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ビロウな話で恐縮です日記

日常の隙間を埋める試み
と仕事情報

ドラマ『舟を編む』本日最終回放送です

2025年08月19日 16時01分48秒 | 情報
一週間が経つのが早すぎない!?
本日、ついにドラマ『舟を編む』が最終回です。
夜10時から、チャンネルはNHK(地上波)で!

本当にいいドラマにしていただけて、
感謝の思いでいっぱいです。
脚本の蛭田直美さん、
プロデューサーの高明希さん、
スタッフ、キャストのみなさま、
ドラマ制作にあたってお力をお貸しくださった
すべてのみなさま、
そして、ご視聴いただきましたみなさま、
本当にどうもありがとうございます。
私も原作がなにかなんて忘れて、
BSでの放送時も、今回の地上波放送も、
心から楽しんで拝見いたしました。
いいドラマだ……(また嚙みしめている)。

いや、まだ油断できないっ。
辞書『大渡海』が完成するかどうか、
今夜の放送を見なければ、
まだわからないのだから(また言ってる。
BS放送時も、あなた見たのでしょう?)。

あたしほんと、毎回新鮮な気持ちで楽しんでるな〜。
何度見てもおもしろいし、感動するし、
新たな発見がある。やはり素晴らしいドラマだと
思うのであります。
……こういうとき原作者って、立ち位置が微妙だよな。
あんまり褒めると、「あいつ、自分の小説が原作のドラマなのに、
恥じらいもなく……」って思われるかもしれない。
でもちがうの。ドラマはドラマ、映画は映画、アニメはアニメ、
漫画は漫画、舞台は舞台と、当然ながら、
それぞれ作ってくださったかたたちの、
すぐれた作品であり、
私はたまにやってきて、お小遣いくれる
遠い親戚のおばちゃんみたいなものなので……。
お小遣い、差し上げてないですが。
ただ存在するだけの遠い親戚のおばちゃんだった。
お役に立ててない。
しかし遠い親戚なので、ドラマのご活躍を
堂々と自慢してしまうのでありました。
いいドラマだわ〜。みんなに見ていただきたいわ〜。

そしていよいよ、みなさま辞書を買いたくなって
きている頃合いかと推測します
(すでにお買い上げいただいたみなさま、
どうもありがとうございます。←辞書業界に
勝手になりかわって御礼)。
辞書センパイたちのことも、どうかお忘れなく!
『大渡海』が完成するかどうかは、
今夜判明するわけですが、
たとえ完成しなくても(しないの!?)、
ほかにも辞書センパイがたくさんいます。
みんな、作り手の思いと知恵が詰めこまれた、
凄腕のセンパイたちです。
ご自分の相棒となる辞書センパイを、
一冊、二冊、三冊と、
お手もとに置いてあげてください。
ドラマが最終回を迎えると、来週から
心にぽっかり穴ができたような気持ちになるだろうな……。
その心の間隙に入りこむ辞書センパイ。
と言うと、なんかセンパイへの印象が悪いけど(結婚詐欺師か)、
さびしいときも楽しいときも、
そばにそっと寄り添ってくれるのが辞書センパイです。
私もますます引き比べしようっと。
最終回後の心の間隙は、
辞書センパイで埋めるしかないっ。

それでは今夜10時、
どうぞよろしくお願いいたします。
これまでずっとドラマをご覧いただいて、
本当にどうもありがとうございます。

ドラマ『舟を編む』本日第九話放送です

2025年08月12日 19時32分28秒 | 情報
ええ〜、もう九話!
今夜と来週で終わってしまうなんて、
さびしいよう。
再来週、また一話から再放送してくれるといいのだが、
そういうわけにもいかないでしょうからな。

しかし今夜は、さびしさもふっとぶ
「血潮」事件の勃発です。
この大ピンチを、岸辺みどりさんたち
辞書編集部のみなさんは、どうやって乗り越えるのか。
ていうか、乗り越えられるの?
ここに至って項目に抜けが発見されるって、
ほんとにけっこう大ピンチだよ? どきどき……。
みなさま、ぜひ辞書編集部のみんなを
応援してあげてください。
私もテレビのまえで念を送るつもりです。
む〜ん、むむ〜ん。

今日はホラー小説を読んでいた。
蒸し暑いうえに曇天で、こういう日はホラーだ、
と思ったのだが、まじでこわくて、
ギリギリまでトイレに行けず、漏らすかと思った。
膀胱が……、ただでさえ近年頻尿なのに……。
「絶対にトイレに行けなくなるとわかっているのに、
ついホラーを読んでしまい、『やっぱりだ』と後悔しつつも、
おもしろくてむんむん読み進めてしまう気持ち」を、
一言で表す言葉がほしい。
サウダージ。
絶対ちがう。
でもなんかそういう、サウダージ的な、
日本語ではまだ言い表しきれない気持ち、感情を、
べつの言語では言い表せているのかもしれないなと
思うと、言葉って本当に奥深くて多様なものだなあと、
一人で勝手に感動してしまうのだった。
そのさなかにも、膀胱は破裂しそうだったけども。

とにかく、今夜10時、チャンネルはNHK(地上波)で!
どうぞよろしくお願いします。

ドラマ『舟を編む』昨夜第八話放送でした

2025年08月06日 20時24分00秒 | 情報
またも昨夜のことのお知らせとなってしまい、
申し訳ありません。
昨日はちょっとバタバタしておりました。
弱き我、滅せよ……!
わたくし、このセリフが大好きです。
自分に腹が立ったときは、
いつも声に出して言います。
だれかに対して腹が立ったときは、
「はらたつのり〜」と、
部屋で声に出して言います。
どちらも、ちょっと怒りが溶けて
冷静さを取り戻せる感じがして、
いい言葉(言葉っていうか、片方はお名前……?)
だなと思っています。

