企業とともに歩む

~ある経営コンサルタントのひとりごと~

部下の方への伝え方

2012-06-29 07:53:52 | 日記
おはようございます。

2011年度の家計調査速報を見ると、30代前半までのシングル男子(独身

男性)の消費が活発化の兆しを見せていますね。他の世帯に比べて、消費

支出の伸び率が突出しています。費用対効果を重視する世代の彼らがお金

を投じているのは、健康や見た目、交際などのようです。オン(仕事)、オフ

の両面から、自分を磨くための投資に励み始めたということでしょうか。

東日本大震災の混乱を経て、経済の低迷期に育ったシングル男子なりの

“武装”が進んでいるんですかね。





さて、みなさんは今、会社で部下の方っておられますか?おられる場合は、

部下の方・・・と一口にいっても、性格や経験、考え方がそれぞれ違うわけ

ですから、伝え方には頭を悩ましている方も多いのではないでしょうか?

(部下の方がおられない場合は、近い将来の準備としてお読みください。)




部下の方への伝え方ですが、みなさんは次のどのタイプでしょう?

A.目的を語るが、方法論については全く指示しないタイプ

B.目的を語らず、具体的な方法論について細かく指示するタイプ

C.精神論を熱く語るが、個別の目的や方法論は示さないタイプ




部下の方の現状やレベルに応じて、上記3つを使い分けられたらと思いま

すが、現実にはなかなか難しいですよね。一人が3役をこなすのではなく、

管理者3人で3役をこなすというのもアリですが、なかなか意図してできる

ものではないかもしれません。

私は古い人間ではありませんが、昔はCのタイプの人が多かったなぁと個

人的には思ってしまいますけどね。





直接業務を行う方が、その目的をきちんと理解して、「何のためにやるのか」

を考えた上で行動できるなら、それは誰しも良いと思いますよね。




昔ある飲食店の店主が、お客さんに出す飲み水を補充しようと思い、従業

員の方に「水を汲んできてくれ」と言ったそうです。

それを受けた従業員の方は、水を汲んでくることを目的にバケツを持って

井戸まで行き、そして水を汲んだ後、何の気遣いもなく周りにバシャバシャ

こぼしながら帰ってきたそうです。

この従業員の方が、「お客さんに出す飲み水を汲んでくる」と目的意識があっ

たなら、バケツに異物が入らないように蓋をするとか、また行動が違ってい

たでしょうに。





経営者や管理者の方々とお話しするときに、前回面談時の課題について

尋ねると、「あっ、彼に言ってたんだけど、できてるかなぁ。」と聞くことがあ

ります。

だいたいそんな時は、結局うまく伝わっていなくて資料ができていない、

てな具合ですよね。

もし、この方が上記AからCのうち、概ねBのタイプであったなら、部下

の方にはどうしても“やらされ感”が大きくなり、モチベーションの低下に

も繋がりかねません。

私も過去を振り返れば、ちょっと耳が痛くなってしまう場面も思い出され

ます・・・。



みなさまの社内に幹部会議等があれば、ぜひ一度テーマとして採り上げ

てみてはいかがでしょうか?




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雰囲気が良い会社は業績も良い?

2012-06-22 07:52:04 | 日記
おはようございます。

先日のニュースで、「安売り神話ひと休み~マック、すき家、ユニクロ5月

急減速~」という記事がありました。

「マクドナルド」11.0%減、「すき家」10.8%減、「ユニクロ」10.3%減――。

デフレに強い事業モデルで成長する有力企業の既存店売上高が5月、対

前年比で2桁減と苦戦したようですね。

これは一過性の偶然なのか、消費に陰りがみえたのか、あるいはデフレ型

モデルの限界なのか、いろいろと意見が分かれるところかと思います。

極端ですが、「安売りで客を呼ぶ」必勝パターンが通用しなくなっているの

ではないか、という仮説も浮かび上がっているようです。






さて、仕事上、多くの会社の決算書を見る機会が多いのですが、業績の良

い会社に訪問すると、「さすがだなぁ!」と納得してしまうことがよくあります。

これは何故なんでしょうか??

想像してもらうと、みなさんもだいたい思い浮かびますよね。

(ちなみにここで言う業績の良い会社とは、短期的な話ではありませんので。)




たとえば業績の良い会社に訪問すると、まず社員さんたちの挨拶が明るく

て元気が良いですよね。全員が立って一斉に挨拶してくれるところもありま

す。お茶を出してくれたりする態度も、笑顔で感じが良いですね。来客者が

帰るときにも、応対された方が玄関までお見送りされるとか。




この逆の雰囲気の会社で、業績の良いところはあるでしょうか?

