日伊文化交流協会

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『格安イタリア生活』

2008年05月21日 18時43分55秒 | おすすめの本
このところ、なんだかバタバタしてそのわりに仕事が捗らなくて、なんだかなぁ~って感じのがっちゃんです。
さて、そんな時は楽しい読書。今週はなんと3日間で8冊読んだぞ。
ってでも数読んだからって、どうってことないんですが、その中でイタリア関係のものを少しご紹介・・・

     

■書 名:格安イタリア生活
■著 者:御法川裕三
■出版社:アスキー新書
■定 価:724円[税別]

最近、日本の雑誌は、年齢層や趣味など、ターゲットを絞り込んで発売する傾向にあって、女性誌なんて、21歳~23歳とか、27歳~29歳とか、もうすごいです。
余りに雑誌が乱立しているせいで、広いターゲットにするよりも、絞り込むことで、その層を確実に拾う。ってことみたいですけれどね。
そういいつつ、あまり雑誌を買わないがっちゃん。
昔は通勤用に毎日週刊誌を日替わりで買ってたというのに・・・
女性誌は、中学生から高校生ぐらいのときに買ってたけれど、不思議と自分で服が買えるようになってからは買わなくなっちゃいました。

って、なんだか関係のない話しでスタートしちゃいましたけれど、ご紹介する「格安イタリア生活」は、
「これからイタリアへ長期滞在または移住を考えている人」

に照準を絞って書かれている感じ。

何故イタリアに住むことにしたのか? イタリアで何をしたいのか?
などの動機や目的には一切触れず、ある日突然イタリアに住むことになったけれど、行ってみたら、こんな問題が山積していた。と言うことを判りやすく、丁寧に書かれています。

でもね。なんと言うか、
     『取扱説明書』
みたいな印象。

タイトルには「格安イタリア生活」と書かれているのだけれど、特にこうすれば、お得みたいな情報はあまりなくて、どちらかと言うと、イタリアに住むむために必要な様々な手続きと、あとは生活の知恵みたいなことがえんえん書いてあります。

例えば、滞在許可証を取得する手順や、税務番号の申請方法、住居や車を購入するために必要な書類とか、銀行口座の開き方とか、とにかくどういう手順が必要で、そのためにはまず何をしなければいけないかということが、かなり具体的に書かれています。

でもそこには、歯軋りするような思いで、申請を待ったとか、そういったウェットな部分が一切なくて、ゲームの攻略本のように、ここまでやったら、はい次はこれ。と言う感じで、手続きの方法だけを淡々と綴っている感じ。

なので、きっとすごく役に立つ本なのかもしれないのだけれど、移住を考えない読者にとっては、「煩雑な手続きがたくさんある」とは感じても、生活の臭いまでは残念ながら伝わってこないのです。

ただ、イタリアのクエストゥーラに悪態をついても物事は前に進まないし、体験したことのある人同士では、きっとすごい共感を得ることでも、単なる一般の読者の場合は、でも、まぁ好きで住むんだから仕方ないよねぇ~と言う感じで、
   だから?

とつっこみたくなってしまうので、その意味では、泣き言を言わず、とにかくやってみました。って感じでよかったです。
著者は、これらの手続きに対して、何度もスゴロク遊びにたとえているのですが、いつまでも上がりがこないゲームをやっているようで、その落とし穴の多さに、申し訳ないけれど、笑ってしまいます。(すいませんイタリア在住者の方、だって日本じゃ考えられないんだもん)

けれども最初に書いたとおり、この「御法川裕三」と言う著者の仕事内容がよくわからないだけに、転職に理由が、
「転職してイタリアに住みたいと思います」

と言う奥さんの一言で、一家移住をするって・・・
まずその動機にびっくりなのと、ほぼ毎月帰国できるその生活を、どうやって維持しているのかよくわからないだけに、ちょっとお金持ちの道楽にも見えてしまいます。
実際には大変みたいだけれど・・・
でも、毎月帰れたら、日本食の郷愁なんて書いてるけれど、すぐに帰って必要なものは買い揃えられるんじゃないの?ってやっかみもあったり。
読み物としては面白かったけれど、奥さんはほとんど出てこず、父子家庭のような生活ぶりで、かなり不思議な感じでした。

とにかく、留学や長期滞在をを考えている人に必携の一冊かも?!

