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DAZN観戦 2023年J2リーグ第14節 ブラウブリッツ秋田vs栃木SC

2023-05-09 16:01:14 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(10節・大宮戦、2-1)
※前回の栃木の記事はこちら(10節・甲府戦、0-1)

<秋田スタメン> ※()内は前節のスタメン

<栃木スタメン>

  • 負傷により離脱していた大谷・岡﨑がベンチに復帰。

前節はまさかと言っては失礼に値するものの、4得点を挙げて快勝した栃木。
実に2020年の28節(琉球戦、4-1)以来の事であり、その熱狂ぶりを持ち越すべく、連戦の最終日にも拘らずスタメンは不変で秋田のホーム・ソユースタジアムに乗り込みました。

今季のボール保持率のボトム2チーム同士の対戦。(21位=秋田・22位=栃木)
最終ラインから繋ぐ姿勢をある程度取るはずの栃木がこの位置とは意外なデータですが、今季6敗している試合を見ると、7節までの4敗のいずれもが圧倒されているという数字。
つまりボール保持率で負けている(主に4割以下)どころか、シュート数もダブルスコアを付けられているものであり。
ボールを握らされる展開には陥っていないものの、反撃のための有効打を打てていないという事でしょうか。
12節(清水戦、0-2)の敗戦ではシュート数2桁と改善傾向にあり、前節の大勝を含め、貧打という印象を取り払いたい所。

そんなデータの通り、試合開始からお互いにロングボールを蹴り合う展開に。
セットプレーも含め、相手エリア内へボールを送る事が出来ていたのは栃木の方であり、秋田は自陣深めで耐えるという入り。
前半5分には栃木の左サイドからのスローイン、山田が奥でワントラップからラフにクロスを上げ。
これをキャッチしたGK圍は、グラウンダーの軌道で最前線へフィードを送るという具合に、パワーサッカー同士の戦いに相応しいレアなシーンの応酬も見られます。

そんな流れが落ち着きかける、という状況の7分。
GK川田のスローからビルドアップの体勢に入った栃木ですが、秋田サイドもそこにプレッシング。
巧く連動させてGKに戻させると、GK川田があろう事か、蹴り出す前に軸足にボールを当ててしまうというミスを発生させ。
この僅かなズレでフィードを蹴り損なってしまうと、すかさず三上がこぼれ球をゴールへと蹴り込み、平松のブロックも及ばずゴールに吸い込まれるボール。
完全な相手のミスといった絵図ですが、前へのベクトルを欠かさなかった秋田サイドの姿勢による得点でもありました。

こうした先制点では得てして、取った側は「この1点は忘れ、0-0のつもりでプレーする」という心理状況になりがち。
ゴールするまで1度も攻撃機会の無かった秋田はその通りに締め直し、ペースを反転させます。
早速の9分に得たスローインで、才藤がロングスローを披露し、こぼれ球を繋いで長らく攻撃を仕掛け。(フィニッシュには繋がらず)
10分に、その流れを切った栃木がカウンターに持ち込み、山田雄がドリブルで運び。
しかしエリア内を目掛けた(であろう)ラストパスはカットされ、結局福森が手前からクロスを上げるというのみに終わります。

その後はFW陣、主に青木の老獪なポストワークを主とし、敵陣でボールキープの時間を作り相手の余裕を奪いにいく秋田。
反撃に出たい栃木に対し、19分にカウンターに持ち込む(梶谷胸で落とす→青木スルーパスで右サイド奥を突く)などその狙いは成功しつつあり。
迎えた24分、スローインを収めた梶谷に対し福島が反則を犯した事で、左サイドからのフリーキックを得た秋田。
縦のエリアラインからは近いながらも、ワイドからという位置でしたが、キッカー藤山は意表を突くように直接シュート。
グラウンダーのボールでゴール左を突いたものの、ポストを直撃して惜しくもモノにならず。
しかしクリアにより尚も左コーナーキックとなり、クロスの跳ね返りから放たれた高田のミドルシュートをGK川田がセーブと、2連続で際どいフィニッシュとなりました。