第八話、いかがでしたか?
私はドキドキきゅんきゅんハラハラでした。
(ここからネタバレです)
拝見するたびに思うのが、
八話のラストがすごいなということです。
ふつうだったら(というか私だったら)、
「血潮」の用例カードを馬締さんに
見せるか見せないか、というところで、
以下次号、としてしまうと思うのです。
つまり、ストーリーの「引き」に使ってしまう。
ところが岸辺さんは(というか脚本の蛭田直美さんは)、
そんなさもしい「引き」はしない。
「行け、その先に」と、岸辺さんはカードを
差しだすのです。
私はこのシーンを拝見するたび、
とても感動します。
これまでのみどりちゃんの奮闘、
いろんなひとたちの思いに接した経験からすると、
たしかにここは、「カードを見せるかな? 見せないかな?」
などと、ストーリーの「引き」に奉仕している場合じゃない。
一瞬の揺れやためらいはあったと
(みどりちゃんの表情や動作から)推測できますが、
しかし、「見せる」一択なのです。
それが、みどりちゃんという人間そのものの
表れであると感じられて、
「そうだよなあ、みどりちゃんはそういうひとなんだ」
と、激しく胸打たれるのでした。
途中から「岸辺さん」ではなく「みどりちゃん」呼びに
なってしまった。すまん、つい思い入れてしまって、
なれなれしく……。

ひたすらに登場人物に寄り添う。
それが結果として、ストーリーとしての効果も生んでいる。
そういう姿勢で作劇しておられるんだなと感じられ、
私もこうありたいと思うのでした。

さてさて、宮本さんが、なにやら岸辺さんに
お話ししたいことがあるご様子。
「なにやら」って、吾輩ひとつしかないと思うのじゃが、
みどりちゃん、気づいてくれてる!?(やきもき)
がんばれ、宮本さん!
「血潮」問題とともに宮本さん問題も、
どうなるのか気になるな〜。
ぜひとも、来週もお見逃しなく!

ドラマ『舟を編む』昨夜第七話放送でした

2025年07月30日 11時17分51秒 | 情報
昨夜の出来事を、いまお知らせして
どうなるというのだ。
すみません。
放送に備えて早めに夕飯を食べたら、
眠くなってしまって……。
ハッと目を覚ましたときには、
すでに十時直前だったので、
こりゃもう手遅れだな〜と。
やはり二日連続で、炎天下に自転車で
出かけたのがよくなかった。
どうしてもおねむに……。
体は頑丈、体力は微少。
コナン君みたいに言うな。
※ちっともコナン君みたいにうまく
言えてもいない。

昨夜のドラマ『舟を編む』はいかがでしたか?
(いや、私も見ましたが。録画もしてます、えへへ)
馬締さんと西岡さんが、
無事に死神社長を説得できたことと思います。
そのかたわらで熱演している
S省堂のYさんと、I波書店のHさんの勇姿も、
録画とかオンデマンドとかで、
ぜひご確認いただければ幸いです。
実際に辞書を作っていらっしゃる
編集者のかたたちです。
なぜエキストラとして出演し、名演を見せているのか、
何度拝見しても私も謎です。
辞書も作れるうえに演技もできるって、
すごすぎるよな。

さ〜て気になる次回の展開は?
松田龍平さんの登場です。
映画『舟を編む』で馬締を演じてくださいました。
つまり、画面に馬締さんが二人!?
馬締さん、ドッペルゲンガー状態に!?
とはなりません。
松田さんがどんな役で登場されるか、
どうぞお楽しみに〜。

ひきつづき、ドラマ版の出演者のみなさまの
魂のこもった名演をご堪能いただければ幸いです。
あと、映画版もアニメ版も漫画版も
とってもいいので、見てね。見てね……(こだま)。

ドラマ『舟を編む』本日第六話放送です&神保町GINのお知らせ

2025年07月22日 01時50分25秒 | 情報
本日、夜十時からNHK(地上波)で、
ドラマ『舟を編む』第六話放送です。
お話が新たな局面に差しかかり、
また大きく動きだしますよ〜。
なんといっても、死神社長の登場と、
荒木さんの思いが、見逃せないところでは
ないでしょうか。
荒木さんの真情を目の当たりにすると、
私はいつも涙が……、いやいや、みなまで言うまい。
ぜひご覧ください。
若荒木さんと若松本先生も、ああ、こういう二人
だったんだろうなあと、すごく説得力が……、
いやいや、みなまで言うまい。
ぜひご覧ください。

ドラマとは関係ないのですが、お知らせです。
本の街、神保町の本屋さんで買える、
オリジナルクラフト「ジン(←お酒です)」、
「神保町 GIN “SHOT STORY”」に参加しました。
ラベルに書き下ろしの掌編がプリントされてます。
とってもおしゃれな瓶に入った、
おいしいジンを購入できるチャンスです。
今回は、中山七里さんの掌編バージョンと、
私の掌編バージョン、各150本ずつの限定販売です。
こいつぁレアだ。
購入できる場所は、

三省堂書店神保町本店さん
東京堂書店神田神保町店さん
書泉グランデさん
書泉商店さん(オンライン酒店)

とのことです。
500㎖入りで、5500円(税込み)です。

本屋さんの応援にもなるし、
お酒がお好きなかたは、ぜひご検討ください。
お酒が飲めないかたも、中身はだれかに飲んでもらって、
瓶だけゲットするのもありですな。
プレゼントにも最適ですよ〜。

神保町GINをたしなみながら、
夏の夜(昼でもいいですが)、
本を読むひとときをお過ごしいただければ
幸いです。

ドラマ『舟を編む』本日第五話放送です

2025年07月15日 16時59分25秒 | 情報
わー、ドタバタしていたら、もうこんな時間!
今日は夜10時からNHKで、
ドラマ『舟を編む』を見なくっちゃ!
忙しいぞ〜、早く夕飯の仕度をしようっと。

というわけで、お知らせが遅くなってしまいましたが、
『舟を編む』の第五話、今夜です。
今回はジーションズが登場しますよ。お楽しみに!
急に出てきたジーションズって、何者?
それもまたお楽しみに。

