足で10億トン分の荷物が運べない

5・みかんの主力産地が東北になる日

6・老朽化した道路が直らず放置される

7・駅が電車に乗るだけの場所ではなくなる

8・地方に住むと水道代が高くつく

9・2030年頃には「患者不足」に陥る

10・多死社会なのに「寺院消滅」の危機

11・会葬者がいなくなり、「直葬」が一般化する

12・「ごみ難民」が多発、20キロ通学の小学生が増加

13・60代の自衛官が80代〜90代の命を守る

14・革新的ヒット商品が誕生しなくなって衰退していく

etc・・・・・


何とため息が出る惨憺たる日本の有様です。

しかし、日本よりも100年早く人口減少と交礼会社会が起こったEU諸国、

なかでも北欧は実に見事に出生率を反転させましたが、その理由を

河合さんは紹介しておられます。

ドイツはフィンランドなどの政策を参考に、

女性が働きやすくなるように3歳以下を対象とした保育施設を拡充や

両親手当の導入・拡充をおこなった結果、出生率が回復。

両親手当は、給料の3分の2を国が支払い、一人が取得する場合は最大で

12ヵ月(上限25万円)、夫婦ともに取得すれば最大14ヵ月取得でき、

男性も50%が取得しているというのです。

そして河合さんは、こう語ります。


「日本の少子化は、結婚が阻害要因になっています。

つまり、結婚をしたくてもできない状況があります。

他方でドイツがなぜうまくいったのか。

出生率が伸びた時期には、経済、若者の雇用の状況が良かったからです。

そこが日本との最大の違いでしょう。

日本で男性の子育て参加の文化を根付かせることも大事ですが、

それ以前に、結婚したくてもできない人を

どうサポートするかに力を入れた方がいいと思います。

少子化対策において言うと、飛行機に乗れなくて困っているのに、

機内サービスばかり充実しても……というような感じです。

また、一番の少子化対策は、政府も企業も『日本には未来がある』という

ビジョンを出していくことです。

それがないと、どんな対策も焼石に水で終わるでしょう。

しかし、残念ながら日本政府に国のビジョンを描く能力はありません。

なぜかドイツや北欧の政策を決定する指導者たちが聖書に基盤を置いている

にも関わらず、この国ではそのようなことが一切ないからです。

今、何をやっても焼石に水では、ますます国家は衰退していくのみです。

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