前回、イタリアの新聞パノラマ紙に掲載されていた、イタリア料理に関する10の間違いと言うのを翻訳してご紹介したのですが、読んでいて、ピンとこないと言うか、たぶんアメリカにあるイタリアンなんだろうなぁ~って感じだったので、がっちゃん自ら日本編を作成してみました。
でも、10個見つけるのは結構大変だったので、かなり初級編も含めますし、またこじつけもあったりします~。
その1 ナポリにはナポリタンはありません。
もう国民の9割は知ってると思いますが、(知らない1割の方を責めているわけではなく、イメージとして)ナポリタンは日本生まれのお料理です。
ウィキペディアなりをみたら、発祥の経緯や、その場所について詳しく書かれているのですが、それによると一応ナポリの名を記す、ragu` napolitanoと言うものはあるそうなのです。(実際にはイタリアのレストランでそんなメニューみたことはないけど・・・)
ただ、日本のそれと大きく違うのは、イタリアでは、パスタはゆでるものであって、炒めるものではありません。(最後にフライパンの中でソースと一緒に和えはしますけれど)さらに、一番の違いはケチャップを使わない。これにつきます。
その2 ピッツァやパスタにタバスコは不要
これも、本格的なイタリアンを謳っているお店では、絶対にない。ぐらいな感じなので、皆様ご存じでしょうが、イタリアにはそもそもタバスコなる調味料を持っているお店はたぶんないのではと思います。
唯一それに近いのが、オリーブオイルの中に鷹の爪を漬け込んで作られる、ピリっとしたオイルです。でもそれも各テーブルにあるわけではありません。
前回、書かなかったけど、アメリカ編みたいな感じの内容では、アメリカにたくさんあるイタリア移民がオープンしたお店を中心に紹介されていましたが、たぶんアメリカは、メキシコ系、プエルトリコ系の方もたくさんいらっしゃいますし、最初日本にピザ(ここはあえてピッツァと言わずピザ)がもたらされたのは、アメリカ経由のイタリアンだったからだと思います。
個人的に思うのは、いわゆるデリバリーのピッツァだと食べ飽きるので、その途中タバスコでアクセントをつけるのは楽しい気がします。
その3 ボンゴレにパルメザンチーズはかけないで!
これも、2と同じで、最近はパスタのチェーン店ぐらいしか置いてないかもしれませんが、日本で言うところの粉のパルメザンチーズ。あれはイタリアにはないんです。
正式にはパルミッジャーノ・レッジャーノと言いますが、でもやっぱり全然違うものです。
あの粉チーズは、イタリアでは粉の状態で売っていることはほとんどなく、パルミッジャーノ・レッジャーノまたは、同じく硬質チーズのグラナ・パダーノをその場で必要な分だけ削って使います。
で、基本的に海の物の時にはかけません。つまりアサリのパスタ、ボンゴレやあとイカスミ、ペスカトーレなど魚介類のパスタにはチーズはかけないのが常識。食は好みですし、とにかくチーズが大好きと言う方に対して、なんでもイタリアではこうと強制するつもりはありませんが、一応そういうことなんだ~。ぐらいに思っておいて損はないかも。
その4 パスタを食べる時スプーンは使いません。
これも一時的なイタリアンブームが去った今、減ってきたような気もしますが、食べやすい。またはフォークに巻き取りやすい。と言うことで、最近は逆に定番化しつつあるようです。
私もイタリア語を習い始めたころは、イタリアに行ったとき苦労しないように。なんて思ってわざとフォークのみで食べるようにしていましたが、最近はあれば使いますね~。特にトマトソース系の時は跳ねないし。
本場では〇〇。ってことを声高に叫ぶより、日本独自の文化として、これもアリなのかな。って思います。
その5 ピッツァとカプチーノを一緒にたのまないで
たとえば、日本でもお寿司にコーラを飲んでる外国人を見ると、うぅ~ん。外人だからしかたないな。みたいなちょとイタイ目で見がちですが、それと同じで、ピッツァとカプチーノとかがNGなんです。
ピッツァって日本では、ピザ味のパンとかありますし、なんていうかパンと言うくくりで見ると、飲み物はコーヒーとか紅茶とかそういうものと組み合わせて何が悪いの?って感じですけど、実際にイタリアではピッツァはそう、お好み焼きみたいな感じかな。
お好み焼きとカプチーノだとちょっと変でしょ?
