バンビの独り言

バンビことけーちんの、あくまでも「独り言」デス☆

2022*家族旅行の記録その2(ゼロ・ウェイストセンター )

2022-01-25 22:06:47 | その他

その1はこちら→https://blog.goo.ne.jp/banbiblog/e/6a7a4389318564698fe0440d87813aba


今回の旅の一番の目的は、徳島県上勝町の「ゼロウェイウストセンター」に行くこと!
(こちらは「葉っぱビジネス https://www.projectdesign.jp/201510/pn-tokushima/002488.php」でも有名なところです)

わたし、子どもの頃から「もったいないばばあ」でした。

忘れもしない、小学生の頃、親戚が集まる大勢の席で。
刺身用の醤油をほんのちょっとしか使わないのに、それぞれ容器から出して使っているのをみて
「もったいない。まだ使えるやつから使って、使わないのは持って帰ろうよ」
と母に言ったら「こういうところでそういうこと言わないで」と(優しくだけど)たしなめられてショックだったの。
さらに追い討ちをかけるように、父がニコニコしながら「けーこはケチだなぁ」とからかった言葉に憤慨。
わたしはケチなんかじゃない。
自分が得したくて言ってるんじゃない。
その醤油が捨てられるのが、ただ悲しいだけ。

外食に行っても「わたしは注文しない。みんなが食べ残したものでいい」と言ったり、「洋服は買わなくていい。お母さんのお古を着るから」と引きづり出してリメイクしたり、だいぶ難しい子だったように思う。

食べ残しにも、古着にも、全てに魂が宿っているような気がしちゃう。
見向きもされず、不要だと捨てられ、モノが泣いているように見えちゃう。
だから捨てられない。
捨てられないから、不要なものはもらいたくないし、家に入れたくない。
プレゼントをくれるなら、私が今欲しいと思っているもの(色・デザイン・品番も自分で選びたい)ものか、食べたり使ったりしてなくなるものにして欲しい。

「断捨離」って言葉の乱用も好きじゃない。
思いっきり捨てるための言い訳ワードで、あたかもそれがかっこいいかのように表現されすぎている気がする。
(「断捨離」の本当の意味は違うんだよね?)

今あるものを大きく模様替えするために「思い切って捨てて」「新しく買う」なら、単なるゴミ増やしてるだけじゃん、と思う。
どんなキレイな表現を使ったって、モノが捨てられることには変わりない。

わたしの元オットさんは、ものを買うときはすごく考んで買う人だった。
使いこなすごとに味が出るもの。
木材なら無垢。
電化製品なら修理できるもの、部品が長く作りつづけられているもの。
だから掃除機ひとつとってもとても高価(ミーレの掃除機など)だけど、修理して18年使っていた。
彼のこういうところは今でも尊敬している。

わたしも環境問題にはとても興味があったので、環境学習施設エコット(http://www.eco-toyota.com/)の講座で学ばせてもらい、ちょっとだけ「環境講師」として小学校などでお話しさせてもらったこともある。
10年?いや、もっともっと前の話。

そこからも、プラごみはリサイクルすべきなのか、量が多すぎてリサイクルできずに海洋投棄されているという話も聞くが、実際はどうなのか。
何が正しいのか、何が本当にエコなのか、その時代時代で悩んできた。

私たちが仕事でやっているキッチンカー。
持ち帰り容器はどうしても大量のプラごみが出る。
それが嫌で、食器を全部洗うことにして、リサイクルショップで大量に食器を買った少しあとにコロナの時代に突入し、テイクアウトが主流になってしまった。
「あぁ、また莫大なプラゴミが出る」
と落胆したけれど、使用済みの食器を持ち帰って洗う作業は、もしかするとコロナ感染につながるかもしれない。
(わたしはがんサバイバーでもあるのだ。人よりもハイリスク)
仕方なく今は、使い捨て容器を使っている。

わたし、性格は温和な方だと思うけれど、「もったいない」に関しては沸点が低い。

年度末に予算を使い切らなくちゃいけないがためにまだ古くないものを壊して建て直したり(使い切らないと翌年度予算が減らされるその制度をなんとかしろや)
利権のために新しい何かを建設したり(自分の私利私欲のために子どもたちの未来の資源を奪うな)
食べきれないほどの料理を出されて「食べ残すのが当然」なパーティ会場やら(美徳感が昭和のままやろ)
少食なのに「普通盛り」を注文して平気で食べ残す人や(自分で農作物育ててみろや)
どんなに素晴らしい活動をしてる人でも配りきれるはずもない大量のチラシを印刷していることや(紙は何からできてる?森や木材について語る資格なし)
そう言ったことに、
てめーら💢
と怒れちゃう。