セットプレーの他、流れの中でも「追加点を奪うために、攻撃機会を多くする」という意識が露わとなっていたこの日の秋田。
29分には再び左サイドのスローインからの攻めで、2トップともサイドに張り出して組み立て。
最初の梶谷のクロスはクリアされるも、拾った青木はワイドの位置からそのままシュートを狙います。
先程のFKのようなシーンでしたが、これもGK川田のセーブに阻まれて実らず。
アバウトな攻めながらも、「数多得た好機のうち、1本でもモノになれば……」といったそんな意識は、リードしている現在の状況では大きな武器だと感じました。

劣勢に陥っていた栃木に対し、31分にさらにアクシデントが襲い。
西谷が筋肉系トラブルが疑われる足の痛め方をしてしまい、無念の交代に。
安田虎が代わって入り、同じくボランチを務めます。

その後も、秋田がロングスローを多用するなど攻撃シーンを続け。
一向に反撃の機運が高まらない栃木、40分に右サイドで密集を作ったうえで森がサイドチェンジ。
その後山田の左ポケットへのスルーパスに福森が走り込む(繋がらず)という、形らしきものが見えましたが結果は変わらず。
結局前半はこのまま、1-0で終える事となりました。

ロングボールとポゼッションの融合による攻撃も、対処されている感がある栃木。
アクシデントの影響かハーフタイムでは動かず。

同点のためには新たな手段が欲しいといった状況で、後半2分には山田雄のボール奪取からショートカウンターを敢行。
しかし根本とのパス交換は繋がらず、有効打とはなりません。
逆に勢いが衰えない秋田の攻めに対し、4分には浮き球を合わせにいった青木に対し大森がチャージしてしまい反則・警告となるなど、広がっていく被害。

そして9分、栃木のスローインを直接自陣で梶谷がカットし、高田の右サイドのドリブルにより一転好機に持ち込む秋田。
一気に右ポケットまで持ち込んだ高田に対し、プレスバックした根本が奪いかけましたが、今度は入れ替わるように藤山が奪い返し。
それをさらに安田虎が奪いにいったものの、デュエル色を強めたそのディフェンスにより、藤山が倒れた事で反則の笛が鳴り響きPKが齎されてしまいます。
その前の根本→藤山のボール奪取の流れがショルダーチャージによるものだっただけに、それを見た安田虎は「何でも良いから防ぐ」という思考に陥ってしまっていたでしょうか。
このPKをキッカー青木は左へと強く蹴り込み、ゴールネットを揺らして追加点。
青木の今季初ゴールという要素もあり、盛り上がる秋田サイド。

2点差となり、死に物狂いで攻める必要性が出てきた栃木。
その最初の好機は12分でしたが、ここも前線にボールを送るも、クリアされたのち結局は福島の右サイド手前からのクロス。
これが精度を欠いてゴール上へ逸れた事もあり、迫力・精度双方の不足が深刻となってきたかのようであり。

何とかしたいという状況で、ベンチでは3枚替えの準備も行われるなか、15分の攻撃。
GK川田のロングフィードから右サイドを前進するも、一旦最終ラインへ戻し、今度は左サイドを突く大森のミドルパス。
これが矢野の頭を越えてエリア内にこぼれるボールとなり、山田雄が拾った事で、ディフェンスに遭うも左CKとなり。
交代を一時待つ姿勢の中、キッカー福森のクロスはニアサイドでクリアされるも、擦らすようなクリアとなった結果ファーサイドで福島がボレーシュート。
これをゴール寸前で才藤がブロックと、何とか防いだ秋田に対してさらに攻撃を続けた末に再び左CKに持ち込む栃木。
これもニアサイドでのクリアが小さくなった結果、山田雄がボレーシュートにいく(ジャストミートせず)シーンが生まれ。