なので、やっぱりあれはミネラルウォーターかビール、ワインそういうものがいいんですよ。コーラでもOK
だけど、牛乳の入るカプチーノはダメなんですよねぇ~。
あれは、甘いものと一緒に飲むものとされています。
ちなみに、カップチーノは食後の飲み物としてもあんまり歓迎されません。イタリアでは基本的にあれは午前中の飲み物なんですよ。だから食事の後に飲むのはエスプレッソとか、あとはサンブーカやグラッパ、リモンチェッロなどの食後酒と決まっています。
あっ、イタリアではエスプレッソとは言いません。普通にカッフェ(コーヒーの意味)を注文するとエスプレッソが出てきます。
その6 イタリア料理では料理に砂糖は使いません
イタリアのみならず、ヨーロッパのお菓子って異常に甘い。なんていうか砂糖の使い方がハンパない感じ。
それはなぜかと考えたとき、基本的に料理に砂糖を使わないんですよ。だからたぶん糖分を自然に欲するのではないかと。今はアメリカでもテリヤキバーバーなるものが定着しているようですが、いわゆる、「ウナギのタレ」的な味がヨーロッパには存在しません。
まずもって調味料の種類がすごく少ない。和食の場合、とりあえず、醤油、塩、砂糖、酢、酒、みりん、この6種類は必須と言うか、最悪みりんを切らしたら、日本酒と砂糖でカバーって感じですが、今の日本の家庭料理では、普通に豆板醤やコチジャン、オイスターソースなども常備されている方も多いのでは?
それに比べると、イタリアでは、調味料が本当に少ない!! 基本的に塩のみ。あ、お酢も使うか。他には、隠し味にケイパーやアンチョビを使うぐらい。
その代わり、胡椒や、ナツメグ、丁子などのスパイスや、ローズマリー、セージ、オレガノなどのハーブをふんだんに使います。
出汁に関しては、お肉のブイヨン以外に野菜のブイヨンも使いますが、日本の昆布、カツオ、煮干し、アゴ、干しシイタケなどの繊細で複雑な出汁に比べると、単純と言うかシンプルと言うか(どっちもおんなじですね)ってことで、話にまとまりがないけど、とにかく調味料と言えば、塩であって基本的に砂糖を料理には使わないってこと。
その7 ズッパはスープにあらず
このあたりから少し上級編です。イタリア語を習い始めると、スープのイタリア語はzuppa(ズッパ)だと習います。私もイタリア語を習ってから初めてイタリアに行ったときは、とにかく知ってる単語を使いたいのと、イタリアでは日本よりずっと乾燥しているので、お味噌汁代わりに、口を潤すものとして、ズッパ(スープの意味)を注文しました。
しかーーーーし、その時登場した茄子のスープなるものは、ほとんど固形。
そうですねぇ~。硬さで言うと茶わん蒸しよりも固く、木綿豆腐より柔らかいって感じでしょうか。
とにかくスプーンですくうとくっきりとスプーンの形が残るほどの硬さでした。
なので、いわゆるコンソメスープのような感じの液体を御所望の場合、brodo(ブロード)と注文しなくちゃいけないんです。このあたりは体験してみないと実感がわかないと思うのですが、たとえば日本で有名なミネストローネの場合、あれは基本的に豆が大量に入った野菜のごった煮みたいなもので、イタリアでは貧しい時代それでおなか一杯にするための料理だったのでけっしてシャバシャバのスープではないってことです。
その8 イタリア料理店ではパンは無料
これも現地イタリアでの話です。日本のイタリアンでは通用しないのでご注意。
私がまだイタリア語の「イ」の字も知らない頃、初めて行ったイタリア旅行で、当時はまだお金もあんまりなくて、注文もしていないのにまずはグリッシーニの袋が出てきて、びっくりしたことがあります。
実際には、無料と言うのは語弊があるのですが、イタリアでは食事代の約10%のテーブルチャージが別に必要で、そこにパン代が含まれている。と言うことです。だから他に何にも注文せずパンだけ無料だからと言って、食べて帰ることはできませんが、たとえばパンのお代わりを頼んだからと言って、追加料金は発生しないし、パンを食べなくてもテーブルチャージは必要だと言うことです。