クリックよろしくお願い致しますぅ~

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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これはぜひ、 (さばぇ)
2008-05-21 19:19:00
イタリアに住み始める前に手に入れたかったかも~。
この本を読んでないのでなんとも言えませんが、やっぱりイタリアで生活する上でまず何よりも必要なのは「良質なコネ」と実感している今日この頃だったりします。
落とし穴の多さや煩雑な手続きも、この「良質なコネ」さえあればアラ不思議、サイコロ振ったらいきないゴールへひとっ飛び!の目が って感じでしょうか。

そういうのってどーなんよ とずっと思ってましたけど、つい先日レジデンツァを取ろうとして、先に待ち受ける障害と道のりの長さにげっそりしていたところ、この威力を味わう恩恵にあずかり逆転一発ゴールの兆し・・。(まだゴールはしてませんが、、)

でもいい本紹介していただいてありがとうございます。今度日本帰ったら、今後の為に(?)この本ぜひ入手してこようと思いまっす。
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何の仕事してんだろ? (gellius)
2008-05-22 00:59:23
もしかしたら貿易関係の人なのかなぁ?
そういう人って夫婦日本人でお仕事とかで毎月日本に帰ってってしてるみたいだしねぇ。
どっちにしろ、ごくごく一般人のイタリア生活の苦痛を味わう身としては、毎月日本に帰るのはしんどいってわかるけど、贅沢な悩みという気がしたり(笑)
日本食が恋しくて恋しくて、でも台所がない環境だったから、唯一あったポン酢を飲んでみた・・・なんて経験はこういう人はした事がないに違いないっ(笑)

