心の休憩室 パート2

何度か中断していますが、書きたいことがでてくると復帰しています。

一粒の露の宇宙

2017-03-15 20:46:45 | 日記

私は世界を巡った

あらゆる土地

あらゆる国を訪ねた

山も海も川も巡った

だが私は忘れていた

私の家のすぐ外の

小さな草の葉に

一粒の露が宿って

そこに全世界が

映し出されているのを

 

「タゴール詩集より」 タゴール

*****

 

人間は自分の中に、他と比べようもない

素晴らしいいのちの輝きのあることに気づくためには、

長い人生の旅を巡ってこなければならないであろう。

 

山を越え海を渡り、あらゆる土地を巡って

その遥かな旅路の果てにわが家に戻ってみれば、

忘れ去られていた庭の小さな草の葉の露に

全世界が宿っていたのである。

 

わが足元の一粒の露に無限大の宇宙の意志が

宿っていると観じたのは、タゴールの内なる魂である。

そこには彼のいのちの歓びが躍動している。


日々是好日

2017-03-14 21:01:59 | 日記

めざめると 今日も晴天

雀の声が花火のように美しい

はるかの茶の間で

ゆっくりと時計が鳴っている

ふと それは祖母の咳を想い出す

郵便をかかえて駈けてくる

子供の足音は 小兎そっくり

微笑を隠そうと

枕もとの 新聞を取りあげて

楽譜のように おおきく展いた

父親われは

 

「好日」 岩佐 東一浪

*****

 

孔子は「逝くものは それ水の如きか」と言った。

人生は、滔々と流れる大河のように、

過去、現在、未来と一刻もとどまることのない時の

流れの中にある。

 

去ったものは再び帰らないのに、

そこに囚われて動きがとれない。

未来は摑めないのに、

足を上げてあがく。

 

目を覚まして眼前の「今」を見よ!

 


2017-03-13 19:56:15 | 日記

ほんとうは

こんな 汚れた空に

出て下さるはずなど

もしも ここに

汚した ちょうほんにんの

人間だけしか住んでいないのだったら

 

でも ここには

何も知らない ほかの生き物たちが

なんちょう なんおく暮らしている

どうして こんなに汚れたのだろうと

いぶかしげに

自分たちの空を見あげながら

 

その あどけない目を

ほんの少しでも くもらせたくないため

ただ それだけのために

虹は 出て下さっているのだ

 

あんなにひっそりと きょうも

 

「虹」 まど みつお

*****

地球は人間のためだけにあるんじゃないことを

思い知らされる詩だよね。

周りの生き物たちのことも考えないといけないよね。