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TV観戦 第99回天皇杯JFA前日本サッカー選手権大会決勝 ヴィッセル神戸vs鹿島アントラーズ

2020-01-04 18:38:34 | サッカー視聴記(2020年以前)

<神戸スタメン> フォーメーション 3-4-2-1
GK 飯倉
DF ダンクレー 大﨑 トーマス・フェルマーレン
MF 西 山口蛍 アンドレス・イニエスタ 酒井
  古橋 ルーカス・ポドルスキ
FW 藤本

<鹿島スタメン> フォーメーション 4-4-2
GK クォンスンテ
DF 永木 ブエノ 犬飼 町田
MF 名古 レオ・シルバ 三竿 白崎
FW セルジーニョ 伊藤

3ー3ー2ー2(3ー1ー4ー2?)が基本フォーメーションの神戸だが、鹿島対策としてなのか3-4-2-1に。(33節・鹿島戦で同様のフォーメーションで挑み勝利、3-1)
それとも移籍が囁かれているポドルスキを最後に出場させる意図なのか、それに伴い外国人枠の関係で弾く必要性が出てきて、白羽の矢が当たったのがセルジ・サンペールという事だけなのかもしれないが。
引退表明しているダビド・ビジャはベンチ入りに留まり、1トップには33節で得点を挙げた藤本。
ビジャの他のベンチメンバーは田中・小川が攻撃の駒、安井が中盤の駒、辺りか。

故障者の多い鹿島だが、レオ・シルバと三竿のドイスボランチの存在で中央は固いという印象。
しかし準決勝で土居が負傷のためハーフタイムで交代、この日はベンチスタートとなり、手薄な陣容が一層深刻化。
それに伴いセルジーニョも中央寄りのポジションでスタート。
ベンチメンバーも、土居の他は内田・中村がどうかというぐらいに駒不足感が否めず。