実家のじーばーはキレイ好きゆえ「もう使わないなら」なんでも捨てちゃう。
わたしが夜なべしてパッチワークで作った娘たちの幼稚園時代のレッスンバッグも(思い出が詰まった宝物だったのに)、長女が乗馬で使ってた子ども用の乗馬グッズも(高かったのにー!誰かにあげたら喜んだのにー!)気づけばきれいさっぱり、タンスや収納庫から姿を消している。←根に持ってる😂

でも、そんなんじゃいっつも怒っていなくちゃいけないし、多くの人を敵に回すし、いちいち立ち止まっていたら生活できないから、時に見て見ぬふりし、「必要悪」だと自分を納得させる。

実は、もう10年以上前から、「もし私が仕事もせずに好きなことしてて良い」のなら、やりたいと思っていた夢がある。
「無料のあげます・ほしいですステーション」。

田舎にYターン(嫁ターン)して、どこの古民家の蔵にもモノがたーんと眠ってる(空き家片付けではトラック10台分くらいのゴミになるらしい)ことや、空き家が多かったりすることで、うまいことやれば実現するかもしれない。
豊田のまちなかに暮らしていたときは、単なる「夢物語」だったけれど、旭でなら、実現可能かも?と最近思い始めた。

そんなこんなで、今一番行きたいところが、徳島県上勝町の「ゼロウェイストステーション」だったのだ!

上勝町は、2003年に日本で初めて、「ゼロ・ウェイスト」を宣言した自治体
人口1500人の上勝町は、なんとたった20年前まで「野焼き」していたところだったそう。
それが今や、45分別
上勝町は「ゴミリサイクル率80%」を達成しており、その小さな挑戦が世界中から注目を浴びている。
日本全国のリサイクル率は約20%と言われているから、驚異的な数字よね。
(残りの20%はどうしても廃棄するしかない、医療対応時の廃棄物や紙オムツ、ティッシュや使用済みマスクなど)

「ゴミは生きている。人間も生きている。だからごみを捨てることは人間の命を捨てることと同じ。だからちゃんと分別してごみを再利用していきたい」
これは上勝町の小学生が作文に綴った一節。

なーんとなんと、この外壁に使われている建具は、それぞれの家に保管してあった「使わなくなった建材」を集めて540枚ほど使って作られている。
上勝町の住民は「可能なかぎり修繕して使う」人が多いため、これだけの数の建材が捨てられずに保管されていたらしい。

外壁と内壁で二重になっているので、ペアガラスみたいな保温効果があるのかも?

コインランドリーもあった!
乾燥機のついでに不用品を持ってきたり、待ち時間にゴミを分別できたり、くるくるマーケットで物色できたりしそう。
宿泊した人もここを使えるようになっているから連泊も安心。
デザインもシンプルでカッコいい。

こちらは自由に使える外トイレ。
とてもキレイに保たれている。

床は、再利用できなかった茶碗などを砕いて埋め込まれているそうだ。

こちらは自由に過ごせるスペース。
家具は廃業したホテルからのいただきものだそう。

こちらはキッズスペース。
このタイルは花王とのコラボで生まれたものらしい。

匂いを嗅いでみて!なんだと思う?と。
詰め替え用のシャンプー・リンスの、使い終わったパウチをリサイクルして、子ども用のブロックにしているようだ。

こちらは自由に使えるキッチン。
ちょっとした料理をしてもいいらしい。
打ち合わせや、サークル活動や、話し合いや、いろんなことに活用できるスペース。
旭にもあるといいなぁ!


柱には、林業の町でもある上勝の杉の丸太を用いている。
普通、丸太は角材などとして製材し利用するけれど、そのまんま。
廃材を出さないように考えられている。

さて、わたしが一番興味あったのがこの「くるくるマーケット」!

こちらのスタッフの女の子は、関東から去年移住してきたんだって。
ひとりでこのホテルに2泊したのがきっかけだったそうよ。
長女よりひとつ年上の24歳なんだって。
こちらは町から運営を委託されている民間企業「BIG EYE COMPANY(ビッグアイ カンパニー)」が管理していて、そこから月給をもらって働いていると教えてくれた。

この文章を読んで涙が滲んでしまった。
「誰かにとって必要のなくなったモノは、誰かにとっては価値のあるモノかもしれません」
捨てられるはずだった年間9トン以上のモノが、別のお家で息を吹き返して役に立っている。
きっと新しいオーナーの元で喜んでるね。

この文字も、誰かの不用品から生まれたもの。

このビンも。
ガラス瓶300本で作られたシャンデリア!