その後またも左CKを得たというタイミングで、今度は交代敢行したベンチ。
福森・森・根本→大谷・岡﨑・宮崎へと代え、両ウイングバックを退かせる手段を取り、布陣変更が疑われましたがまずはセットプレー。
キッカーが代わり山田雄から送られた中央へのクロス、矢野の跳躍とGK圍のパンチングが交錯するも、ファーサイドへ流れた所を大谷が足で合わせゴールネットを揺らします。
秋田サイドはクリアが小さいという流れを払拭出来ないまま、失点に繋がれてしまう形となりました。
これで1点差とした栃木。

それも束の間の19分、再び秋田の攻撃。
右サイドで受けた梶谷が、そのままカットインの姿勢から巻くシュートを狙うという、「ワイドから果敢にゴールを狙う」前半と類似するシーン。
GK川田が辛うじてセーブと、未だ秋田のゴールを狙う姿勢は衰えず。
一方交代敢行した栃木は、投入された岡﨑・大谷がともに最終ラインに入り(岡﨑が中央で右に平松・左に大谷)、福島と大森がそれぞれ右WB・左WBに回る形となりました。

1点返したとはいえ、秋田の好機もありスムーズな攻めの流れは作れていないという栃木。
24分には左サイドから、クロスのブロックによるこぼれ球を拾った山田雄、奥からのクロスと見せかけて左ポケットの矢野へとパス。
そしてここから矢野がクロスを入れるという変節を見せたものの、個のクロスもブロックされて実らず。
阿部のハンドを時崎悠監督含めたベンチがアピールするも、副審への確認の結果ノーファールで終わりとなります。

秋田は27分に梶谷→丹羽へと交代し、前線の運動量を保ちにかかり。
その後もセットプレーからゴールを脅かす秋田というシーンが続くも、迎えた32分。
栃木は大森が左サイド奥へ切り込んでのクロスを選択と、相手を押し込む意識を強める攻めを見せ。
これが逆サイドに流れるも、今度は右からのクロスを宮崎が折り返し、ディフェンスに当たった所を佐藤がシュート。
しかしこの会心のフィニッシュも才藤が顔面ブロックで防ぎ、秋田の土俵際での粘りが光るのみに終わってしまいます。

その後37分に両チーム選手交代。
秋田は三上・小暮→井上・畑へと2枚替え、栃木は山田雄→高萩。

終盤を迎えた事で守備意識を強めたのか、秋田は(試合開始時よりも)ラフなボールによる攻めへと傾倒する一方で、栃木はさしたる好機を作れず。
そんな中で43分に、畑が自陣からドリブルで右サイドを疾走。
そのフィジカルに加え、大谷の股抜きという技術も発揮しての突破により一気に右奥へ持ち込み、最後は安田の反則を誘ってFK獲得という満点のシーンを生み出します。
このFKの前に秋田は最後の交代、青木・諸岡→田中・小柳。
FKはもうクロスは入れず、コーナーでのキープを選択するという具合に完全に逃げ切りモードへと移行します。

基本は4-4-1-1(田中がセカンドトップ)を保ちながら、栃木の前進具合によりSHが降りて5-4-1になるという最終布陣の秋田。
時間もアディショナルタイムへと突入し、最早パワープレイの体勢を取るしかない栃木。
ひたすらロングボールを送り続けるも、中々ゴールに迫る状況は生まれず。

そんな中で得た好機は、平松のロングパスが矢野を越えるという、1点目のCKの流れに繋がったシーンから。
左サイド奥を取った大森が倒れながらも繋ぎ、戻しののち中央へと渡って佐藤がミドルシュート。
これがブロックに阻まれ右CKになると、GK川田も前線に上がり最後の賭けへ。
キッカー高萩ニアにクロス→平松フリックの流れがクリアされ、再び上がったクロスにGK川田が合わせにいくも、阿部を倒してしまい反則となり万事休す。

そのまま試合終了となり、肉弾戦が目立った展開を制したのは秋田となりました。
続く15節の相手もいわきなので、その色が強まるのは明白なカード。
自身の土俵へ持ち込むとともに、リーグ全体の覇権も手繰り寄せたい所でしょう。

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