オータムリーフの部屋

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国債は返済できないし、返済する必要もない

2016-06-20 | 政治

政府の債務残高が1000兆円を超えてしまっており、もはやこの膨大な借金を返済することは不可能だと誰もが思っている。借金の残高を削減できないどころか、債務が増え続けている。

2015年度の予算は、歳出総額が96.3兆円であるのに対し、税収と税外収入の合計は59.5兆円。差額の36.9兆円の赤字を国債の発行で埋める。この国債発行のうち10兆円余りは満期を迎えた国債を償還する財源なのだが、借金をして借金を名目上返すだけで、国債残高自体は25兆円程度増えたことになる。債務残高を減らそうとすれば、消費税など税収を増やして、償還に充てるか、過酷な歳出の削減を断行せねばならない。現実には、そんなことができるはずもなく、国の借金は増え続けることになるが、国家の財政破たんはいつ起こるのだろうか?

そもそも、日本の国債は返済されたことがない。満期を迎えた国債は確かに償還されるが、満期債が借換債で置き換えられるだけで、国債の発行残高は減らない。資金調達のために、新規債が発行される分だけ借金が増える。これまで国債の発行残高は、増加し続けてきたわけで、一度も実質的に返済されたことがない。将来にわたって、ひたすら借り換えし続ければ、今後も返済しなくて済む。問題は国債の買い手がいなくなることだが、日銀の黒田バズ-カで日銀が買い続ければ、何の問題もないということが分かった。


安倍首相が政権になって以来、日銀の金融緩和が節操なく行われるようになった。金融緩和はお金を印刷して市場にばらまくことだが、その手段が日銀の国債買い上げだ。12年9月から14年末に、69兆円の日本国債を日本銀行が買い取った。自分でお金を印刷して、金利をつけて自分に返済したわけだ。後は日銀が債権放棄すれば、借金そのものがなくなる。

それでは、なぜ財務省などが反対しているのか。
「金利が暴騰して国家破綻する。信用崩壊と金利暴騰によって通貨の暴落が起きる」
実態は金利は暴騰しないし、為替レートは円高に振れている。『異次元バズーカ』で、毎年発行する新規国債の殆どを日銀が買っても金利の高騰もインフレも通貨の暴落も起こらないのである。
お金を印刷して国債を買い続ければ、誰の懐も痛まないわけである。これが『アベノミクス』の根幹で、最高の功績だ。


麻生太郎氏がいみじくもわかりやすく解説していた。
帳簿っていうのを見れば、まず借り方と貸し方と、二つがあるでしょ、簡単なこと言えば。今お金を借りているのは、みなさんじゃありませんからね。お金を借りているのは、政府です。お金を100借りていれば、必ず、100貸している人がいないとおかしい。帳簿って言うのは左と右が必ず揃うことになってますから。国民が貸しているんだね。ところが新聞を見てごらん、「子どもや孫に至るまで一人700万円の借金」……違うでしょう。皆さんは貸しているんです。
「いや俺、国債なんか買ってないよ」と言われるかもしれませんが、みなさんはお金を銀行に預けておられる。銀行にとって預金は借金ですから、帳簿の上では借金ですからね。だからその借金を誰かに貸して、その”さや”を稼がないと金貸しという商売は成り立ちません。銀行って聞こえはいいですけど、金貸しをやっているんですから。金を借りる人がいてくれない限りはあの職業は成り立たないんだから。
ところが今、みんな借りない。誰もお金を借りようとしない。少なくとも、預金する人は多いけれども、借りる人がいなければ銀行は潰れてしまう。その借りてくれる人を探している金が年間約30兆円くらいある。約30兆。年によって違うけど。誰かがそれを借りてくれない限りは30兆でデフレになりますから、それを借りてくれているのが政府。政府が借りて、みなさんが貸してるの。
みなさんが貸してるってことは円で貸しているんだからね。円で貸しているのよ。日本の国債の94%は日本人が買ってます。残り6%は外国人が買っているけれども、その人も円だけで買っているから100%円で賄われていると思ってください。
「ギリシャと同じになっては大変だ」ってまだ叫んでいる元財務大臣経験者の方がいらっしゃいますが、ギリシャは、ギリシャ発行の国債のうち、ギリシャ人が買っているのは3割です。残り7割は、ギリシャ人が買ってくれなくてしょうがないから国債相場に出す。国債市場はお金持ちがみんな、「ギリシャ人や政府は信用できない」って眉に唾付けてみてるもんだから、誰も買わない。
だからギリシャはその金利を上げにゃいかん。ちなみに現在は13%。日本は0.9%から1.0%です。13倍から15倍違うんですよ。したがって、日本という国は間違っても、日本の政府が借金しているのであって、みなさんが借金しているのではない。
それと、当然円で賄われているから、いざ満期になったときどうすればいいかって、日本政府がやっているんですから、日本政府が印刷して返すだけでしょうが。だって日本円なんだから。簡単なことだろうが。外国に返すんだったら、そりゃドルに替えにゃいかんよ、ユーロに替えにゃいかん。ギリシャはみんなそうです。(日本は)全然違います。だから返さなくていい。
旧大蔵省とマスコミが煽っているだけ

いやしかし、そんなこと言ったって「財政が破綻する」と大蔵省が言ってます、っていうけれども、15年前、武村正義という人がいて、いや、まだ生きておりますが、時の大蔵大臣、細川内閣で働いておられたんだが、「財政破綻宣言」っていうのを言ったんですよ。
その時日本のGDPは500兆です。今とほとんど変わりません、500兆。いいですか。その時の国債発行高は450兆だった。今は900兆ですからね。あの頃は今の半分よ。稼ぎは500兆、変わらず。でも破綻してないじゃない。しかも金利はどうだ。あの頃は3.2%ですよ、確か。今は1%、おかしいじゃない。会社の内容が悪くなったら金利が上がるのが当たり前だろ。なんで日本だけ下がるの。世界中で内容がいいんだって評価されてるからだよ。大蔵省がえらく危機感を煽ってみたり、新聞はわけのわからない政治部が経済をわかったつもりで書いてみたり、それをまたわかったつもりで読んでみたりする人がいて、話がどんどんどんどんエスカレートしているけれども、現実問題、金利は下がっとる。上がる上がるって言い続けて20年間ずっと下がったよ。ほとんどずーっと下がったね。
それが日本という国の持っている力ですよ。みなさんの力だよ、これ。政治家の力でも何でもない。国債マーケットが決めているんだよ。こんな景気が悪いのに円が上がるって、他の国の通貨が悪いから、他の国の経済がもっと悪いからこうなってる訳で、ぜひその辺をもっと考えて。


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