ビロウな話で恐縮です日記

日常の隙間を埋める試み
と仕事情報

サンディエゴ

2011年09月23日 17時16分08秒 | 日常
私事ではあるが(日記だから私事であたりまえだが)、
今日で三十五歳(コードネーム:サンディエゴ)になった。
四捨五入すると……、それはまあいい。一の位は切り捨てってことにしよう。

午前中、仕事に励み、ちょっと表の空気でも吸うかと火宅二号の敷地内に
出たところ、門から水色のジャージというかスウェットというかの上下を着たおじさんが入ってきた。
「近所のひとでもないし、だれだろう……」と思っていたら、
おじさんは勝手に敷地をずんずん進み、私のまえまでやってきて、
「お金がないので千円くれませんか」
と言う。
びっくりを通り越して無感覚の状態に陥り、
「いやですよ。出ていってください」
と冷静に告げたところ、おじさんはまた門から道路へ出ていった。
なんだったんだ……。
と思い、近くに住む両親の家へ行き、
「さっき、こんなことがあったんだけど」
と話したら、
「まあ、なにかしらねえ。ところでしをん、今日あなた誕生日よね。お母さんはケーキを食べたいから、ケーキ買ってきて」
と言われた。
なにか論理がおかしくないかと思ったが(そして以前、弟にも同じ論法を使われた気がするが)、
ケーキを買ってきて母に渡した。

サンディエゴともなると、いろんな事態に直面するものなのだな。
初日からこれとは、サンディエゴ砂漠とはなんと危険に満ちているのか。
気を引き締めてサヴァイブせねばならん。

台風

2011年09月21日 20時31分13秒 | 日常
昨日のイベントにお越しいただいたみなさま、
どうもありがとうございました。
サインの際にお声がけいただいたり、
お心のこもったお手紙や差し入れを頂戴したりと、
さまざまにお気づかいいただきまして、感激&恐縮です。
鼻水ずるずる、くしゃみ連発で、
大変失礼いたしました。
秋花粉だとばかり思っていたが、もしや風邪なのか……?
しかし今日も食欲旺盛で、ぴんぴんしています。
そんな風邪ってあるのかしら……。

今日は台風が直撃して、表はすごい風雨だった。
食料がなかったので、近くにある両親の家へ押しかけ、
夕飯の相伴にあずかる。
どういうきっかけだったか(ついさっきのことなのに)忘れたが、
「子どものころ、『おらあ三太だ』というラジオドラマがあった」
と母が急に話しだす。
私はその番組を全然知らなかったので、にぶい反応しか示せずにいると、
母はものたりなくなったのか、
「ねえ、あったわよね」
と、めずらしく父に話しかけた。
父は母に話題を振られたのがうれしかったのか、
「あったあった」
と勢いこんで会話に参加する。
「たしか原作の小説もあって、人気だった。小学校の学芸会で、
お父さんは主役を演じたんだぞ。『三太のうなぎ大騒動』っていう劇で、
教室になぜかうなぎが入ってきてしまって……、というお話だ」
ほんとになぜ、教室にうなぎが入ってくるんだよ。
「主役ってことは、お父さんはうなぎ役だったの?」
と聞いたら、
「主役は三太だ! うなぎは、母親(和裁をやっていた)が布で作ってくれた。
すごく大きくて、背は黒、腹は白の、なかなか本格的なうなぎだった」
とのことだ。
そんな特大のうなぎを相手に、小学生だった父がどのような演技を披露したのか
非常に興味があるが、なにしろビデオカメラがない時代なので(そもそもテレビすら
ないから、ラジオドラマだったわけだし)、
「舞台は好評のうちに幕を閉じた」という父の言を信じるしかない。
あ、いま、『おらあ三太だ』の話になったきっかけを思い出した。
台風情報で、「道志村」に注意報だか警報だかが出た、と
テレビでやっていたのだ。
『おらあ三太だ』の舞台は道志村なんだそうだ。
本当だろうか。母の記憶力(ラジオドラマを聞いたのは半世紀以上まえ)を、
これまた信じるしかない。

『舟を編む』刊行イベント

2011年09月16日 00時27分23秒 | 出来事
『舟を編む』の刊行を機に、イベントをさせていただきます。
詳しくは以下をご覧ください(三省堂書店のホームページへは、コピー&ペーストでお願いします)。