ところでみなさま、ご自宅に長年の相棒の辞書が
おありかもしれませんね。
しかし辞書は、最新の版が、一番洗練されていて
内容も充実している、と言われます。
辞書の作り手のかたたちが、版を重ねるごとに、
どんどん語釈を洗練させたり、
新しい言葉を取り入れたりしているためです。
なのでぜひ、ドラマを見て「おもしろいな」と
思ってくださったかたは、
新たな辞書を購入し、相棒に加えてあげてください。
もちろん、いままで使ってきた辞書も、
ひきつづき相棒として、手もとに置いておいていただければと。
二冊の辞書を見比べるのも、とても楽しいものなので。
ま、こういう調子で辞書を買っていくと、
どんどん増殖して、部屋が狭くなって困るのですが。
でも、捨てられないんですよね〜。
古い辞書が、「えっ、俺、お役御免なの!?」と泣いてる
気がして……(過剰な思い入れ)。
部屋面積の問題はありますが、
可能なかぎり、新旧の辞書を大切に引き比べ、
お楽しみいただければなと願っております。
辞書業界を応援することにもつながりますので、
機会がありましたら、新たな相棒を加えることを
検討してみていただければ幸いです。

ドラマ『舟を編む』本日第四話放送です

2025年07月08日 10時44分48秒 | 情報
またドキドキわくわくの火曜日がやってきた。
「おまえら、もうわかってるよな!」
「おう!」
「火曜、夜10時といえば!」
「ドラマ『舟を編む』!」
「チャンネルは!」
「NHK(地上波)!」

急になんのコール&レスポンスがはじまったんだろう、
と思われたかた。
ぜひ、本日の夜10時にNHKをご覧になり、
天童くんと仲間たちの勇姿をご確認ください。
最高すぎるよ、天童くんと仲間たち。

今回は「図版会議」が行われます。
辞書にはイラストもたくさん載っていて、
それもまた楽しいですよね
(写真を載せる方針の辞書も少数ながらあり、
もちろん、それもまた楽しいです)。
辞書に載せるイラストについて、
みどりさんたちが検討するというわけです。
この回、私は大好きです。
……それを言ったら、どの回も大好きなのだが。
辞書は、大勢のひとの知識や技術、
そして、生の軌跡や思いが集まって
できているんだなあと、
改めて感じていただける回になっているかと思います。
お楽しみいただければ幸いです。

とんでもなく暑い日がつづいておりますね。
私は連日、ベランダや玄関先の鉢植えに
水をやったり(そのつど日に焼け、蚊に食われる)、
いただいたお花のアレンジメントがしおれないよう、
茎をちょっと切っては挿しなおしたりと
(台所はエアコンがあまり利かず、そのつど
熱中症寸前にまで追いつめられる)、
植物の手入れに追われております。
暑さに倒れるのは、植物がさきか、私がさきか、
予断を許さぬ状況です。
ともにぬめる未来を、じゃないじゃない、
ともに涼しい未来を目指したい。
みなさまもお体を大切に、
夏を乗りきっていただければと存じます。

ではでは、今夜10時に!
どうぞよろしくお願いいたします。

ドラマ『舟を編む』本日第三話放送です

2025年07月01日 15時45分15秒 | 情報
ドラマ『舟を編む』第三話、
本日の夜10時から、NHK(地上波)で放送です。
ベーコンさん(猫。トラオさん役)の
愛らしい姿も堪能できます。
ベーコンさんは猫生をまっとうし、
5月15日にお亡くなりになったそうです。
ベーコンさん、いろんな作品で名演を見せてくださって、
本当にどうもありがとうございます。

三話では、私の大好きな秋野教授が登場されます
(ドラマオリジナルの登場人物です)。
水木しげる先生を大好きすぎる秋野教授。
涙なしには見られない回となっておりますので、
ぜひご覧いただければ幸いです。
……それを言ったら、どの回も涙してしまうのだが。
最近、お会いするかたから、「ドラマ見てますよ」って
言っていただけて、みなさん「とってもおもしろいですね。
毎回泣いてるわ〜」って
おっしゃってくださって、とてもうれしいのであった。
どうもありがとうございます。
悲しい涙ではなく、感動の涙っていうのは、いいものですね。

ところでみなさま、辞書をだれかにプレゼントしたことは
ありますか?
私は先日、お世話になったかたに辞書を差し上げたところ
(拙宅にある使いこんだ辞書を持ってったわけではなく、
もちろん新品です)、
喜んでいただけたので、「でへへ、よかった」と
うれしくなったのである。
相手に合いそうな辞書、必要としてそうな辞書をあげると、
「おぬし、気が利いてるな」ってなって(たぶん)、
お互いにこにこ、辞書業界もにこにこだ。
プレゼントの候補として、辞書もぜひご検討ください。

それでは本日、夜10時!
どうぞよろしくお願いいたします。

ドラマ『舟を編む』地上波放送第二話

2025年06月24日 22時52分31秒 | 情報
22:00 はじまったー。後悔するみどりちゃんの表情!(笑) タイトルの白い鳥が飛んでるのも、音楽も好きだ。
22:02 『銀河国語辞典』について熱弁するまじめさん。たしかに『日本国語大辞典』のことは、「おわす」と申しあげるのがふさわしかろう。私の部屋にもおわしてるのだが、五十肩のときは痛む腕が引っこ抜けそうで持ちあげられなかったです。そういうときのために(?)アプリ版もあるよ。
22:10 見入ってしまう……。宮本くん来た! 辞書編集部、めちゃくちゃ作りこまれててリアルだなあ。いろんなところに段ボール箱があるところとか。
22:12 ぬめり感も来た! みなさまもぜひ、お手持ちの紙の辞書をめくってみてください。
22:15 宮本くん、かっこよくていいひとだ。時間を使ったから、か。そうだよなあ……。
22:17 まじめさん、学校時代にもお昼ご飯を一緒に食べる友だちに、「気をつかってくれてるのかなあ」とか思ってたのかも。友だちはただ、まじめさんのことおもしろくて好きだから、一緒にご飯食べてただけなのに。ちょっと切ないよ、まじめさん……。
22:19 まじめさんに恋バナするみどりちゃん、いい子だな。私だったら、「まじめさんに恋バナしても……」って、つい思ってしまいそうだ。見くびってすまん、まじめさん!
22:22 いまは、「恋愛」を「男女」「異性」に限定してない辞書もいろいろあります。ドラマ版の「現在」は2017年の設定です。時代が変わったというのもあるでしょうけれど、昔から存在していた事象、存在を、(辞書のみならず多くのひとが)取りこぼしていた/無視していたということだと思います。
22:29 また見入ってしまっていた。ちなみに小説版の『舟を編む』では、『大渡海』に最終的にどんな語釈を載せたのかは、どの言葉についても明示していません。「自分だったら、どういう語釈にするだろう」と読者のかたがそれぞれ考え、練りあげていっていただけたらいいなと思ったからです。
22:33 みどりちゃん、いつもちゃんと野菜も食べてるよな〜。って、食べ物に目を吸い寄せられてる場合じゃない! 昇平から電話来た!
22:39 また見入って……。実況(実況?)とか無理だって。言葉が降ってくる……きれい……。
22:42 佐々木さんとまじめさん。みどりちゃんと天童くん。みんないいコンビだよ〜。
22:43 きゃ〜、かぐやさん〜!