会社訪問時に、社員さんが顔を上げない、挨拶がない、元気がない、態度

も感じが悪い・・・

そのような会社で業績が良いところは、残念ながら私は聞いたことがありま

せん。短期的に業績が良いところはあるでしょうけれども、持続的に中長期

で良いところは多分ないでしょうね。




これを読みながら、ハッとされた方がおられたかもしれません。

成功事例や失敗事例、さまざまな出来事にはすべて因果関係がありますよ

ね。
私は勝手に、「風が吹けば桶屋が儲かる」理論と呼んでますが(笑)




ちなみに、「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉が表現している直接的な

事象はこんな感じです。


風が吹く

→砂ぼこりが目に入って盲目の人が増える

→マッサージを職業とする人が増える

→客引き用の三味線の需要が増える

→猫の皮がたくさん必要になるため、猫の数が減る

→猫の数が減るとネズミの数が増える

→ネズミの数が増えると、たくさんの桶がかじられる

→新しい桶が売れるようになって桶屋が儲かる





たとえば社内の雰囲気が良いと、社員の定着率も良いでしょうし、という

ことは人が順調に育って生産性も上がってくる、さらに社員満足度の高さ

顧客満足度の高さにも繋がります。そうすると、自然と業績にも反映さ

れて、各経営指標が力強く右肩上がりの曲線となるでしょう。




この因果関係については仕事のみならず、すべてに当てはまることと思い

ます。

みなさまも絡まったヒモをほどくように、改めて整理してみてはいかがで

しょうか?




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一期一会

2012-06-15 07:45:27 | 日記
おはようございます。

国内の外食産業各社の動向ですが、人口の減少や内食傾向の強まりなどで

国内市場の大きな伸びが期待しにくいため、成長の軸足を海外に移す動き

がさらに加速しています。出店地域では経済成長が著しい中国に加え、最近

ではタイなど中間層が増えている東南アジア各国に広がっており、進出業態

も多様化してきましたね。





さて、つい先日、ある経営者の方と一年ぶりにお会いする機会がありました。

ちょうど一年前のあるセミナーで初めてお会いした方で、その方は飲食店を

香川県内に多店舗展開しておられます。

初めてお会いしてからというもの、それからまったく繋がりのない状況でした

ので、また一年後にお会いすることになるとは正直思いませんでしたが、その

経緯を少しお話しさせてください。




一年前、私はあるセミナーに参加し、そのセミナー終了後に懇親会もあっ

たので、それにも続けて参加しました。そこで、今回お話しするこの方と

初めてお会いしたのですが、もちろん初対面でしたので、名刺交換やセミ

ナーについての感想、自己紹介のような話をしました。

その方は男性で年齢が60才、まじめで職人気質のような感じの印象を受

けました。その会話の中で私が覚えているのは、「売上はある程度伸びてい

るんだけど、お金がまったく残らないんだよね。」とその方が仰った言葉です。




その言葉がずっと頭に残ってはいたんですが、こちらから何かしらのアク

ションを起こすわけでもなく、先方から何かあったわけでもなく一年が過

ぎました。

そして一年がたったある日、今どうしておられるのかと気になったので、

先方は私のことを覚えていないかもなぁという不安を抱きつつ、電話をか

けてみました。

すると、その方が電話口に出られた途端に、「私も電話しようと思ってたん

です」といきなり言われたので正直ビックリしました。

理由をお聞きすると、経営状況は変わっておらず、ゆえに資金繰りが厳しく

なる一方であるとのこと、そしてそれを私に相談しようと、私の名刺を財布

に3ヶ月間もずっと入れていた、と言われたんです。




お会いする約束をして電話を終えた後、本当に何と言ったら良いのでしょ

う・・・頭が下がる思いというか、感謝や嬉しい気持ちでいっぱいになりま

した。




これもご縁でしょうか、私が電話したのは以心伝心とでもいうのでしょう

か、とにかく今回のことで、「一期一会」という心持ちが如何に大事かを

改めて認識させられた
出来事でした。



「一期一会」という気持ちで日々たくさんの方とお会いするというのは、

多くの方が心掛けておられると思います。ただ、それを持続できている

かといえば、なかなか難しいことですもんね。



今後この方との関係については、どのようになるのか分かりませんが、

精一杯ご支援させていただきたいと思います。



みなさまも、過去に仕事やプライベートで接点のあった方に、たまには

連絡を取ってみるのも良いかもしれませんよ!




