日伊文化交流協会

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21人目の証言者(フェデリコ)

2008年02月24日 14時09分02秒 | 夕闇のせまるころに
■21人目の証言者(フェデリコ:病院の介護士)

初めまして。フェデリコと申します。フランチェスカさん宅のホームヘルパーを担当しました。
一般的に介護士は、食事や入浴などのお手伝いをしますが、フランチェスカさんに関しては、寝たきりではありませんし、介護をするためと言うよりも、ホームヘルパーと言う名目で、1時間ぐらい様子を見ながら話に耳を傾けるというものでした。
実際、フランチェスカさんは、精神的にかなり不安定でした。突然泣き出したり、物を壊したりすることもありました。目の前で熱湯を自分の手にかけたときは正直参りました。まるで、植木に水をそそぐように、自分の手に熱湯をかけたんですからね。
あわてて車に乗せて病院に連れて行きましたが、とても自宅療養は難しいと判断し、専門の施設での治療をするべきだとお話したのです。ただ彼女は、医師を前にすると驚くほどきちんとした応対をするので、家の中で見せる不安定さを説明するのは大変でした。
病気の原因ですか? それは解りません。軽々しく口に出来ることではないので。入院先の病院で詳しくお尋ねになってはいかがですか。



これはAl Calar della Seraの日本語バージョンであり、フィクションです。
実在する氏名との重複があったとしても、なんら関係はございません。



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