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日時:9月20日(火) 開場18時 開演18時30分

場所:三省堂書店 神保町本店 8階特設会場

備考:『舟を編む』(1,575円税込)を、三省堂書店神保町本店にてお買上またはご予約ください。
先着100名様に、1階レジカウンターにて整理券を配布しております。
お電話でのご予約も承ります。
サイン会は対象書籍のみとさせていただき、既刊本、他社本は対象外とさせていただきます。

電話:三省堂書店 神保町本店 TEL03-3233-3312(代)

ホームページ:http://www.books-sanseido.co.jp/shop/kanda.html
 ※詳細はお店へお問い合わせください。

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いまのところ、岩波書店『広辞苑』編集部のかたと、三省堂書店の辞書売場の書店員さんにご協力いただき、
辞書の魅力についてお話しをうかがおうと思っております。
辞書ってほんと、楽しい書物なのです!
お時間がおありのかたは、ぜひともご参加ください。
みんなで辞書愛に目覚めちゃおうぜ……!(え、いや……?)

新刊が出ます

2011年09月15日 23時44分34秒 | 出来事
一冊目は、文庫『あやつられ文楽鑑賞』(双葉文庫)です。
文楽がいかにおもしろい芸能であるか、熱く(暑苦しく?)語った
エッセイです。
文楽小説『仏果を得ず』も双葉文庫になっておりますので、
あわせてお読みいただければ幸いです。
イラストは勝田文さんに描いていただきました。
カバーの絵がとてもきれいでかわいいうえに、
本文にもたくさんイラストが載ってます! うれしいなあ。

もう一冊は、単行本『舟を編む』(光文社)です。
明日(16日)ぐらいから、書店さんに入荷するはずです。
これは辞書小説です。
「辞書小説って、なんじゃそりゃ」と思われるかもしれませんが、
辞書を作ろうと奮闘する人々が主人公の小説です。
辞書の魅力について、言葉ってなんなのかについて、
思いの丈をこめたつもりですので、ぜひお手に取ってみてください。
とはいえ、基本ラインはアホノリです。すみません……。
真面目な題材であっても、私が書くとアホノリになってしまうのは
なぜなのか……。って、私が書くからか。ほんとすみません……。
楽しくお気軽に読んでいただけるかと存じます。猫も登場するだよ。
イラストは雲田はるこさんに描いていただきました。
雲田さんには、連載時からずっとイラストを描いていただいておりまして、
それがうまく活かされた装幀になってます。
私は単行本の装幀にはすごく思い入れがあって、
うまくいかないと相当がっかりすると思うのですが(幸いにして、
いままでがっかりしたことは一度もないのですが)、
『舟を編む』は、雲田さん、デザイナーの大久保伸子さんのおかげで、
「うひゃっほー!」と快哉を叫んでしまったほど、
とても素晴らしい本のつくりになっております。
(装幀は)自信をもっておすすめいたします。

しかし、勝田文さんに雲田はるこさんとは、
ものすごくゴージャスな布陣ですね。
漫画を愛してきて、よかっ……た……(感涙)。
「豪華なイラストのかわりに、おまえは太る運命なのだ」と
神に言われたら(どういう因果関係なのかまったく不明だが)、
私は喜んで太りを受け入れます。
そういうわけで、今日もグラフは右肩上がりでした。

挫折、そして……

2011年09月15日 23時27分32秒 | 日常
いくらなんでも体重がアレなので、ここ一カ月ほどレコーディングダイエットをしている。
ネットの無料ダイエットサイトに登録し、朝晩の体重と食べたものを記入。
すると、体重の変遷を自動的に折れ線グラフにして表示してくれるのである。
一カ月後の現在、グラフは微妙に上がり下がりを繰り返しつつ、
全体的な傾向としては順調に右肩上がりだ。
どういうこと!?
やはり、「ほほう」なんつって、折れ線グラフを感心しながら眺めてしまってるのがいけないのかしら。
なにが「ほほう」だ! 営業成績のグラフじゃないんだから、右肩上がりじゃまずいだろ!
挫折の日々だ。

しかし、挫折の合間にも、たまにはいいことがある。
ここんとこずっと、ゲラ軍団との格闘を重ねてきたのだが、
とうとう形になりました。
そう、新刊が出るのです。ありがたや……。

ということで、次の日記は新刊のご案内です。