あと、パンですが、イタリアはパンにかなり地方差があります。たとえばトスカーナは料理は塩気が強いため、パンには塩を入れていません。なので、最初食べたとき、このパン腐ってる?!って思うような味だった記憶が・・・。でも食べなれると、白いご飯が美味しいようにだんだん美味しく感じるんですけど。他には、あの細長いポッキーみたいなグリッシーニはトリノ生まれなので、南の方ではほとんど見かけないとか、カンパーニャやプーリアには一旦水で戻さないと、歯が折れそうなほど硬いパンがあるとか、イタリアで一口にパンと言っても色々あると思って下さい。
その9 イタリアの飲食店はすべて禁煙
2005年1月10日(月)より、「禁煙法」が施行されました。レストランのみならず、バール、カフェ、ピッツェリア、ジェラテリーア、さらにはアルコールを提供するお店も含め、すべての飲食店が禁煙です。
しかーーーし。ここにちょっと落とし穴があって、屋外ではOKなんです。なので、景色の良いテラス席のほうが煙臭い。ってこともあります。まぁでも以前に比べたら煙草の値段も高いし、吸う人自体が減ったような気がします。
とにかく、屋外ではOKと書きましたが、これも本当はダメなので、基本的に公共の場はすべて禁煙だと思って下さい。
その10 コースを全て注文する必要はありません
なんていうか、これに関してはちょっとビミョーなんですけど、まずもってイタリアにはあんまりセットメニューって言うのがないんですよ。つまり、前菜からデザートまですべてついてるお得なコースみたいなのです。
基本的にアラカルトで注文します。でね、今はもうそんなことはガイドブックに書いてないかもしれないけれど、私が最初にガイドブックを見たときは、イタリアでスパゲッティだけ注文するのは、日本でお味噌汁だけ注文するようなものです。フルコースを食べないのならレストランには入ってはいけません。みたいなことが書いてあったんですよ。そんなこと言われたら、まじめな日本人だとそうかと思うじゃないですか。でも実際そんなことは決してないし、正直一人のポーションがわからないイタリアでは、とりあえず、一品ずつ取ってシェアするってこともアリなんで、あんまり気にしなくていいです。
ただ、なんとなくですけど、複数で行って、パスタ一品っていうのはやめた方がいいです。
組み立て方の例として、2人だと、前菜一皿、パスタ一皿、メインはそれぞれ。とかそういう感じがいいかも。
炭水化物を控えたいなら、前菜とメインはそれぞれ頼むからパスタはナシ。って言うのアリです。
あと番外編で、レストランに国旗は掲げません!って話。
日本に来たイタリア人がまず驚くのが、日本で見るイタリアの国旗の多さ!! 言われてみれば確かに。
日章旗を掲げていると、今日は祝日だったかな~とか、ライト系の方かしら?(言葉を濁すのでそのあたりは大目に見てね)って思うのですが、不思議とイタリアの国旗は馴染んでいます。
「うちは〇〇国の料理ですよ~」って宣言するのに一番手っ取り早いですから。
でもね、他の国の国旗はそう見ないんですよ。フランス国旗が時々、あと最近のスベインバル流行りで、スペインの国旗もちらほら。あとはインド料理のお店とかもありますね。でもそんなに見ないんですよねぇ~。中華料理の店は全国津々浦々にありますが、国旗を掲げている店なんてみたことないです。
やっぱりあの緑と白と赤の国旗って色合いとして魅力的だからなんでしょうか・・・。ってことでイタリアにも日本料理や中華はありますが、国旗を掲げているお店は見たことがない。って話です。
でも、10個見つけるのは結構大変だったので、かなり初級編も含めますし、またこじつけもあったりします~。
