ビロウな話で恐縮です日記

日常の隙間を埋める試み
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本日、ドラマ『舟を編む』第三話放送です

2024年03月03日 14時03分42秒 | 情報
連続ドラマ『舟を編む』、
今夜10時から、NHK BS/NHK BS4Kで
第三話が放送です。
わたくし、この第三話も大好きなのです。
それを言ったら全話、大好きだし素晴らしいのだが。
お楽しみいただければ幸いです。

一、二話を見逃しちゃったなというかた、
こちらはいかがですか?(あやしいおすすめ風)
いえ、あやしくないです。
YouTubeで、NHKさんが公式に、
一、二話をギュギュッとダイジェストにした映像を
アップしてくださっているのです。
予習復習にぜひご活用ください。
https://www.youtube.com/watch?v=7SppbjO7Xx4


映画『舟を編む』の期間特別上映をご覧くださった
みなさまにも、御礼申しあげます。
リバイバル上映ってなかなかないので、
お近くの映画館でラインナップに加わっているようでしたら、
この機に足をお運びいただければと存じます。
大画面で見ると、映画『舟を編む』、ますますサイコーですだよ。

ドラマや映画をご覧になって、
「我が家にも辞書があるといいな
(あるいは、せっかくだから新しい辞書に買い替えてみようかな)」
という思いが高まっているかた、多いのではないかと推測します。
え、高まってない? そんなわけないよな、高まってるよな(圧)。
でも、どの辞書を買えばいいかわからない、というかたも
多いのではないかと推測します。
答えはひとつ、「気になった辞書は軒並み買う」なのですが、
それはやりすぎかもってこと、薄々わかってる。すまん。

国語辞書の場合は特に、「わからない言葉を調べる」だけでなく、
「パラパラと読んで楽しむ」
「知ってる言葉を引いてみて、語釈の妙を堪能する」
などのおもしろさがあるので、
一冊は紙の辞書がお手もとにあるといいかなと思います
(紙の辞書だと、調べたい言葉だけでなく、それ以外の言葉も、
ページを開くとパッと目に入ってきて、
「へえ、こんな言葉があるんだ」みたいな
思いがけない出会いが起こりやすいから)。

紙の辞書を買う場合、できれば書店に行って、
実物をいろいろ手に取ってみるのがベストです。
ページのめくりやすさや質感、文字の見やすさなど、
ご自分の「好み」で選ぶのが大事だからです。
中身に関しては、どの辞書もそれぞれの編集方針に基づき、
吟味に吟味を重ねて練りあげているので、品質は保証されています。
だから、まずは内容についてはあまり気にせず、
「なんとなく好きな質感だな」とか「使いやすそうだな」といった、
直感で選ぶのがいいんじゃないかな、と思う次第です。
ストレスなく、日常で気軽に活用することができれば、
辞書も「そんなに俺を頼りにしてくれて……!」と喜ぶでしょう
(すぐ擬人化する)。

しかし辞書は、「引き比べるのがおもしろい」というのも事実。
中身の品質保証は大前提として、
個性(編集方針=性格)は辞書によってまったくちがうのです。
一生のうち、一人の相手としか会話しないひとがまずいないのと同様、
一生のうち、一種類の辞書しか使わないというのはもったいない。
ぜひ、辞書ごとの個性のちがいを味わっていただきたい!
私のおすすめは、「同じサイズの辞書を複数冊所持する」です。
たとえば、『広辞苑』を買ったら、
二冊目は同じサイズの『大辞林』か『大辞泉』を選び
(三冊ともそろえるとなおよいのだが……!)、
同じ言葉を引いてみて、それぞれの語釈のちがいや工夫を堪能する。
言葉も、辞書も、生き物なんだなと感じられて、恍惚となります。
え、ならない? そんなわけないよな、恍惚となるよな(圧)。
むろん、小型辞書(とはいえ、充分大きい)でもいいのです。
『新明解国語辞典』『三省堂国語辞典』(この二冊、出版社は同じですが、
個性がまったく異なります)『岩波国語辞典』『学研現代新国語辞典』
『明鏡国語辞典』『旺文社国語辞典』『例解新国語辞典』『新選国語辞典』などなどなど、
挙げきれないほどたくさんの、
華麗なる小型辞書一族があなたをお待ちしております。
二冊以上を選んで、引き比べてみてください。
え、「いっぱいありすぎて、絶望……」って?
何度も申しますが、どの辞書も内容は保証されてるから、
あまり身がまえず、直感と好みで選べばいいのです!

しかし、家に二冊(以上)も辞書を置くとなると、
スペースの問題が……、というかたもいらっしゃるでしょう。
お気持ち、よくわかります。
私も軒並み買った辞書に圧迫され、
仕事机のスペースがどんどん狭くなり、
足もとにも辞書が並んでて歩きにくいので、
トイレへ行くときは早め早めの行動を心がけてます。
この場合はやはり、辞書アプリや電子辞書の出番です。
各辞書が電子版を出してますので、
二冊目以降はそれらを購入するという手があります。
外出先でも引き比べをお楽しみください。

どうすんの、そんなに辞書を所持して、
外出先でまで眺めろだなんて! 尋常じゃない……!
と思われるかもしれませんが、そんなことはない。
私なぞは、まだまだ辞書好きのこわっぱとも言えぬ生ぬるさ。
本物の辞書好きは、生活とスペースのすべてを辞書に捧げておられて、
尊敬の念を抱くほかありません。
どんな分野でも、オタクまじでやばい。もちろん、いい意味で、です。

各種国語辞典の特徴が、わかりやすく楽しく書かれているのが、
『学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方』
(サンキュータツオ・角川文庫)
です。
この流れだと、サンキュータツオさんがやばい辞書オタクみたいに
受け取られてしまうかもしれないが、そんなことはな……くもない。
文庫の解説を私が書かせてもらっていますが、そこは無視していただいてけっこうです。
「自分に合った辞書はどれかな」と選ぶ際に、ものすごく参考になりますし、
辞書のおもしろさ、楽しみかたがビンビン伝わってくる名著ですので、
まずはこの一冊を手がかりに、
お好みの辞書と出会うのもいいかもしれません。

みなさまが楽しい辞書ライフを送られますよう、お祈りしております!