第二話もおもしろかったー! でも私に実況(実況?)は向いてなかったー。そもそもブログで実況ってなんの意味が……。まあいい。
ドラマ『舟を編む』、次週もぜひご覧ください。
火曜夜10時から、NHK(地上波)です。
ひきつづき、どうぞよろしくお願いします。

ドラマ『舟を編む』第一回、夜10時から!

2025年06月17日 10時27分24秒 | 情報
いよいよ本日、夜10時から、
ドラマ『舟を編む』の第一回が放送されます。
チャンネルはNHK(地上波)!
これから毎週、火曜の夜10時はNHK(地上波)!

もうわかったから、そう連呼するなって、
と思われたかたもいらっしゃるでしょう。
すまんすまん。
楽しみすぎて、私にしては早起きし、
仕事をひとつ片づけたところなのである。
さて、つぎなる仕事に……と思ったところで、
「はっ、ブログ! ブログを書くか!」と
ひらめいたのである。
ブログは仕事じゃないでしょ、落ち着いて。
こんなにそわそわしてたら、夜10時には
おねむになってしまうのではと心配だが、
岩にかじりついてでもリアタイ視聴する。
録画予約も「毎週」設定で完了ずみだ。
そわそわ、うきうき。

『舟を編む』にかぎらず、これまで
映像化、漫画化、アニメ化、舞台化などなど、
いろんな表現にしていただいた作品は、
おかげさまでどれも素晴らしく、
そのたびに感動し、いまも感謝の思いでいっぱいである。
しかし、原作者が「素晴らしいんですよ!」と言うと、
親バカみたいに思われるかなと、
もじもじする気持ちもあった。
そう思いつつ、素晴らしいものは素晴らしいので、
親バカ上等じゃいと思って、
「素晴らしいんですよ!」と正直に言いまくってきたが。
しかしよく考えるまでもなく、
小説と、小説を原作にした映画や漫画やアニメや舞台などは、
まったく別物だ。
当然ながら、それらは、それらを作ってくださった
かたたちの作品なのである。
さらに、ドラマ『舟を編む』は、
小説の単行本が刊行されてから14年ぐらい経ってるので、
私の心情的にも、程よい距離と節度を保って、
客観的に「ドラマとして」の判断ができる気がする。
親バカかな〜とか、トンチンカンな気をまわさず、
曇りのない目で、いいドラマなのか、そうでもないドラマなのか、
評価できるというか。
まあその結果、
「とてつもない傑作が爆誕だよ、おい!」って
テンションブチ上がったわけなんですが。
そわそわ。
客観的……? と疑問に感じたかたも
いらっしゃると思いますが、大丈夫です。
この曇りのない目を見てください。
昨日から塩分摂りすぎで顔面がむくみ気味だし、
疲れ目で朝から視界がかすみがちなんですが、
眼球と心は澄んでるから大丈夫です。

『舟を編む』はこれまで、映画、漫画、アニメに
していただいた。
いずれも本当に素晴らしい作品かつ、
ストーリーラインは比較的原作に忠実と言えよう。
急いでつけ加えると、「忠実」と言っても絶対に、
それぞれの表現媒体に合った改変や工夫は、
かなり施される。
小説には、小説ならではの手法や表現があり、
それをそのまま、映画や漫画やアニメに
活かすことはできないからだ。
そんなことができるなら、
「じゃあ、小説いらないじゃないか」
「じゃあ、わざわざ映画(や漫画やアニメ)にすることないじゃないか」
ということになり、
世の中から創作物がすべて消えてしまう。
そうではなく、チラシとかに原作と同じ「あらすじ」を
流用できるかもしれないけど、
実際に映画や漫画やアニメを見てみたら、
それぞれに別個の作品であり、
受ける味わいと印象がまったく異なり、
細部にその表現媒体ならではの工夫が輝き、
しかし根幹の部分は『舟を編む』だな、
という感じになる。
こういう作品にしていただけると、
原作に選んでいただけてよかったなと思う。

だが、映像化などには
もうひとつべつの種類の醍醐味があって、
それは、「原作からけっこう改変するケース」だ。
拙著でいうと、今回のドラマ『舟を編む』や、
ドラマ『まほろ駅前番外地』(←こちらも傑作!)が
これに当たると思う。
連続ドラマの場合、トータルすると尺がかなり長いので、
けっこう改変しないと保たない場合も多いのだろう
(巻数の多い漫画や、大長編の小説などが原作だったら、
そこまで改変しなくても行ける場合も、もちろんあるはずだ。
あくまでもケース・バイ・ケースで、「こうするのが正解」と
言えるようなことは、なにもないと思う)。

今回のドラマ化の話が始動するにあたって、
もし、「原作に忠実に」と言われていたら、
私はたぶん断っていたと思う。
『舟を編む』はすでに、比較的原作に忠実に作っていただいた、
映画、漫画、アニメが存在し、いずれも傑作だったからだ。
そこにさらに、いまさら(十四年も経って)
原作に忠実なドラマを加える意味が
よくわからないというか……。
ドラマの視聴者のなかには、映画や漫画やアニメを
ご覧くださったかたがいらっしゃるはずで、
その素敵な記憶が、ドラマで上書きされてしまって、
しょんぼりしてしまう可能性も出てくるというか……。