その1 ナポリにはナポリタンはありません。
もう国民の9割は知ってると思いますが、(知らない1割の方を責めているわけではなく、イメージとして)ナポリタンは日本生まれのお料理です。
ウィキペディアなりをみたら、発祥の経緯や、その場所について詳しく書かれているのですが、それによると一応ナポリの名を記す、ragu` napolitanoと言うものはあるそうなのです。(実際にはイタリアのレストランでそんなメニューみたことはないけど・・・)
ただ、日本のそれと大きく違うのは、イタリアでは、パスタはゆでるものであって、炒めるものではありません。(最後にフライパンの中でソースと一緒に和えはしますけれど)さらに、一番の違いはケチャップを使わない。これにつきます。
その2 ピッツァやパスタにタバスコは不要
これも、本格的なイタリアンを謳っているお店では、絶対にない。ぐらいな感じなので、皆様ご存じでしょうが、イタリアにはそもそもタバスコなる調味料を持っているお店はたぶんないのではと思います。
唯一それに近いのが、オリーブオイルの中に鷹の爪を漬け込んで作られる、ピリっとしたオイルです。でもそれも各テーブルにあるわけではありません。
前回、書かなかったけど、アメリカ編みたいな感じの内容では、アメリカにたくさんあるイタリア移民がオープンしたお店を中心に紹介されていましたが、たぶんアメリカは、メキシコ系、プエルトリコ系の方もたくさんいらっしゃいますし、最初日本にピザ(ここはあえてピッツァと言わずピザ)がもたらされたのは、アメリカ経由のイタリアンだったからだと思います。
個人的に思うのは、いわゆるデリバリーのピッツァだと食べ飽きるので、その途中タバスコでアクセントをつけるのは楽しい気がします。
その3 ボンゴレにパルメザンチーズはかけないで!
これも、2と同じで、最近はパスタのチェーン店ぐらいしか置いてないかもしれませんが、日本で言うところの粉のパルメザンチーズ。あれはイタリアにはないんです。
正式にはパルミッジャーノ・レッジャーノと言いますが、でもやっぱり全然違うものです。
あの粉チーズは、イタリアでは粉の状態で売っていることはほとんどなく、パルミッジャーノ・レッジャーノまたは、同じく硬質チーズのグラナ・パダーノをその場で必要な分だけ削って使います。
で、基本的に海の物の時にはかけません。つまりアサリのパスタ、ボンゴレやあとイカスミ、ペスカトーレなど魚介類のパスタにはチーズはかけないのが常識。食は好みですし、とにかくチーズが大好きと言う方に対して、なんでもイタリアではこうと強制するつもりはありませんが、一応そういうことなんだ~。ぐらいに思っておいて損はないかも。
その4 パスタを食べる時スプーンは使いません。
これも一時的なイタリアンブームが去った今、減ってきたような気もしますが、食べやすい。またはフォークに巻き取りやすい。と言うことで、最近は逆に定番化しつつあるようです。
私もイタリア語を習い始めたころは、イタリアに行ったとき苦労しないように。なんて思ってわざとフォークのみで食べるようにしていましたが、最近はあれば使いますね~。特にトマトソース系の時は跳ねないし。
本場では〇〇。ってことを声高に叫ぶより、日本独自の文化として、これもアリなのかな。って思います。
その5 ピッツァとカプチーノを一緒にたのまないで
たとえば、日本でもお寿司にコーラを飲んでる外国人を見ると、うぅ~ん。外人だからしかたないな。みたいなちょとイタイ目で見がちですが、それと同じで、ピッツァとカプチーノとかがNGなんです。
ピッツァって日本では、ピザ味のパンとかありますし、なんていうかパンと言うくくりで見ると、飲み物はコーヒーとか紅茶とかそういうものと組み合わせて何が悪いの?って感じですけど、実際にイタリアではピッツァはそう、お好み焼きみたいな感じかな。
お好み焼きとカプチーノだとちょっと変でしょ?
