太った中年

日本男児たるもの

菅首相は辞めない

2011-06-29 | weblog

若いときからズル菅…代表解任しない党執行部も“権力亡者”だ

菅直人首相が諦めない。菅首相は自分のことを「諦めない」といったが、そのとおりだ。

菅氏は「第4列の男」といわれていた。かつて学生運動をしていた菅氏は、機動隊とぶつかり合うデモのとき必ず4列目にいたという話だ。1列目から3列目までは検挙される確率が高いが、4列は無傷なのだ。若いときからズルかったというわけだ。

それは今回の不信任決議案でもいかんなく発揮された。そして、権力志向が強い。これまで民主党代表選9回のうち8回も菅氏が参加していることからもわかる。そこで、手に入れた首相の座は何としても手放さない。

首相は総選挙か不信任決議でしか辞めさせることができない。菅首相が延命のためありとあらゆる手を打って自らが辞めない以上、首相は辞めさせることはできないのが今の仕組みだ。

それにしても、民主党幹部の人たちが首相と話をつけられないていたらくぶりも情けない。

首相を辞めさせることはできないとしても、民主党代表は辞めさせることはできるはずだ。民主党で両院議員総会を開き、菅首相の「党代表解任決議案」を可決するのだ。

これでも首相は解任できない。しかし、事実上総選挙は行えなくなる。菅首相は民主党代表を解任されるので、選挙指揮もとれないし、ひょっとしたら民主党の公認さえ受けられないからだ。さらに、もし総選挙で民主党が政権を維持したとしても、菅首相が首班指名を受けることなく、菅首相は自動的に失職するわけだ。

このシナリオは、大震災前に菅政権に不満を持ってる非主流派が練っていたものだ。民主党代表を本気で解任するつもりなら、脱原発を掲げて「自爆」解散・総選挙するという菅首相サイドからの脅しも一掃できるだろう。

いずれにしても、与党内からの首相批判は非主流派の政治行動と思えばわかるが、執行部からの菅降ろしは理解できない。批判するなら、執行部を辞めればいいだけだ。もし首相と路線対立があれば閣僚を辞任する必要があるが、民主党閣僚はどう考えているのか。そうした点が与党としての経験不足というか、基本がわかっていないという批判が出てくる所以だ。

菅首相の権力しがみつきも異常だが、菅首相以外の執行部の行動もおかしい。いっそ閣僚の大量造反が起きてしかるべきだ。これも別の見方をすれば権力へのしがみつきだ。

ある閣僚経験者は、政治家は出処進退が大事、場合によっては首相と差し違えといっていたが、どうも民主党にはそうした政治家の最低限度の矜持を持っていないようだ。

(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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昨日はユーストリームで民主党両院議員総会のライブ中継を見た。菅首相は議員からの質問、要求に対してまともに答えようとせず、公務があるからと早々に退席してしまった。上記、高橋洋一氏が主張する解任動議を提出するワケではなく肩すかしをくらったような酷い内容だった。民主党に希望はない。

考えてみれば日本の首相は行政権、立法権の他、人事権(解散権)と予算権を持つ世界最強の権力者なのだ。市民運動家上がりの菅直人は去年の7月、権力闘争で鳩山を貶め世界最強の権力を手中にした。菅直人は首相をやめる気などさらさらない。震災復興対策の遅延が不信任決議の理由だったが、菅直人は震災復興を官僚に丸投げし、東電にすべての責任を擦り付けてきた。それでよかれと思っているのである。

震災復興対策の遅延で国土が汚染され犠牲者が増えようとも菅直人は権力へしがみつく。

それが民主党両院議員総会でみた異常な日本の政治の姿だった。ではまた。

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辞めない菅直人を知るには以下のコラムもよい。

これまでの短命首相と何が違うのか?「ペテン師」、「人気取り」といわれても平気な菅首相の粘り