だが、ドラマ『舟を編む』の制作者のかたたちは、
最初から、「原作をけっこう改変する」案を
提示してくださった。

・主人公を変える
・時代設定を変える
・ドラマオリジナルの登場人物やエピソードを加える

なるほど! と思った。
急いでつけ加えると、ドラマ版の主人公も、
ちゃんと小説に登場しているし、
なんなら、視点人物の一人でもある。
つまり小説でも、わりと主人公格の登場人物なのだ。
あと、ドラマ版も実は、大きなストーリーラインは
小説とわりと同じである。
もともとが、
「新しい辞書を完成させられるのかな、どうなのかな」
という話なので、そこが同じになるのは当然なのだ。

しかし、主人公や時代設定を変えることで、
より「いま」にふさわしいドラマにすることができる。
また、ドラマオリジナルの登場人物やエピソードを
加えることによって、連続ドラマの尺に合った
ストーリーを展開させることができるし、
より緻密かつ繊細に、登場人物同士の心の交流や
内心の変化を描き、なおかつ、辞書づくりの細部を
丁寧に描写することもできる。
いいことづくし!
結果、とてつもない傑作ドラマが爆誕したのであります。
ドラマ制作者のみなさまの慧眼、
出演者のみなさまの熱演、
スタッフのみなさまの熱意、
恐るべし。
私も思わず発芽してしまうのだった(前回のブログ参照)。

原作の小説をちゃんと尊重してくださりつつ、
生き生きと自由に画面のなかで息づく登場人物たち。
これもまた、小説以外の表現にしていただく際の、
大きな喜びのひとつです。
本当にうれしい……(涙)。

本日から毎週、ドラマ『舟を編む』(全十回)を
お楽しみいただければ幸いです。
火曜の夜10時は、NHK(地上波)!
大丈夫だ、さすがに私ももう覚えた
(自分向けに、何度も念じていたのか?)。

ドラマ『舟を編む』地上波放送、6月17日から!

2025年06月12日 10時00分21秒 | 情報
うおい、goo blogサービス終了するのか!
しばらくブログ画面を開いてなかったから、
お知らせに気づけずにいたぞ。
終了まで、まだ間があるみたいなので、
お引っ越しさきを探して、また改めて
ご報告するつもりです。
TikTokとかはじめたらどうしよう
(はじめない)。
マメさがなくて、SNSはできないのであった。

そんなことより、
ドラマ『舟を編む』です!
昨年、NHK BSで放送され、大好評を博しました。
大好評というのは誇張ではなく、
ドラマの賞もいっぱい受賞なさいましたし、
私の周囲でも見てくださったかたが多く、
熱きご感想がたくさん届きました。
私も毎週、テレビのまえで笑ったり泣いたりと
楽しみまくり、感動に打ち震えました。
老いた両親の家に勝手に侵入して。
だって拙宅のテレビ、BSが映らないんだもの!

「BSが映らないんだよな〜」とか
(いるのだろうか、私以外にそういうひと)、
「見逃してしまってた……!」ってかた、
いらっしゃるのではと思います。
そういうみなさま、そして、BS放送時にも
お楽しみくださっていたみなさまに、
朗報です!

連続ドラマ『舟を編む』、
NHKで地上波放送されます!!!
6月17日(火) 夜10時から
以降、毎週火曜日、全十話です。

出演者のみなさま、スタッフのみなさまが、
思いをこめて作ってくださった、
まじで素晴らしい傑作ドラマとなっております。
実在のいろんな辞書編集部のみなさまが
全面協力してくださって、辞書的な監修もばっちり!
あ、『舟を編む』は、「新しい辞書を作るぞ〜」
って話なのです。

……いま、「地味なのでは?」と思われたかもしれませんが、
辞書は地味じゃないっ。
ドラマをご覧いただければ、辞書って
すごくおもしろいものなんだなと伝わると思いますし、
出演者のみなさまの的確かつ繊細な熱演を通して、
辞書に関係するひとたちって、
とても魅力的なんだなとおわかりいただけると思います。
私はもう、すべての登場人物に思い入れてしまって、
毎週、テレビのまえで手に汗握って声援を送っていました
(勝手に侵入した老親の家で)。
そのうえ、だれにも頼まれてないのに、
毎週、ドラマを見て考えたことや感想を、
ブログにアップしていた。
究極にマメじゃない人間が、
ちょっとマメになった!(発芽)
恐るべき力を秘めたドラマだ。

当時のブログ記事、もちろん残っておりますので、
今回の地上波放送に合わせて、
一週ずつお読みいただくのもいいかもしれません。
毎回、雄叫びをあげておるよ……。

とにかく、火曜夜10時は、NHK!
これを脳裏に刻んでいただければ幸いです。
最高のドラマ視聴体験が、
みなさまをお待ちしております。
ぜひご覧ください。
自信をもっておすすめいたします。

ドラマ『舟を編む』ありがとうございました

2024年04月21日 22時56分39秒 | 情報
ドラマ『舟を編む』をご覧いただいた
みなさま、どうもありがとうございます。
全十話、無事に放送となりました。
最終回を拝見し終えたいま、
涙、涙で、パソコン画面がよく見えないぜ……。
素晴らしいドラマにしてくださった、
出演者のみなさま、スタッフのみなさま、
お力添えいただいたすべてのかたに、
心から御礼申しあげます。
お一人、お一人のお名前を挙げて
感謝の言葉をお伝えできればいいのですが、
それはさすがに暑苦しすぎるので控えます。

