太った中年

日本男児たるもの

カレッサの足音

2011-06-14 | weblog

 先般、女房と娘を連れ立ってイミグレーションへ行って来た。女房が弁護士と面談した後、新調したパスポートにビザのスタンプを押して貰ったのだが、これが結構面倒だった。それからイントラムロスの見学。

で、マニラ大聖堂の前にはカレッサ(馬車)が列をなしている。生憎小雨模様で写真を多く撮れなかった。

カレッサは30分P350の観光地ボッタクリ価格だが、久しぶりに会った娘を乗せたかった。でまあ、カレッサに乗った。娘は馬の足音が気に入ったらしく「パカッパカッパカッ」と口ずさみ、手で膝を打つ。

調子に乗った娘に父プリンスはレッド・ツェッペリンのロックン・ロール、前奏のドラミングを教える。右手がシンバル、左手がスネア。かの有名な「ターン、ツ、ターン、ツ、ターン、ツ、ターン、ツ、タタタタタ」である。

娘の横にいる女房も関心を示し、娘と一緒にドラミングをする。次に右足の3、2、1、バスドラを加えると女房はギブアップ。これトレーニングしないと出来ないのよ。父プリンスは高校時代3日間練習したのだ。

ところが娘は易々とこなしたから女房も驚いた。幼児期、脳の発育の凄さを実感したのだ。

でもって、楽しく終わればいいものの、ガイドの元軍人と称する爺さんがイケなかった。

ガイドの爺さんには娘をカレッサに乗せたいだけだからイントラムロスを一周してくれればいいと言ったのに、爺さんはガイドのプライドなのか、史跡に行く度カレッサを止めて説明するのだ。プリンスは4回目なの。

そして爺さんはイントラムロスにある日本庭園の前でカレッサを止め、マッカーサーの「アイ・シャル・リターン」を言い始めた。このときはさすがにカチンときて爺さんに「お客は日本人だよ」と言って窘めた。

先の大戦は日本が欧米列強に倣いアジアを侵略したのと同じく、欧米列強により植民地支配されたアジアを解放するつー各々の矛盾を併せ持つ戦争だった。日本は緒戦で城塞都市イントラムロスを爆撃、破壊した。

フィリピンの歴史を紐解くまでもなくイントラムロスはスペイン支配の象徴なのだから、ガイドの爺さんよ。

そして、フィリピンで暮らすとどうしてもこうした歴史に付き合わざる得ないことを学習したのだった。

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