なんと一升瓶を入れていたケースを並べて作った作業台。
オシャレなだけじゃなくて、強度もある。

フィッティングルームに使われていた布は、廃校で使われたいたステージ幕かな。
面白ーい!

無垢のタンスが壁に張り付いてた。

不用品を持ち込めるのは上勝町に在住の方だけ。
リサイクルできそうもなくて廃棄せざるをえない場合、廃棄費用は上勝町で賄うため。
あと、量が多すぎるとさばけないため。
でも、どなたがもらいに来てもいいとのこと。

「もしわたしが旭でこれをやる場合、転売されると嫌だから、最初の2週間くらいは地元の人だけがもらえるしくみにして、2週間過ぎても残っているものは外部の人が持って行っても良いって風にしたいと思うんですけど、どう思いますか?」
と聞いたら、
「多くの人が持って行ってくれないとモノがどんどん溜まっちゃう。持ち込みは上勝町の住民だけで、もらってくれるのは不特定多数の人、ってことにしてちょうどうまく回っていく」
ということだった。
あと、私は「転売ヤーがビジネスに使ったらいやだ」とつい思ってしまうけれど、「信頼」を大事にしているとのこと。

単一から単4まである乾電池。
そんなものまであるのーー?と思ったら

満タンではないけど使える電池ものだった!
確かに、そう電力を食わないもの(時計)などは、ちょっと電池が残っていれば十分だったりするよね。

食器もとてもキレイに「大きさ別」に並べてある。
新しい商売を始める人にとったら、大きさの統一はとても大事だもの。

よくあるリサイクルショップのように、所狭しとどどーんと積まれているのではなく、ひろびろしたスペースでセンス良く、見やすく置かれていた。
まちなかでこれだけの場所を確保するのは難しいだろうなぁと思った。

美しくディスプレイされているので「ゴミ」というイメージがない。
ショップに並んでいるものとなんら変わりがない。

私も物色して、欲しいと思ったのはこの3種。
スープジャーと、セカンドスクールで使えそうなマグネットゲーム、スプーンとフォーク。

どれだけのものがゴミではなく人の手に渡ったかを集計しているので、もらう人が自分で重さを測るしくみ。

私が持ち帰るものは、「0.93kg」でした!

こちらの用紙に記録します。
この持ち帰り重量の合計が、年間9トンになるんだねぇ。


「ゼロウェイストホテル」はただのホテルではないので、チェックインの時間も決められていて(15〜17時)、チェックイン時に、ゼロ・ウェイストの歴史や、施設を紹介してもらう。

ここのチーフの桃奈ちゃんも移住者のおひとりで、長女より一つ年上の24歳。
桃奈ちゃんは大学時代に環境問題について学び、コスタリカやスウェーデンに留学したりと、なんだかすごい経歴の持ち主!
大学1年生のときに上勝町に訪れたそうだ。
https://project.nikkeibp.co.jp/hitomachi/atcl/study/00053/?P=2

淡々と静かに説明してくれた彼女(マスク越しだったからあんまり表情が見えなかった〜)がそんな経歴の持ち主とは!
同世代の子どもを持つ親として、桃奈ちゃんのお母さんとも会ってみたいなぁ。

驚いたのは、この町にはごみ収集車は存在しないってこと。
住民は、各自で上勝町ゼロ・ウェイストセンターにごみを運び込む。
車に乗れないお年寄りなどは、住民どうしで支援や助け合うそうだ。

資源になる雑誌や金属は「資源売却金」として売上となり、焼却ごみなどはごみ処理費として支出になる。
リサイクルをすれば自治体の収益に。
円と書いてある数字は、業者に引き取ったもらえる1キロあたりの金額。
わかりやすさと可視化が大事だなぁと思った。

軍手や靴下が固形燃料になるんだって。

45分別〜!
細かく細かく分けられる。
忙しい大人にはめんどくさい作業かもしれないけれど、小さい子ならゲーム感覚で楽しめそう。
そして、この分別が当たり前になると、簡単に買い物するのではなく、素材や廃棄のことまで考えて購入するくせがつきそうだ。

いよいよ、今夜宿泊するホテルにチェックインします。

つづく→ https://blog.goo.ne.jp/banbiblog/e/0ae9ae037b9973ae1b13ed7c111a9a09

 

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