毎回、何度も何度もねちこく楽しく拝見したので、
たとえ役名のない登場人物であっても、
演じるみなさまが「そのひと」になりきって、
絶妙な演技をしてくださっているのを、
わたくしは見逃しませんでした(ドヤ)。
なかには、「ん!? いま画面に映ったの、
辞書の取材のときや、
ドラマの監修で大変お世話になった、
○○さんと●●さんでは!?
なぜ辞書の編集さんが、役者さんとして
絶妙の演技を!?!?!?」
(答え:ひそかにエキストラとして出演なさっていたから)
と、テレビのまえでびっくり仰天する
シーンもありました。
なんで辞書も作れて、演技もうまいんだ。
すごすぎないか。
思わぬかたがたのご出演に、
辞書好きのあいだで話題騒然でした。

また、『大渡海』のうつくしい装幀、
浮かびあがったり降ってきたりする文字の表現
(秋野教授の回だけ、なぜかテロップがエヴァ風/笑)、
細かく作りこまれた辞書編集部や早雲荘のお部屋、
登場人物たちが着ているお洋服などなど、
スタッフのみなさまが心をこめて
作品世界を築きあげてくださったこと、
画面じゅうから伝わってきました。
演出、照明、撮影、録音、編集、音楽などなどの
素晴らしさも、もちろん申すまでもありません。

心に残るドラマを作っていただき、
本当に本当にどうもありがとうございます。
映画、漫画、アニメにつづいて、
ドラマも傑作として爆誕。
『舟を編む』は、「なんて」幸せな作品なんだろうと、
感謝の思いを嚙みしめています。

このお二方のお名前を挙げさせてください。
プロデューサーの高明希さん、
脚本家の蛭田直美さん、
ありがとうございました!
高さんは、二〇一一年に『舟を編む』の
単行本が出た直後ぐらいから、
ずっとドラマ化したいと
声をかけてくださっていました。
岸辺みどりを主人公にというアイディアも、
高さんがあたためつづけてくださっていたものです。
そして、蛭田直美さんが原作を読みこみ、
大切にしてくださりつつ、
たりないところを補い、胸に響く
ドラマオリジナルのエピソードをふんだんに加えて、
素晴らしい脚本を書いてくださいました。
ドラマをご覧になったかたは、
みなさま感じておられることと思いますが、
まじで大傑作の脚本だ。
わたくし毎回、脚本を拝読するのが楽しみで、
毎回、脚本の段階で早くも笑ったり泣いたりしていました。

今回のドラマにかぎらず、
私はシナリオをかなり細かくチェックする派です
(これは原作者のかたによって、
いろんなお考えがあるでしょうし、
作品によってケース・バイ・ケースでもあるので、
どうするのが正解ということはありません)。
ドラマならドラマ、映画なら映画が、
さらにいい作品になる一助となれば、という
観点でシナリオを拝読するよう努めていますが、
そこはド素人の悲しさ。
てんで見当ちがいの質問をしてしまうこともあります。
高さんと蛭田さんはそのつど、
丁寧に意図を説明してくださいました。
ま、私が脚本を拝読してお伝えしたことって、
大半が、「爆笑!」「サイコー!」「涙……」という、
感想とも言えぬうわごとばっかだったですが。
お役に立ててないー。

〈ここから、ドラマ最終回の展開に
ちょっと触れますので、
未見のかたはお気をつけください〉

松本先生がどうなるかについては、
小説を書くときに、本当にその展開で
いいのか、じっくり考えました。
自作において、ストーリーを展開させるために、
安易に作中人物を死なせるのはいやだからです。
と言いつつ、これまで数百人規模で死んでいるが。
しかしいずれも、熟考を重ねたつもりです。
今回のドラマで、松本先生がどうなるか、
たしか脚本の五、六話ぐらいの段階で、
蛭田さんの構想をうかがっていました。
私はすでに、
蛭田さんに全幅の信頼をおいていたので、
「あ、どうぞご自由にー。お心のおもむくままに
お書きくださいー」とお返事しました(軽い)。
いま、本当にうれしく幸せな気持ちです。
小説のなかの馬締たちも、松本先生も、
きっと、とても喜んでいると思います。

『大渡海』がそうであったように、
たくさんのひとの思いと知恵と技術を乗せて、
さまざまな辞書が生みだされています。
このドラマをきっかけに、
ご自分に合った、心強い相棒となる辞書と
めぐりあっていただければ幸いです。

改めまして、
ドラマ『舟を編む』を作ってくださったみなさま、
ご覧いただいたみなさま、
本当にどうもありがとうございます。

日曜夜、ドラマ『舟を編む』最終回放送です

2024年04月20日 17時11分30秒 | 情報
ううう、ついにドラマ『舟を編む』、
第十話(最終回)の放送が近づいてまいりました。
私はすでに滝のような涙を流しておる!
最終回だなんて、さびしいよう〜。
ずっとドラマの登場人物のみなさまを
見ていたいから、
もう『大渡海』、完成しなくていいよう〜。
それはダメです、完成してほしい!

玄武書房初の中型国語辞書『大渡海』が、
最終回で本当に完成するのかどうかは、
現時点で予断を許しません。
まあ、「辞書を作るぞー!」って話を、
全十話かけて描いてきて、
ラストで「辞書は完成しませんでした」
って結論になるとしたら、
かなり斬新な展開というか、
型破りすぎる気がするけども。
ずっとドラマを見て、
登場人物を心から応援しつづけてきた我々の、
この気持ちの持って行き場はどうなるんだ!
と、暴動が起きるやもと案じられますな。
はてさて、
『大渡海』は無事に完成するのでしょうか。
ぜひとも、明日の夜10時から、
NHK BS/NHK BS4Kで、
『舟を編む』第十話をご覧ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

