アトリエ 籠れ美

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平成27(2015)年5月4日より

令和5(2023)年 公募美術団体展 その6(第89回旺玄展 その2)

2023-05-24 03:00:00 | 展覧会、美術館、公募展、貸画廊、貸ギャラリー
 まだ会期中の第89回旺玄展ですが、今回初入選の私は、自作が掲載されている図録を買いました。

 そこで気づいたことがありまして、それは図録が薄いんですね。前に属していた中美展の半分の薄さ。図録自体の大きさは中美に同じA4サイズで、大体掲載作品数も同じ。

 ということは、中美展に比べ、1ページに掲載する作品数が多いことになり、その分作品の写真が小さいことを意味します。そして実際にそうなってます。

 ですが、実はこれがいいんですね。共感しました、私。


 というのも、図録掲載料を取る団体もありますが(この場合、掲載料を払わないと図録に載らない)、中美も旺玄会もそうではないので、一般入選も、会友や会員などの所属作家も、展示された作品は全て図録に載ります。

 図録に掲載された作品の写真は大きいに越したことはないですが、写真を大きくすれば、その分1ページ当たりの掲載作品数が減り、その分ページが増え、分厚い図録になります。

 これが問題で、図録はフルカラーなのでもともと重たい。一冊でも十分重たいのに、これが年一冊、数年分で結構な重量となり、場所も取るし、意外と邪魔。

 邪魔なんて言ったらいけないんですが、でも実際に邪魔。そんなに振り返って見るわけでもなし、正直言って厄介者です。


 だから薄い方が正直助かる。

 ですが、それだけではないんです、薄いという意味は。

 図録というのは、単にその年の展覧会の記録というのではなく、会内におけるコミュニケーションツールでもあるんです。

 役員や支部長が、その年に展示された作品を全て覚えているわけではありませんので、例えば会合があったとき(一般入選者の推挙会議がその典型ですが)、あの人はどんな作品を出していたのか、図録で確認することできます。

 つまりは名刺代わりみたいなもんで、持ち歩くことが多いのです。

 本部会議のみならず、支部活動や、スケッチ会、または支部展打ち上げ(飲み会)のとき、一般入選者との接触が対面であったとき、その年の図録があれば、必然的に話のきっかけになります。

 だから役員や支部長といった役職の人のみならず、会員でも会友でも、または一般入選者でも、会内活動の際には持ち歩いてる人がいるものです。

 そのためには薄い方がいいです。持ち歩くのに軽くて助かります。その分写真は小さくなりますが、もともと掲載料も取らず、図録購入も任意ですので、気に入らないなら、買わなければいいだけ。

 私が役付きなら絶対に持ち歩きますね。欠かさず持って行きます。


 だから薄い方がいいんです。掲載写真の小ささを犠牲にしてでも薄い方がいい。薄くするだけの価値は大いにあります。

 私はおそらくそこまで計算して旺玄会は図録を薄くしているのだと思います。これはなかなかできないことで、素晴らしいと思います。

  旺玄展の図録の薄さ、重さなら持ち歩きやすいので、旺玄会に入会することになったら、会内活動のときには常に持ち歩きたいと思ってます。


 付)そもそも図録は各自の公募展史の貴重な記録ではありますが、後生大事に取っておいてもしょうがない。何か活用しないと損。図録代がもったいない。

 注)かく言う私も、今まで関わった公募美術団体展の図録が約15冊もあります。はっきり言って重くて置き場に困ってます。

 蛇足)来年の旺玄展は第90回記念。さすがに今年より厚い図録になるんじゃなかろうか。

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