なので、やっぱりあれはミネラルウォーターかビール、ワインそういうものがいいんですよ。コーラでもOK
だけど、牛乳の入るカプチーノはダメなんですよねぇ~。
あれは、甘いものと一緒に飲むものとされています。
ちなみに、カップチーノは食後の飲み物としてもあんまり歓迎されません。イタリアでは基本的にあれは午前中の飲み物なんですよ。だから食事の後に飲むのはエスプレッソとか、あとはサンブーカやグラッパ、リモンチェッロなどの食後酒と決まっています。
あっ、イタリアではエスプレッソとは言いません。普通にカッフェ(コーヒーの意味)を注文するとエスプレッソが出てきます。
その6 イタリア料理では料理に砂糖は使いません
イタリアのみならず、ヨーロッパのお菓子って異常に甘い。なんていうか砂糖の使い方がハンパない感じ。
それはなぜかと考えたとき、基本的に料理に砂糖を使わないんですよ。だからたぶん糖分を自然に欲するのではないかと。今はアメリカでもテリヤキバーバーなるものが定着しているようですが、いわゆる、「ウナギのタレ」的な味がヨーロッパには存在しません。
まずもって調味料の種類がすごく少ない。和食の場合、とりあえず、醤油、塩、砂糖、酢、酒、みりん、この6種類は必須と言うか、最悪みりんを切らしたら、日本酒と砂糖でカバーって感じですが、今の日本の家庭料理では、普通に豆板醤やコチジャン、オイスターソースなども常備されている方も多いのでは?
それに比べると、イタリアでは、調味料が本当に少ない!! 基本的に塩のみ。あ、お酢も使うか。他には、隠し味にケイパーやアンチョビを使うぐらい。
その代わり、胡椒や、ナツメグ、丁子などのスパイスや、ローズマリー、セージ、オレガノなどのハーブをふんだんに使います。
出汁に関しては、お肉のブイヨン以外に野菜のブイヨンも使いますが、日本の昆布、カツオ、煮干し、アゴ、干しシイタケなどの繊細で複雑な出汁に比べると、単純と言うかシンプルと言うか(どっちもおんなじですね)ってことで、話にまとまりがないけど、とにかく調味料と言えば、塩であって基本的に砂糖を料理には使わないってこと。
その7 ズッパはスープにあらず
このあたりから少し上級編です。イタリア語を習い始めると、スープのイタリア語はzuppa(ズッパ)だと習います。私もイタリア語を習ってから初めてイタリアに行ったときは、とにかく知ってる単語を使いたいのと、イタリアでは日本よりずっと乾燥しているので、お味噌汁代わりに、口を潤すものとして、ズッパ(スープの意味)を注文しました。
しかーーーーし、その時登場した茄子のスープなるものは、ほとんど固形。
そうですねぇ~。硬さで言うと茶わん蒸しよりも固く、木綿豆腐より柔らかいって感じでしょうか。
とにかくスプーンですくうとくっきりとスプーンの形が残るほどの硬さでした。
なので、いわゆるコンソメスープのような感じの液体を御所望の場合、brodo(ブロード)と注文しなくちゃいけないんです。このあたりは体験してみないと実感がわかないと思うのですが、たとえば日本で有名なミネストローネの場合、あれは基本的に豆が大量に入った野菜のごった煮みたいなもので、イタリアでは貧しい時代それでおなか一杯にするための料理だったのでけっしてシャバシャバのスープではないってことです。
その8 イタリア料理店ではパンは無料
これも現地イタリアでの話です。日本のイタリアンでは通用しないのでご注意。
私がまだイタリア語の「イ」の字も知らない頃、初めて行ったイタリア旅行で、当時はまだお金もあんまりなくて、注文もしていないのにまずはグリッシーニの袋が出てきて、びっくりしたことがあります。
