'08/10/08の朝刊記事から
中国製あんにトルエン
名古屋のスーパー 男性、めまい訴え
名古屋市中川区で9月、スーパーで販売された中国製の粒あんを食べた男性がめまいなどの症状を訴え、保健所の調査で残されたあんから有害物質のトルエンと酢酸エチルが検出されていたことが7日分かった。
製品は静岡県磐田市の「マルワ食品」が中国から輸入した「つぶあん」。
被害の届け出を受け、名古屋市が調査したところ、中川区内のスーパー2店で販売された同一製品から同じ物質が検出された。
いずれも微量のため、食べても直ちに健康に重大な影響を与える虞はないとみられるが、名古屋市は7日までにスーパーに販売の見合わせを指導した。
静岡県は7日、保健所職員をマルワ食品に派遣し、流通経路などを調査。
県によると、同社は今年6月以降、粒あん約1万3千袋を中国河北省の食品会社から輸入、愛知県内の業者などに出荷済みで、問題を受け回収することを決めた。
厚生労働省は同様の被害がないか、各自治体に問い合わせるとともに、製品の輸入状況を調べる。
名古屋市によると、60代の男性が9月25日にあんを食べて気分が悪くなり、保健所に相談。
食べ残しを検査したところトルエン0.008ppm、酢酸エチル0.16ppmが検出された。
購入先について男性の記憶が曖昧だったため、男性宅近くのスーパーを市が調べたところ、2店舗が販売した同じ製品から微量のトルエンと酢酸エチルが検出された。
いずれも通常は塗料の溶剤などに用いられるもので、中国製ギョーザ中毒事件ではトルエンが袋の外側から検出されている。