試合開始
開始1分にフリーキックを得た鹿島、エリアからかなり手前なのでどうかと思ったが、直接クロスを入れにいったキッカーの永木。
その後敵陣深くでスローインを連続で得るなど攻勢を見せたが、それは5分弱で終わり以降神戸がペースを握る展開となる。
思い返せばこの日の神戸と同じく、準決勝で鹿島と対戦した長崎は3ー4ー2ー1で挑み、やはり鹿島に負けない攻勢を見せ付けていた。(ペースを握るには大分時間が掛かっていたけど)
そんな経緯からも、攻勢を仕掛けるうちに確信を得ていたであろう神戸の鹿島対策が窺えた。
前半10分 神戸・イニエスタがミドルシュート
イニエスタ→古橋へのパスを数本見せた後の、このイニエスタ自らのシュート。
ここもイニエスタのロングパスがクリアされてからの、酒井→ポドルスキと繋がってのものだったが。
前半10分 神戸・古橋がシュート
前半13分 神戸・藤本がシュート
その後どんどんシュートを重ねていく神戸。
後者はイニエスタ抜きでも西→古橋クロス→藤本エリア内でシュートと繋がってのもの。
古橋のクロスはグラウンダーで、前半の鹿島は終始これと類似したクロスに四苦八苦する。
前半15分 鹿島・レオシルバがFKで直接シュート
流れを掴みたい鹿島、空中で繋いだ後にキープするセルジーニョが反則を受けて得た直接フリーキック。
キッカーのレオ・シルバは直接狙ったが、壁に当たってゴール上に外れた。
その後コーナーキックの連続で押し込む時間が続いたものの、所詮はセットプレーによるものなので流れは作れず、直後の神戸の反撃が失点に結び付く事に。
前半18分 神戸先制 オウンゴール 1-0
イニエスタのパスを酒井がダイレクトで前へ送り、左コーナー付近でポドルスキがキープ。
その後奪われかけるも酒井が取り返してカットイン、しかしクロスを上げたのは酒井では無く走り込んだポドルスキ。
彼の速いクロスも相成って鹿島守備陣は虚を突かれたか、GKクォンスンテは弾いたものの、そのボールが藤本についていた鹿島・犬飼の足に当たってゴールイン。
不運ともとれるシーンだが、左サイドで分厚い攻撃を仕掛けてエリアに入られた時点で勝負ありともとれ、これまで再三サイドを抉られクロスを入れられているのが結実したともいえる。
前半24分 神戸・イニエスタがロングシュート
反撃したい鹿島だが、依然として流れの中からは良いシーンは作れず。
サイドからのクロスも、手前からやや強引に上げたもので崩せていないシーンが目立った。
そんな間隙を突き、GKクォンスンテの前目の位置を見たイニエスタが放ったロングシュートだったが、ゴール左に外れた。
前半26分 鹿島・セルジーニョがボレーシュート
このシュートもセットプレー、しかも例によって位置はかなり手前からのフリーキックで、キッカー永木のクロスの跳ね返りを直接ボレー。
ボールの流れ的には完璧だったが、枠に飛ばす事は出来ず。
前半27分 神戸・ポドルスキがミドルシュート
前半28分 神戸・ポドルスキがシュート(オフサイドで取り消し)
その後ポドルスキの初シュート(鹿島・ブエノがブロック)を経て迎えた決定機。
大﨑がポドルスキとワンツーで前進し、バイタル辺りからエリア内左へ浮き球でパス。
これを酒井が折り返し、ポドルスキが合わせてゴールに入れるも、酒井がオフサイドを取られてノーゴールに。
再びエリア内での折り返しへの脆弱さが露呈した鹿島。
その後は神戸がボールを握るもシュートに結び付かない時間が続く。
鹿島側は執拗に神戸・古橋がボールを持った所にアタックし、33分にチャージされて倒れ込んだ古橋はそんな敵の姿勢に不満げな顔を見せる。
キーマンに対して激しく当たる鹿島の姿勢は前年の天皇杯でも証明済みで、相手の冷静さを失わせつつペースを握るという戦略が窺える。
実際直後からペースを掴んだ鹿島、しかしその内容はまたもセットプレーの連続で、流れからシュートまで持っていけず。
前半38分 神戸追加点 藤本がシュート 2-0
反面流れの中からガンガンシュートに結び付けられていた神戸、とうとう追加点。
右サイドで古橋がボールを持ち、西とワンツーで中央へ切り込むもこれは跳ね返される。
しかしこぼれ球を山口が繋ぎ、右サイドから西がグラウンダーでクロス。
これに鹿島・犬飼が先に触れにいくも、あろう事かクリアミスで藤本の足元に転がり、そのまま蹴り込んで(触っただけか?)ゴールに入れる。
最悪でも1-0のままハーフタイムに持ち込み、流れを変えたかった鹿島にとっては痛すぎる追加点。
前半45分 鹿島・三竿がヘディングシュート
レオ・シルバが古橋に倒されたものの、その際レオ・シルバの肘が古橋の顔に入ったという事で一悶着あった(VARで交信した)後、鹿島のフリーキック。
レオ・シルバのクロスに頭で合わせた三竿だったが、威力が足りずGK飯倉がキャッチ。
前半AT 神戸・ポドルスキがヘディングシュート
前半AT 神戸・藤本がシュート
最後は神戸のターン、前者はお返しとばかりにフリーキックからのヘッド。
後者はまたもやグラウンダーでのクロスから(上げたのは古橋)、藤本は今度は収めた後の反転シュート。(鹿島・ブエノがブロック)
スタメンで起用された33節・鹿島戦に引き続いての大活躍の藤本。
前半終了

