会社更生手続き中の日本航空が路線の大幅廃止を計画している問題で、愛知県は青森、花巻(岩手)両空港と愛知を結ぶ2路線に絞って日航に存続や復活を働きかける方針を決めた。神田真秋知事が7日の記者会見で明らかにした。就航先を現在の中部国際空港のままとするか、名古屋空港への移管を求めるかは現時点で白紙。日航は花巻便を5月に既に廃止、青森便は10月末の廃止を表明しているが、県は機体を小型化すれば存続などが可能とみて日航に働きかける。
神田知事は「日航は今年度中の黒字化を目指し、赤字路線は全廃する経営戦略を取っている。運航は難しい」と述べ、名古屋空港に就航している9路線については存続が困難との考えを示した。青森、花巻の両路線については青森、岩手両県と協力し、日航側に存続などを働きかける。ただし両路線の就航先については「中部空港か名古屋空港かという段階ではない」と述べるにとどめた。
この問題で、日航は名古屋空港9路線と中部空港5路線の廃止を表明した。日航側は県に対し、名古屋空港9路線の09年度の赤字額を15億円、中部空港5路線のうち既に廃止した花巻便を含む国内4路線の赤字額を25億円と説明している。【加藤潔】
引用元:yahoo ニュース