ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 おら おらで ひとりいぐも 」 若竹 千佐子

2020-10-06 01:01:14 | 
          「 おら おらで ひとりいぐも 」  若竹 千佐子 

               

図書館の映画の原作本コーナーにありました。 今秋公開予定で、主演・田中裕子さん。 若い時代は蒼井優さん。夫役は東出昌大さん。
第158回芥川賞と54回文藝賞のW受賞。青春小説に対して玄冬小説というそうです。歳をとるのも悪くないなと思える小説。
最近は学生生活や若い方のことを書いた小説は理解しがたいので、なるほど、玄冬小説か、今の私にはぴったりなので借りてきました。
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主人公は75歳の日高桃子さん。2人の子供を育て上げ、夫を見送り、今は一人暮らし。 
子供達とは疎遠で、今は、役目を終え、あとは、ある種の開き直りとあきらめの日々を送っている。 
日々、頭の中や周りで、いろいろな人たちが話しかけてきて会話が始まる。過去の桃子さんや先の桃子さん。夫の声も。
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桃子さんの気持ちは、なしたべ、~だべ。 んだ。 ~のよでねべが。と、東北弁で書かれていて読みにくい。でも、意味は解りました。
本当の方言は前にテレビで観たときは外国語のようで、字幕が必要だったから、もっとわかりずらいんだろうな。
三人称の説明は普通だったので、読みだすと、すぐに読めました。

ほとんど一人芝居のようなので映画にするとどうなるのかなと予告を見ると、桃子さんの心の声として、寂しさ1=濱田岳さん。寂しさ2=青木崇高さん。寂しさ3=宮藤官九郎さんが共演。
賑やかな毎日が目に浮かぶようです。

子供が独立し、夫を送り一人になる。衰えと老い。目的のない日々。 自分自身を扱えなくなるのが、死ぬより怖いと書かれています。
これからの自分を見ているようで、考えさせられました。
幸い息子が同居してくれ、娘が近くにいてくれますが、1人になったらと考えると心細いです。
ひとりで自由になりたいと思うこともありますが、怖がりの私は、怖い本やテレビを観るとトイレとお風呂が入れません。
だから、トイレも風呂も猫と一緒です。

長くなりますが、7月から8月にかけてかなり気持ちが落ち込んでいました。
何処にも出かけず、誰ともしゃべらない日々。動かないので膝が痛くて辛い。先が見えない。このまま老いるのを待つ日々。
ろくなことを考えない。自分が生きている価値が何か、見出せなくて。 そんな時、三浦春馬さんの訃報。心がガクンと沈みました。
別に特別ファンではなかったけれど、進撃の巨人も観に行ったし、テレビドラマも見ていました。 
歌もお上手で、女装も綺麗で、笑顔が素敵だなと思っていました。だから信じられなくて、頭の周りで彼の笑顔が浮かびました。
そんな時、プールで子供におばんと言われ、いつもなら笑って済ませるのが、辛くて。本を読んでもテレビを観ても楽しめない。

ブログを見てすぐに親友のK子がメールをくれました。彼女は私が落ち込んでいる時、なぜだか連絡をくれます。
実家が災難に遭った時も、すぐに父に入用なものを送ってくれました。家族が病気になった時は、さりげなく、「 お茶でも飲んで 」と、お菓子が届きました。
今回も彼女のメールに助けられました。 面白動画も送ってくれ笑いました。
美容室の先生曰く、彼女は私の気持ちの浮き沈みを察知できるのではと。 友達っていいな。
妹からもすぐにメールと電話があり、落ち込んでいたのが吹っ切れて楽になりました。 
親友のT子からもメールをいただき、元同僚が送ってくれる写真に癒されています。ありがたいです。

今はプールもゴルフも行けるようになり、ブログを見たり料理をしたり、犬猫の世話とアオムシの世話をして毎日を楽しく過ごしています。
あの落ち込みは何だったんだろうと思います。  希望がない毎日で、老いと衰えと孤独による恐怖!?だったのか。 
とにかく生きなければ!   そして生きてほしい!

 
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       ありがとうございます。 
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