富士通と東芝が携帯電話端末事業の統合を検討していることが11日、明らかになった。実現すれば国内シェア(市場占有率)は2割近くに達し、シャープに次ぐ2位となる。国内市場が飽和状態になる中、成長が見込める海外市場開拓のためにも統合で開発費負担を抑制し、体力を強化する狙い。ただ、日本勢は世界市場で出遅れており、思惑通りに進むかどうかは予断を許さない。更に再編が加速する可能性もある。
国内メーカー再編の背景は携帯電話市場の低迷。新規加入者の伸び悩みや、携帯各社が買い替えサイクルを長期化させる販売方法に転換したことで、販売台数は低下。電子情報技術産業協会(JEITA)によると09年度の移動電話(携帯・PHS)の国内出荷台数は3142万台とピーク時の6割に落ち込んだ。
このため、一時10社以上が乱立した日本勢の再編が進んでいる。08年には京セラが三洋電機の携帯事業を買収する一方、三菱電機が撤退。今月1日にはNEC、カシオ計算機、日立製作所が事業統合しており、富士通と東芝の統合が実現すれば、6グループに集約される。
日本の携帯電話は国内メーカー同士が独自の高機能化を競い合い、世界の潮流から孤立した「ガラパゴス」とからかわれたが、最近は米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」が急速に販売を伸ばし、状況が変化している。同社の新型携帯端末「iPad(アイパッド)」など携帯電話市場を侵食する可能性のある新端末も続々と登場しており、従来型の携帯電話だけで対抗するのは困難だ。
活路を世界に求めようにも、世界市場はノキア(フィンランド)、サムスン電子(韓国)、LG電子(同)の3社による寡占化が進む。調査会社ガートナーによると09年の3社合計シェアは66%で、日本勢ではソニー・エリクソンが4.5%とわずかに顔を出す程度。アップルのように海外で浸透した端末も乏しく、世界攻略は容易ではない。
MM総研の通信アナリスト、横田英明氏は「(東芝、富士通)2社で事業統合しても、出荷台数が億単位の海外勢と十分に戦える規模ではない。今後、より大規模な業界再編が起こる可能性はある」と指摘している。【浜中慎哉、弘田恭子】
引用元:yahoo ニュース
国内メーカー再編の背景は携帯電話市場の低迷。新規加入者の伸び悩みや、携帯各社が買い替えサイクルを長期化させる販売方法に転換したことで、販売台数は低下。電子情報技術産業協会(JEITA)によると09年度の移動電話(携帯・PHS)の国内出荷台数は3142万台とピーク時の6割に落ち込んだ。
このため、一時10社以上が乱立した日本勢の再編が進んでいる。08年には京セラが三洋電機の携帯事業を買収する一方、三菱電機が撤退。今月1日にはNEC、カシオ計算機、日立製作所が事業統合しており、富士通と東芝の統合が実現すれば、6グループに集約される。
日本の携帯電話は国内メーカー同士が独自の高機能化を競い合い、世界の潮流から孤立した「ガラパゴス」とからかわれたが、最近は米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」が急速に販売を伸ばし、状況が変化している。同社の新型携帯端末「iPad(アイパッド)」など携帯電話市場を侵食する可能性のある新端末も続々と登場しており、従来型の携帯電話だけで対抗するのは困難だ。
活路を世界に求めようにも、世界市場はノキア(フィンランド)、サムスン電子(韓国)、LG電子(同)の3社による寡占化が進む。調査会社ガートナーによると09年の3社合計シェアは66%で、日本勢ではソニー・エリクソンが4.5%とわずかに顔を出す程度。アップルのように海外で浸透した端末も乏しく、世界攻略は容易ではない。
MM総研の通信アナリスト、横田英明氏は「(東芝、富士通)2社で事業統合しても、出荷台数が億単位の海外勢と十分に戦える規模ではない。今後、より大規模な業界再編が起こる可能性はある」と指摘している。【浜中慎哉、弘田恭子】
引用元:yahoo ニュース