でも、こういう本ありがたいような、あまり役に立たないような(笑)だって、イタリアって皆言う事違うし法律すぐかわるから、直接聞きに行くのが一番確実だったりするもんなぁ。
あぁ、ほんと、めんどうなことばっかりな国だよ。
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凄い・・・ (emi)
2008-05-22 04:54:20
この本面白そうですね~。またこの著者の方凄いですね!毎月日本に帰るなんて!!
ビックリ! この著者の方をネットで検索させていただいたんですけど(スミマセン どんな方か興味深かったもので^^:)、いろ2事業してる方なんですねー。
でも、gelliusしゃんもおっしゃっているとおり、この国は、決まりがあってないようなもんだから、どこいってもみんなそれぞれがいう事も違うから、たいしてあてにならないので、本のお薦め通りに上手く行くかかどうかは・・・う~む・・・とにかく、私も日本行ったら欲しい一冊です  
嬉しい情報ありがとうございます
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Unknown (ねる)
2008-05-22 07:53:22
さすが在イタリアの方々から「イタリアの法律ってコロコロ変わる」とさっそくご指摘ありですね。確かに滞在許可証などもクェストゥーラのやり方に激怒した!という共通点はあっても(苦笑)、同じ時期に申請した人同士でも詳細を聞くと地方によって、職員によってそれぞれ対応が違うのでえぇぇぇーと驚くこと多々だったりします。
もちろん、過程はこんな感じ、とある程度の予備知識を持つにこしたことはないでしょうね~。自分がイタリアに来た頃はホント何も知らなくて、当時はネットがなかったから情報収集もままならずオロオロしました。
今からイタリアに住みたい方へのアドバイスは、物価むちゃ高いですよー、いっぱい貯金してから来てくださいってとこでしょうか(笑)。
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お返事(その1) (がっちゃん)
2008-05-22 09:28:13
☆さばぇさんへ☆
「良質なコネ」についても書かれています。
日本に住んでいると、コネで何かを成し遂げようとする人(裏口入学とか)って卑怯と言うか、それもどっちかと言うと、親がやっているだけに、それで本当に子供のためになると思うのか?みたいな批判があるんですが、イタリアみたいに実社会に浸透して、それがないと受け付けてももらえない。って状況になると頼りたくなりますよね。
きっと日本の場合、義理人情が優先して、ヘタに人に頼むと、断りにくい。見たいな感情もあるからでしょうが、イタリアの場合、地元にどれだけ知り合いがいるかによって、本当に変わりますよね。
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お返事(その2) (がっちゃん)
2008-05-22 09:38:04
☆gelliusしゃんへ☆
>日本食が恋しくて恋しくて、でも台所がない環境
>だったから、唯一あったポン酢を飲んでみた・・・
>なんて経験はこういう人はした事がないに違いな
>いっ(笑)
ぐふふっふふふふふ~
ゴメン、笑っちゃった。私の友人に、家にお酒を切らしてどうしても飲みたかったのでミリンを飲んだ。って子がいるんだけど、それよりすごい。
そうなんだよねぇ~。
著者の方のブログとか、本のプロフィール欄にも、ビジュアル雑誌や音楽雑誌に寄稿しているITライター兼評論家。ってことらしいですが、本当によくわかんない感じです。
なので、本当の意味での生活の苦労は伝わってこなかったんです。あと、不思議と言葉の問題とかも全然なくて、夫婦で日本人だし、留学ではないので学校がやってくれるわけでもないので、かなり不思議でした。
けれど、この本の良いところは、国際キャッシュカードの手数料一覧表がついていたり、そういう意味ではこれから留学を考える人には、便利かと思いました。
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お返事(その3) (がっちゃん)
2008-05-22 09:46:50
☆emiさまへ☆
きっと、gelliusさんの言うとおり、絶対この本の通りには行かないのだろうし、きっと来年になればまた制度が変わっていると思うのだけれど、生活費が大まかにどれぐらいかかるのかとか、日本から持っていったほうが良いものや、荷物の運搬方法など詳しく書いてくれているので、留学前の方には参考になりそうです。(だだし2年以内に限る?!)
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お返事(その4) (がっちゃん)
2008-05-22 09:55:50
☆ねるさまへ☆
クェストゥーラについては、留学生及び在伊邦人のほぼ100%が激怒していますよね。
宝くじに当たるような確率で、なぜか担当者の気分がすこぶる良い日、(もしかして、プロポーズした相手からOKが出たのか、子供が生まれたのか、ともかく一生に何回かあるぐらいのラッキーな日)に出会った友人がいて、いままで本当にイヤになるぐらい足を運んでケンカし続けていたのに、一気に片付いた。
って人がいます。本人もまだ騙されたんじゃないかと思ってる。って言ってました。
手続きに不備があるなら仕方がないけれど、こちらに落ち度がないのに、先方が書類をなくしたとか、そういう理由で却下されるのってどうかと思います。
日本も、太平洋戦争のときは日独伊三国同盟をしたぐらいなのだから、日本政府からもっと働きかけて、日本人枠を別に作ってもらえばいいって思うんですけれどね。

>今からイタリアに住みたい方へのアドバイスは、物
>価むちゃ高いですよー、いっぱい貯金してから来て
>くださいってとこでしょうか(笑)。

本当にリラの時代が懐かしい・・・
何もかも余りにも高すぎて、もうイタリアに行くことが難しくなってきました。
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Unknown (ホズミ)
2008-05-22 22:02:03
色々な申請関係って、
ネットで調べても、なかなかちゃんとした答えを探せなかったり、持っている所持物だけでは物事がうまく行かなかったり、もう一度、同じ場所に行って、同じような内容手続きをしなければならなかったりと、本当に不便!!

なので、紹介してくれたような
「こういう申請をするときには、こう対処する」というようなことを網羅している本って、やっぱり便利!!
・・・私も留学する前・・・3年ほど昔にこの本を手に入れたかったです^^;

まぁ、方法はコロコロ変わるイタリアですが、
手探り状態で来たイタリアで手にいれられる権利みたいなものがすべて分かるだけでも使える本だと思いました。

どういう内容か、日本に帰ったときに本屋を覗いてみたいと思います!
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@あはは。 (@ぼうず。)
2008-05-22 23:52:02
やはり、イタリア在住者は同じこと考えてますねw
法律がコロコロ変わるから、この本もマニュアルって言うよりも、参考書くらいの気持で読んだ方が面白いかもですね。
僕も日本に帰ったら探してみようかな。

でも警察署でやり方がコロコロ変わるって気も最近はしますねw
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