実際には、無料と言うのは語弊があるのですが、イタリアでは食事代の約10%のテーブルチャージが別に必要で、そこにパン代が含まれている。と言うことです。だから他に何にも注文せずパンだけ無料だからと言って、食べて帰ることはできませんが、たとえばパンのお代わりを頼んだからと言って、追加料金は発生しないし、パンを食べなくてもテーブルチャージは必要だと言うことです。
あと、パンですが、イタリアはパンにかなり地方差があります。たとえばトスカーナは料理は塩気が強いため、パンには塩を入れていません。なので、最初食べたとき、このパン腐ってる?!って思うような味だった記憶が・・・。でも食べなれると、白いご飯が美味しいようにだんだん美味しく感じるんですけど。他には、あの細長いポッキーみたいなグリッシーニはトリノ生まれなので、南の方ではほとんど見かけないとか、カンパーニャやプーリアには一旦水で戻さないと、歯が折れそうなほど硬いパンがあるとか、イタリアで一口にパンと言っても色々あると思って下さい。
その9 イタリアの飲食店はすべて禁煙
2005年1月10日(月)より、「禁煙法」が施行されました。レストランのみならず、バール、カフェ、ピッツェリア、ジェラテリーア、さらにはアルコールを提供するお店も含め、すべての飲食店が禁煙です。
しかーーーし。ここにちょっと落とし穴があって、屋外ではOKなんです。なので、景色の良いテラス席のほうが煙臭い。ってこともあります。まぁでも以前に比べたら煙草の値段も高いし、吸う人自体が減ったような気がします。
とにかく、屋外ではOKと書きましたが、これも本当はダメなので、基本的に公共の場はすべて禁煙だと思って下さい。
その10 コースを全て注文する必要はありません
なんていうか、これに関してはちょっとビミョーなんですけど、まずもってイタリアにはあんまりセットメニューって言うのがないんですよ。つまり、前菜からデザートまですべてついてるお得なコースみたいなのです。
基本的にアラカルトで注文します。でね、今はもうそんなことはガイドブックに書いてないかもしれないけれど、私が最初にガイドブックを見たときは、イタリアでスパゲッティだけ注文するのは、日本でお味噌汁だけ注文するようなものです。フルコースを食べないのならレストランには入ってはいけません。みたいなことが書いてあったんですよ。そんなこと言われたら、まじめな日本人だとそうかと思うじゃないですか。でも実際そんなことは決してないし、正直一人のポーションがわからないイタリアでは、とりあえず、一品ずつ取ってシェアするってこともアリなんで、あんまり気にしなくていいです。
ただ、なんとなくですけど、複数で行って、パスタ一品っていうのはやめた方がいいです。
組み立て方の例として、2人だと、前菜一皿、パスタ一皿、メインはそれぞれ。とかそういう感じがいいかも。
炭水化物を控えたいなら、前菜とメインはそれぞれ頼むからパスタはナシ。って言うのアリです。
あと番外編で、レストランに国旗は掲げません!って話。
日本に来たイタリア人がまず驚くのが、日本で見るイタリアの国旗の多さ!! 言われてみれば確かに。
日章旗を掲げていると、今日は祝日だったかな~とか、ライト系の方かしら?(言葉を濁すのでそのあたりは大目に見てね)って思うのですが、不思議とイタリアの国旗は馴染んでいます。
「うちは〇〇国の料理ですよ~」って宣言するのに一番手っ取り早いですから。
でもね、他の国の国旗はそう見ないんですよ。フランス国旗が時々、あと最近のスベインバル流行りで、スペインの国旗もちらほら。あとはインド料理のお店とかもありますね。でもそんなに見ないんですよねぇ~。中華料理の店は全国津々浦々にありますが、国旗を掲げている店なんてみたことないです。
やっぱりあの緑と白と赤の国旗って色合いとして魅力的だからなんでしょうか・・・。ってことでイタリアにも日本料理や中華はありますが、国旗を掲げているお店は見たことがない。って話です。