後半前 鹿島 白崎→土居に交代
2点取るのが最低条件となった後半の鹿島、早速土居をFWへ投入し勝負を賭ける。(セルジーニョが右サイドハーフ・名古が左SHにシフト)
後半開始
後半1分 鹿島・三竿がボレーシュート
伊藤のクロスが跳ね返された所を、待ち構えていた三竿が撃ちにいくもミートせず終わる。
それでも攻勢を掛けるという点で出だしは良かったが、3分にはよりによって名古が足を痛め、交代カードを使用した直後のアクシデントに見舞われる。
一旦復帰しプレーに加わった名古だが、直ぐ後に交代。
後半5分 鹿島・伊藤がボレーシュート?
ここもフリーキックからのクロスで、白崎がヘッドにいくも撃てず。
そのこぼれ球を伊藤がボレーにいくも、その前で大﨑がクリアしコーナーに逃れ……たはずだったが、何故か審判の判定はゴールキックに。
そんな意味で、シュートとして扱わざるを得なくなったこのシーン。
後半8分 鹿島 名古→山本に交代
名古と代わったのは、今季リーグ戦で殆ど出番が無かった山本。(5試合出場・スタメン3試合)
そしてフォーメーションも弄り、神戸と同じ3-4-2-1へとシフトする。
山本は左ウイングバックに入り、3バックは中央に犬飼・右にブエノ・左に町田、右WBは永木。
後半12分 鹿島・三竿がシュート
以降はミラーゲームとなったのが功を奏したか、鹿島が一方的に攻め続ける展開に。
この場面、右からのクロスがファーサイドに上がり、GK飯倉が飛び出すもこぼれる。
そして土居の前にボールが転がるも山口蛍のディフェンスで倒れ撃てず、そのこぼれ球を三竿が撃つも山口蛍が素早くブロックし、鹿島は好機を逃す。(当然その後土居が倒れた事に対し抗議)
後半16分 鹿島・レオシルバがシュート
町田スルーパス→伊藤左サイドからクロス→クリアボールをトラップしたレオシルバ、そのまま撃つもゴール左へ外れた。
20分には準決勝でも見られた神戸のミスが発生、エリア手前でボール奪取した鹿島だったがシュートは撃てず。
一方の神戸は、途中でイニエスタが足を痛める仕草が見られ、その影響もありボールを持っても前半とは違い攻める事が出来ず。
後半27分 鹿島 伊藤→中村に交代
後半28分 鹿島・中村がシュート
押し込むものの得点を奪えない鹿島。
得意のポストプレイが冴えていない伊藤を諦め、これまで今大会で大活躍を魅せている中村(4回戦・マリノス戦ではハットトリック)に賭ける事に。
その1分後、早速レオ・シルバのドリブルから中村のシュートが生まれたが、威力に欠けてGK飯倉がキャッチ。
後半30分 鹿島・土居がシュート
左サイドで形を作り、三竿の中央へのパスを受けてワントラップからシュート、しかし神戸・大﨑がブロック。
後半33分 神戸 藤本→田中に交代
後半35分 神戸・ポドルスキがヘディングシュート
後半35分 神戸・田中がシュート
後半攻勢を掛けられていない神戸、中々ロングボールを収められないのを受けて1トップの藤本を交代。
そしてセットプレー(FK)からのポドルスキのヘディングを挟み、鹿島・中村と同様、早速シュートを放った投入された田中。(GKクォンスンテがキャッチ)
後半37分 鹿島・セルジーニョがヘディングシュート
試合も終盤になり、守備時はリトリート気味になる神戸に対し、ポゼッションでの攻撃を掛けるしかなくなる鹿島。
長いパス回しの末に左から中村のクロスが入り、セルジーニョが頭で合わせるも枠の外。
後半41分 鹿島・土居がシュート
ドリブルシュートを放った土居だが、ここでも山口蛍のブロックに阻まれゴールならず。
そしてこれが最後の鹿島のシュートとなり、以降は神戸が勝利への道を進むのみとなる。
後半43分 神戸 イニエスタ→安井に交代
小破疑惑を抱えつつも、終了直前まで奮戦し主にボールキープに貢献したイニエスタ、ここでお役御免。
そしてラストゲームであるビジャが交代準備を始める。
後半AT 神戸 ポドルスキ→ビジャに交代
アディショナルタイム、もう神戸は攻めず、敵陣でFKを得ても最終ラインに戻すだけ。
鹿島の意地の最後の攻撃も、シュートまでは繋げられず。
そして終了の笛が。
試合終了 2-0 神戸勝利

見事に初タイトルとACL出場権を手にした神戸。
Jリーグのニューモデルとして多くのファンが固唾を飲んでその動向を見守っていただけに、後はその先の栄光に向かって走るのみ……といくでしょうか。
とはいっても、神戸が目指すのは潤沢な資金力を生かしたビッグクラブ化の一点だと思われますが。
過去に栄華を極めた浦和・G大阪といったクラブも低迷・停滞期に突入している現状、その間隙を突いて新たなビッグクラブとして成り上がらんとしている、そんな図式でしょうか。

コメント
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