昨日、大半の時間を野菜の整理に追われて、少々うんざりかつ疲れてしまいました。
我が家の玄関は比較的広いほう、だとは思うのですが、人ひとり通れるくらいしか空いていない状態で野菜の整理をするのはかなり困難なんですわ。外でやるのはちょっと人目も
気になるし、日にあまり当てないほうがいいということもあるので。
さてこの前の日曜、冷たい強風の中ちょっと出かけてきました。出かけたのは中村区。名古屋駅から西へ2キロくらい行ったあたりでしょうか。
今年の大河ドラマでは今までにない強烈なキャラクターだった、豊臣秀吉が生まれたあたりに近い場所で、太閤通とか千成(千成瓢箪)通などのゆかりのある地名も残っています。
我が家からは名鉄から地下鉄に乗り換えて、中村公園駅で下車しました。名古屋駅あたりからバスという手段もあるけれど、本数が少ないんですよ。地下鉄だと5分に1本なので
地下鉄名古屋駅の長いホームを歩いているうちに次のがやってくる、みたいな感じ。
ちなみに地下鉄名古屋駅のホームが長い理由は、ホーム一か所の両側に線路があってトップクラスの多さの両方向の乗降客がひとつホームにひしめき合うわけで、混雑を緩和するために
上下線の車両が重ならないように停車させている、のだと思います。
6両編成だったか7両だったか忘れましたが、新幹線ほどではないもののかなり長い。久しぶりに利用しましたが、うっかり自分が乗るところから一番離れた改札を通ったために
日曜で混雑しているホームを移動するのが結構大変でした。まあ東京などではもっと長い列車の編成もありますから、それに比べればどうってことないのでしょうけど。
話を戻して、地下鉄の駅からは歩いて5~6百メートルほどと地図で確認して歩き始めました。
バス通りからちょっと入っただけで、戦前からと思われる狭い路地などがあり、戦災に遭わずに残ったのだななんて思いながらぶらぶらと歩いたのですが、その昔からの道というのが
見通しの利かない道で。東西の道はまだいいのだけれど南北の道がなんか微妙に曲がっているんです。
結構歩いたつもりだけれど、目的の建物は目に入りません。
これは誰か近隣の方に聞くしかないかな、と思っていたら、ちょうど頃合いのいかにも地元のおばちゃんタイプの女性がいたので、声をかけて尋ねてみました。
もしかしたら通り過ぎてしまったかと思ったりしたけれど、もう少し先という話。どこで道を曲がったらいいか教えにくいのだけど、と言われたのでもう少し先まで行ってみることに
しました。
しばらく歩くと、地図で目標にしていた建物があったのでそこで南へ曲がって、きょろきょろとあたりを見ながら進むと、あ、あった!
The昭和な佇まいの、和菓子屋さん。
ここへわざわざやってきたのは、お正月ののし餅を予約するため。
先ほどの中村公園駅の北には大きな鳥居があって、その鳥居を西へ少し行ったところにある魚増という自家製の佃煮などのお店で、相方が冬場に鮒味噌を買ってくるんです。
鳩のエサを買いに月に一度くらい中村区へ行くのですが、そのついでに買ってくるのだけれど、お正月のハゼの甘露煮も義母が作らなくなってからそのお店で買うようになりました。
中村区は私の実家のあるあたりと似た雰囲気の下町で、個人の商店がまだ残っている地域。我が家も下町にあるけれど、どちらかと言えば工業地帯に近く、商いをする個人のお店は
どんどんなくなって、とうとうのし餅を頼むお店がなくなってしまい、どうしようかと思っていたのです。
そこでふと、もしかすると中村区ならそうしたお店があるかもしれないと思いつき、相方が先日鳩のエサを買いに行ったときに教えてもらったのがこの店でした。
魚増のおかみさん曰く、「鳥居の近くのお店で修行した人がやっていて、私はそこよりこっちのほうがおいしいと思うからさぁ。でもいつも友達に頼んで買ってきてもらってて。
そこなら多分餅もあると思うよ」とのこと。
私も魚増さんには一度だけ行ったことがありますが、大将もおかみさんもいかにも下町のおじさんおばさんで、オール名古屋弁の相方とのやり取りは傍から見てもかなり面白い。
さて肝心の松村屋さん。お店へ入ると母親と息子と思われるふたりが店頭にいました。
餅菓子などを注文してから、肝心ののし餅をお願いして。魚増さんから聞いてきた、と話したら、知らなかったみたいでした。友達に買ってきてもらうのならそんなものかも。
お店に滞在していたのはおそらく5分ほど。帰りは近くのバス停から市バスに乗って終点まで、そこから地下鉄と名鉄を乗り継いで家を出てから2時間後には帰宅。そのほとんどが
移動時間でした。
でも普段行かないところへ出かけるのは面白かったですね。それにこうした個人のお店ってやっぱりいいなと思います。うちの近所はスーパーなどはたくさんあって便利だけれど、
面白味はないですから。
予約ついでに買ってきた餅菓子などがこちら。
6個買ったけど、2個は既にお腹の中に入った後で(苦笑)。
豆大福に薄皮まんじゅう、草餅と名古屋名物?の鬼まんじゅう。
名古屋人にとってはあって当たり前で全国区だと思っている人も多いのが、このサツマイモがゴロゴロ入った鬼まんじゅう。砂糖と小麦粉とサツマイモで作るシンプルな蒸し
まんじゅうで、家庭でも簡単に作れます。畑で採れたサツマイモで作ってほしいというリクエストを相方からもらっていますが、まだ作っておりませんので買ってきました。
あんこはどれも甘み控えめ。草餅の皮は思ったより歯切れがよい、柏餅の餅みたいでした。個人的にはもう少しもっちりがよかったかな。
今回買った中で私が一番と思ったのは豆大福。小さいときから大福が好きで、写真の多くが大福を持っている私がごきげんで写っているくらい。
値段は150~160円ほどで、平均的なお値段。今年は珍しくクリスマスにケーキが登場する我が家ですが、年々あんこに対する愛が高まるのを感じます。