「ネタバレ」について考える(唐突)。
みなさま、
『大渡海』は無事に完成するんじゃないかな〜
と、なんとなく思ってますよね?
いや、ご油断めさるな。
完成しない可能性もまだ残ってるわけですが、
それでもなんとなく、
ストーリーのセオリーとして、
完成するんじゃないかな〜
と思っている。
つまりさ(唐突にタメ語)、
「辞書を完成させようと奮闘する人々」とか、
「箱根駅伝に出場しようと奮闘する人々」みたいな、
わりと直線的な(「単純な」とも言い換えられる)
ストーリーラインの場合、
「完成させられるか否か」「出場できるか否か」が、
話の焦点ではあるんだが、
その結論を「ネタバレ」したからといって、
作品自体のおもしろさは削がれない。
みんななんとなく、
「登場人物たちがこんなにがんばってるんだから、
まあ、完成するんだろうな(出場するんだろうな)。
そうあってほしい」と、予想し、願っているから。
いやいや、ご油断めさるな。
その予想と願いを裏切って、あえて、
「完成しない(出場しない)」という展開に
持っていくケースもありえますからな。
それでもさ、
あえて裏切る展開に持ってく場合は、
もうちょっとまえから
(私の感覚だと八話ぐらいから。
小説だと、残り三分の一あたりで)、
「裏切る展開が、来るかも、来るぞ」って
予兆が濃厚にあるんじゃないかっていう気がする。
そうじゃないと、ややフェアじゃないというか、
登場人物たちを応援する視聴者や読者の気持ちを、
ほんとにただ裏切っただけになってしまうというか。

なにを言いたいかというと、
「なにかを成し遂げられるか否か」的な、
わりと直線的なストーリーラインの場合、
肝心なのは、
細部の強度である、
ということだ。
たとえば、「結論として、辞書は完成するんですよ」と
ネタバレされたとしても、
そんなことにはまったく影響されず、
楽しんだり涙したりできるぐらい、
登場人物の関係性や、ちょっとしたエピソードが、
丁寧に積みあげられているか、ということだ。
いやいやいや、ドラマの最終話で、
『大渡海』が完成するかどうかは、
ほんとにまだわかんないですけどね。
ご油断めさるな!

話をもとに戻すと、
「なにかを成し遂げられるか否か」的な
ストーリーラインで描こうとしていることの主眼は、
実は、「なにかを成し遂げられるか否か」ではない、
ということだ。
結果として辞書が完成しようと、完成しなかろうと、
どうでもいいというか。
むろん、完成してほしいけども。
肝心なのは、
なにかを成し遂げようとがんばったひとたちが、
その過程で、どんな経験や喜びや苦しみを味わい、
なにを感じたか、という「細部」のほうだと
個人的には思っている。
その部分は、決して「ネタバレ」しきれるものではない。
ざっくりと、かいつまんで、
「バラす」ことなどできないような、
微細にして繊細な「なにか」の積み重ねだからだ。
そここそが大事なんだよなあと、
ドラマを拝見して、改めて思う。
もちろん、
「登場人物たちはこんなにがんばってきたんだから、
報われてほしいな」と、心から応援している。
そう思わせてくれるぐらい、
細部が丁寧に積みあげられた
素晴らしいドラマだ。
でも一方で、「辞書が完成するか否かは、
もはや大きな問題ではない」とも思う。
表面的な結果よりも、もっともっと大事なことが
描かれているドラマだからだ。

私がたまに、「登場人物ががんばって、
なにかを成し遂げられるか否か」という
直線的な(単純な)ストーリーラインの話を
書きたくなるのは、
「なにかを成し遂げられないのは、
そのひとの努力がたりないからだ」という考えに、
「そうじゃねえ!」と言いたいからなのかもしれない。
結果や成果だけに重きを置いて価値判断する、
貴様(だれだよ)こそが単純なペラッペラ人間だ!
俺たち(だれだよ)は、結果や成果だけで
できてるんじゃねえ!
そういう気持ちと言いましょうかね、
ええ、ええ。

それゆえかわたくし、「ネタバレ」に関しては、
わりとゆるゆるな傾向があって、
推理小説の犯人をネタバレされても、
「あ、そうなんだー。まあ、推理の過程が
楽しいものだからな」と、あんまり怒りません。
……ネタバレされた犯人の名前を、
三秒後には忘れてしまってるから、
怒らないのかもしれない。
もしや、記憶力がやばいがゆえの寛容!?
唯一の例外は、映画『ラ・ラ・ランド』の結末を、
編集某氏がカット割りも含めて、
微に入り細を穿ってネタバレしてきたときで、
「まだ見てないって言っとるだろー!」と
激怒したのだが、実際に見てみたら、
某氏の説明から思い浮かべた
カット割りと全然ちがったので、
「ほうほう、なるほど」と楽しめた。
某氏の説明力(と当方の想像力)が
乏しいがゆえに、
救われる命(?)もあったというエピソードだ。

……なんの話だっけ?
そうだ、「ネタバレ」って、
そこまで厳禁にしなくても、
十二分に楽しめる創作物はけっこう多いよな、
という話でした。
美は細部に宿る。
創作物のキモは細部に宿る。
その事実を、私はドラマ『舟を編む』を
毎回、何度も何度も舐めるように拝見しながら、
改めて実感している。
ぜひ、最終話もお楽しみください。
はたして、『大渡海』は無事に完成するのか……!
(結局そこなの!? いままで書いてきたこと、
なんだったの!?)

日曜夜、ドラマ『舟を編む』第九話放送です

2024年04月13日 22時49分22秒 | 情報
『大渡海』を編纂する作業も
大詰めを迎えた、玄武書房辞書編集部。
ところが、
「血潮」が抜けてるぞー!
と、ここに来て大変な事実が判明してしまい……。
どうする、辞書編集部。
無事に完成まで漕ぎつけられるのか、『大渡海』。

ということで明日、夜10時から、
NHK BS/NHK BS4Kで、
ドラマ『舟を編む』第九話放送です。
みなさま、ぜひご覧いただければ幸いです。
本当に、このピンチをどうやって切り抜けるんだろう。
日本語を使うすべてのひとたちの記憶から、
「血潮」という単語を消す……?
つまり、「血潮」って言葉自体を、
もとからなかったことにする……?
それぐらいしか、対応策が思いつかないなあ。
八話までで、ドラマ版の登場人物のみなさんを
大好きになったので、
私も手に汗握って応援しようと思います。
「血潮」って言葉の存在そのものを消すに一票!
(たぶん絶対にちがう。登場人物のみなさんは、
そんなずるいことはしないだろう)

毎回、何度もドラマを拝見しては、
そのつど感動&感激で泣いているのですが、
第九話も、個人的に必ず泣いてしまう
シーンというかセリフというかがあります。
さて、それはどこでしょう。
ドラマをご覧になって、
「三浦はきっとここで泣いている!」と
推理してみてください。
当たったかたには……、特に景品は出ません。
すみません。