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消費増税法案の論議を見ていると・・・

2012-06-08 07:50:41 | 日記
おはようございます。

先日、日経MJによる飲食業の2011年度ランキングが発表されました。

利用客の人気の高さを示す店舗売上高伸び率ランキングでは、「食の安心」

や「宅配」への需要をうまく取り込んだ企業が上位に目立ちました。

いずれも、昨年の東日本大震災を機に重視する人が一段と増えた要素です。

ランキング上位企業ではこれらを追求し、顧客に寄り添うことで成長力を

生み出しています。





さて、最近テレビでのニュース報道や討論番組、各新聞紙上を見ていると、

野田総理大臣が消費増税法案の今国会成立に向けて、政治生命をかけて

と懸命に動いておられます。しかし、党内での意思統一や野党との協議入り

も難航し、自民党の支持を取りつけるために内閣を改造したものの、野田

総理の立場で言えば非常に厳しい情勢にあります。



これについては当然いろいろなご意見があると思いますが、この消費増税

法案を含めた政府の増税路線については、私はよくある会社での一場面と

重なって仕方がないんですよね。会社経営と一緒だなぁと。



イメージが重なってしまう会社の状況はというと、たとえば・・・


●会社は業績が悪く、資金繰りも厳しくなってきている。ただ、経営陣も

 頑張っていないわけではない。

●そこへ社員からは、ある程度の年齢にもなったが定期昇給もなく、「これ

 では人生設計も立てられない」、「今のままでは将来が不安だ」など不満

 の声がちらほら聞こえてくる。業務量は、どちらかといえば増えているのに。

●経営陣は会社を継続させるため、まずは即効果の出る経費削減策を採っ

 た。諸々の経費削減に取り組み、自分たちの報酬もカットした。

●会社業績も下降線をたどっているため、社員の昇給や賞与の支給は実現

 できなかったものの、雇用は何とか維持することができた。



今の日本は、このような資金繰りに苦しんでいる会社と重なってしまいます。

このデフレ経済の下、多くの方が自身の給料が上がったと実感できても

いないでしょうし。



私が一人の国民として思うのは、社会保障の安定的な財源確保や財政健全

化のための増税というのは、一手法として分かります。ただ、まずは出ていく

お金を精査して、無駄な支出を削って欲しいと思います。それは事業仕分け

なるものを実施しましたが、その効果はと言うと国民の過半数が納得できた

ものではなかったかなと。

さらに、総理は財政健全化と経済成長を両立させると仰っているものの、

どうも増税ばかりが目に付いて、私としては日本の将来の明確なビジョン

を示して欲しい、そしてそのシナリオを示して欲しいと思います。



これを会社経営に重ねてみると、私が一国民として思うビジョンの明示と

いうのは、社員の立場でも同じではないかということです。




今回は思ったことをダラダラと書いてしまいましたが、やはり会社経営に

おいて最も重要なのは、

トップが魅力的で明確なビジョンを語ること、

そして組織に浸透させること
だと思います。




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ある会社の業績V字回復☆

2012-06-01 07:44:43 | 日記
おはようございます。

みなさんは、カフェにはよく行かれますか?ある程度のレベルにまでなれ

ば、なかなか他店との差別化が難しいですよね。

最近では、お茶を片手に『ものづくり』を楽しめるカフェが増えているのを

ご存知でしょうか?なにを製作するかというと、雑貨、玩具、アクセサリー、

電子機器まで多種多様のようです。

単にお茶をして時間を過ごすよりも、刺激的で有意義と考える若者を中心

にファンが増えているそうですね。





さて、仕事上のことですが、先日大変嬉しいことがありました。

私が経営支援させていただいている会社の平成24年3月期決算報告会で、

営業黒字の達成が確定しました。

それ以前の2期が連続で営業赤字だったので、前期は営業黒字を達成する

ことが最大のミッション
でした。さらに、経常利益でも黒字を計上することが

できました。

この一年は二人三脚で歩んできましたので、非常に嬉しい気持ちでいっぱ

いです。



あまり詳しくは書けませんが、ビジョン達成に向けて複数の経営戦略とアク

ションプランを策定し、検証と改善を繰り返しました。新たに発生した難題

にも果敢に立ち向かい、やり抜いた成果だと思います。



ご想像のとおり、決して楽なものではありませんでした。

期の途中には、業績面で大ダメージを受ける出来事があったり、やると決

めたことができなかったことに対する役員の方々の苛立ちや、それこそ役

員の方々と社員の方々の間で衝突があったり・・・本当に険しい道のりで

した。




一番の成功要因は何か、と言われれば、私は役員の方々の揺

らぐことのなかった決意と情熱
だと思います。


ただ、経営課題がすべて解決したわけではなく、ビジョンを達成したわけ

でもありません。

表題は少し大げさでしたが、社員の方々が気持ちよく働くことができて、

地域から必要とされ、さらには地域社会に貢献できる会社を目指して、

これからも心機一転、ともに歩んで行こうと思います。




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