心の休憩室 パート2

何度か中断していますが、書きたいことがでてくると復帰しています。

I'm Fine!

2013-08-04 21:56:41 | 日記

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そもそも人が活字を読む場合、漢字にいちいち

執着はするまい。一種の記号として読むだけで

十分なのである。

 

だからあえて書物を読まなくとも、パソコンでも

ケータイでも文字を読み続ける限りは、人間の

読解力が衰えるわけではなく、むしろそれらが

出現する以前の映像指向の時代のほうが

危機的状況であったと言える。

 

しかし、一方で書く機会は明らかに少なくなった。

むろんケータイでもパソコンでも、人は「書く」という

表現を用いるが、正しくはそうではなく、ボタン操作に

よって機械に「書く」ことを命じているにすぎない。

 

つまり読むときと同様に、「書く」に際しても

漢字を一種の記号として認識するようになった。

 

したがって生活上やむなく「書く」ことを迫られたとき、

正しい「浅」ではなく「、」や「ノ」が抜けた記号が登場して

しまうのである。

 

読むことと同時に、書くことも奨励していかなければ、

日本語は滅びぬにしても機械の中だけの伝承物と

なってしまうと危惧するのは、いまだこうして原稿用紙に

万年筆を走らせている私ひとりの、思い過ごしであろうか。

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浅田次郎さんの「アイム・ファイン!」というエッセイ集の中で

見つけた言葉だけど、最近、手で文字を書くことがほとんど

なくなったから、ホントに漢字はどんどん記号化して行って

しまうなぁ。

 

手で文字を書くことは大切だよね。 パソコンやケータイが

漢字に変換してくれても、それで自分が漢字を知ってるとは

言えないもんね。