ご覧になるかたそれぞれ、
いろんなところで笑ったり泣いたりなさっていることと
推察します。
それぐらい奥行きがあって、何度味わっても楽しくて、
ほんとにいいドラマだなあ。
明日も含めて、あと二回で終わりだなんて、
とてもさびしいです。
九話も、最終回の十話も、素晴らしい内容に
していただいておりますので、
最後までおつきあいいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

日曜夜、ドラマ『舟を編む』第八話放送です

2024年04月06日 09時10分23秒 | 情報
〈前回のネタバレ〉
えっ、ヲタムちゃんさんの正体、○○さんなの!?
あと、いいひとじゃないか、死神社長!
雑誌『ゆうゆうらくらく』も、
なんとか紙版を残していただけませんかね、社長!
編集長がすごく悲しみと憤りをたたえた表情を
なさってて、こちらの胸も痛んだんですけど、社長!
「社長!」って言いたいだけなんじゃないか自分。
ガスミンのことは、
個人的に「不審な妖精」と呼んでいます。
ガスミンさんの挙動不審ぶりと息継ぎなしの早口、
オタクとして身に覚えがありすぎる。
私には妖精感がなくて、
ただの「不審人物」なのが残念だ。
〈前回のネタバレ、おわり〉

ということで、ひとつの山場を超えた
玄武書房辞書編集部。
しかし、このあともつぎつぎに危機や苦難が到来します。
登場人物たちの思いと奮闘が心に迫る
展開になっていますので、どうぞひきつづき、
ドラマ『舟を編む』をご覧いただければ幸いです。
明日、日曜日の夜10時から、
NHK BS/NHK BS4Kで、
第八話放送です。
毎回のことではありますが、
この回は特に、絶対に見逃さないほうがいいですよ〜。

さてさて、以下は辞書について私が考えていることです。
紙の辞書と、デジタルの辞書(電子辞書や辞書アプリ)、
どちらも存在してほしいし、どちらも自由に選べる現状が、
わりとベストかなと思っているのは、前回述べたとおりです。
ただ、デジタルの辞書を作る場合も、
紙の辞書づくりを通して築きあげてきた、
技術や知見をもとにしたほうがいいだろうなと思っています。
六話で荒木さんがおっしゃったように、
スペースが有限であるという紙の辞書の「枷」は、
実は「翼」であると私も思うためです。
見出しの言葉について、短く的確な文章で説明する。
辞書は専門知と技術と経験の結晶です。
当然ながら、「もっと説明したいこと、伝えたいことが
あるのに、載せきれないよ〜」ってケースも起こり得ますが、
ドラマ版が水木しげる先生の回で描いてくださったように、
辞書は「入口」でもあるのです。
辞書をきっかけに、少しずつ調べたり考えたりしてみてね、
という、非常にひらかれた、自由な書物なのです。
辞書を使うひとたちを信頼し、委ねている部分があるというか。
一から十まで冗長に説明しすぎたりはしないからこそ、
私は辞書パイセンが好きですな。

最初から、スペースが無限なデジタルを想定して辞書を作ると、
語釈がだらだらーっと長くなっちゃうかも、と懸念されます。
たとえば、○ィキペ○ィアは便利だし、
いいところやおもしろいところもいっぱいありますが、
説明が長すぎて、「最後まで読んだけど、結局よくわかんなかった」
ということもなきにしもあらず。
私の感覚だと、辞書の語釈を読んで、
「よくわからん」ってこと、あまりなくて、
四行とかなのにすごい説明能力の高さだなと思います。
「よくわからん」だったとしても、四行とか読めば、
「よくわからん。じゃあ、ちょっと入門書的な本を探してみるか」と、
すぐに判断をつけられるわけで、これまたすごいし、
情報を求めて延々とネットの海をさまよいつづけるより、
結果として手間を省けることも多々ある。
たくさんの辞書が、長年、
スペースに制限のある紙の辞書づくりに
励むことを通して、
「語釈が短く的確で洗練されている」という
美点に磨きをかけまくってきたわけで、
これを手放しまうのは非常に惜しい。

・紙の辞書
・紙の辞書をもとにした、電子辞書や辞書アプリ
-------
・○ィキペ○ィアのような、説明が長くなってもいいから、
みんなでわいわい作りあげていくサイト

まえの二者と、あとの一者は、
ちょっと性格が異なるかなと思いますが、
三者いずれも存在し、場合によって楽しく便利に
使いわけられる世の中だといいですね。

辞書パイセン、質問するとポソッと短い言葉で
回答してくるので、「無愛想なのかな」って
思われてしまいそうですが、ツンなだけなんです。
ポソッの背後に、
古今の文献をひっくり返して、必死に調べまくった努力とか、
各分野の専門家が、何十年も研究しまくった成果とかが、
詰めこまれています。
なので安心して、辞書パイセンにも質問してあげてください。
もちろん辞書パイセンも、たまには勘違いしてることが
あるかもしれないので、そういうときは、
「パイセン、お言葉ですが、ここはちょっとちがうのでは?」
と、指摘してみてください。
「おーい、読者のかたからご指摘が来たぞー!」って、
パイセン、またも古今の文献をひっくり返したり、
各分野の専門家に教えを請うたりして、
次回の改訂に活かすかどうか、全力で検討しまくります。
辞書も、我々読者、利用者を含め、
みんなの叡智を集結させて、大事に育てていくものです。
たゆまず進歩・進化しようと努め、
自身を省み、自己点検を欠かさぬ、辞書パイセン。
生き物としか思えぬ辞書パイセンを、
これからも愛し、見守り、
「パイセン、またわかんない言葉があったので、教えてください!」
と頻繁にお尋ねする所存です。
辞書パイセン、フォーエバー!

あ、ドラマ『舟を編む』は、全十話です。
まだ最終回じゃありません。
ここからますますの盛りあがりを見せますので、
まずは明日の夜、第八話を、どうぞお楽しみに。