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DAZN観戦 2021年J2リーグ第42節 愛媛FCvsレノファ山口FC

2021-12-12 18:47:05 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の愛媛の記事はこちら(40節・相模原戦、1-2)
※前回の山口の記事はこちら(41節・甲府戦、0-1)

残留争いに明け暮れた両クラブも、来季の道筋が既に決定。
山口がJ2残留を確定させた一方で、愛媛はJ3降格が決定と、明暗がくっきり分かれた状態で最終節でぶつかり合う事となりました。

試合が始まり、いきなりの前半1分に愛媛が好機、前田の裏への蹴り出しを直接エリア内で収めた近藤がシュート。
ブロックされて左コーナーキックを得ると、キッカー川村クロス→ニアで西岡フリックでエリア内へ流れたボールを、再び近藤がシュートにいき。
これはミートせずこぼれるも、自身で拾い直してもう一度シュートしましたがGK吉満がキャッチ。
2分足らずで3本シュートを見せた近藤。(1本は未遂ですが)
その後山口がCKを得るも、そこから愛媛のカウンターが発動する(シュートには繋がらず)など、文字通りの「負けても失うものは無い」戦いを見せる愛媛。

しかし今季常時といってもいいほど、降格圏に居座り続ける事を強いられた愛媛。
この日も一度その意気込みがいなされると、後は山口のサッカーに耐えざるを得ないシーンが目立ち。
山口は持ち前のプレッシングで愛媛の攻撃機会を奪うと、10分以降はボールポゼッションを高めた主体的な攻撃で押し込んでいきます。
16分には橋本の左サイドでのボール奪取から中央に渡り、石川がエリア内右へスルーパスを送ると、走り込んだ高井がシュート。(愛媛・茂木がブロック)

それでもホーム最終戦という立場上、これ以上脆弱さを見せる訳にはいかない愛媛。
24分には山口のプレッシングを受けつつも何とかボールキープし、西岡のロングパスを受けた近藤がエリア内に進入してシュート。(ブロックに当たったのちGK吉満セーブ)
シュート数では山口を上回り、何とか威厳(?)を保ちつつ、飲水タイムを挟んで第2クォーターへ。

その立ち上がりも、28分と29分に立て続けに大ベテラン・山瀬がシュートを放つ(ともにブロックに阻まれる)など、愛媛のゴールへの執念が表れます。
しかし再び山口のサッカーが襲い掛かる、という具合に同じ流れとなり。

流れを手繰り寄せたのは佐藤謙介のフィードで、33分に自陣で反則を受けると、素早いリスタートでロングパスを供給する佐藤謙。
これが左サイドで高井に渡り、カットインでエリア内を突く攻撃。(シュートまではいけず)
直後の34分にも、佐藤謙の裏へのミドルパスに大槻が走り込む(GK岡本が抑える)シーンを作り、迎えた35分。
山口の最終ラインからの繋ぎに対し、これまでとは打って変わって果敢にプレスにいった愛媛。
中盤で高井から奪いかけたものの、こぼれ球に対しすかさず佐藤謙がスルーパスを送ると、完全フリーで受けた橋本がドリブルで持ち込んでGKと一対一に。
落ち着いてシュートをゴールへと突き刺した橋本、特別指定としての最後の試合でプロ初ゴールを挙げました。
逆にこれまで中々プレッシングを掛けられずボールを握られていた愛媛、このタイミングで前に出ていった結果は、裏を完全に取られて失点という最悪なものとなってしまい。

その後もショートパスを繋いだのちの、佐藤謙のキラーパスというパターンで好機を重ねていく山口。
41分にはGK吉満から繋ぎ、愛媛のプレッシングを受けつつも、今度はもう片方のボランチである田中渉が裏へロングパス。
左サイドで受けた橋本から、エリア内左へのスルーパスに走り込んだ池上からマイナスのクロスが入り、中央で受けた高井がシュート。
しかし愛媛・高木のブロックで追加点はならず。

何とかやり返したい愛媛は、45分に左サイドで高木がスルーパスを送り、走り込んで受けた近藤がエリア内へと持ち込んでシュート。
しかしGK吉満にセーブされ、劣勢を跳ね返すゴールは生まれず、そのまま前半を終えます。

シュート数では愛媛が上回るも、同じ下位同士の対決とは思えない程、そのサッカーの差がハッキリとしていた試合内容。
同じ3-4-2-1のミラーマッチながら、ビルドアップではミシャ式への変形を織り交ぜつつ、ボランチの展開力が冴え渡り。
守備では果敢なプレッシングで、最後尾から組み立てようとする相手の出鼻を挫くなど、遅まきながら山口の理想のサッカーが色濃く描かれたものでした。

正直リーグ終盤にして監督交代が行われた時には、「ひょっとして降格か……」とも思ってしまったものですが、受け継いだ名塚義弘監督が実に良くチームを建て直し。
前監督(渡邊晋氏)のサッカーを潰さずに巧く昇華させ……と、理想的な引継ぎを果たしたチームの姿がこの日のニンジニアスタジアムにあった、とは言い過ぎでしょうか。
これならば来シーズンへの続投がはや発表されるのも納得でありますが、シーズンオフが挟まれてもこれを維持出来るかどうか。今季の松本みたいな例もありますし

ビハインドの愛媛がハーフタイムに動き、右ウイングバックを交代。(岩井→忽那)
主導権の握り合いを経て、最初に好機を掴んだのは愛媛(後半3分、エリア内に持ち込むも高木が楠本に倒される・反則無し)と前半同様の入りとなり。
7分にはGK岡本のフィードを受けた川村が右へ展開、忽那のドリブルを挟んでリターンを受けた川村がエリア手前からシュートを放ちますが、ゴール右へと外れ。
既に広島からレンタルで来て3年目の川村、今季はすっかり主力として奮闘。
後にレンタルバックが決定する運びとなりますが、この降格圏での戦いがJ1で通用する精神力を身に付けさせる事となるでしょうか。

愛媛の反撃を予感させたものの、一度それが剥がされると……と、以降前半のリプレイを疑いたくなる流れに。
8分に山口がカウンターで好機を作り、シュートには繋がらずも、これがペースも文字通りひっくり返る起爆剤となります。
11分には最終ラインでのパスワークを経て、戻しをGK吉満が左サイドへロングパス、これに橋本が抜け出して受けるという前半の再現シーンに。(シュートまではいけず)
16分には敵陣で田中渉がボール奪取し、佐藤謙とのパス交換を経て池上へパスを通し、池上がドリブルからシュートを放つもGK岡本がキャッチ。

約10分間攻撃を受けっぱなしとなっていた愛媛は、高木が山口・石川に反則を受けてフリーキックを得たタイミングで、吉田→唐山へと交代。
同時に山口も大槻→梅木へ交代と、同じタイミングで1トップ同士交代というベンチワークがぶつかり。

その後FKからの放り込みで愛媛が押し込むシーンが続くも、22分に敵陣深めで梅木がボール奪取した山口が決定機。
高井がエリア内へとカットインしてマイナスのクロスを送り、中央に走り込む佐藤謙が絶好のシュートチャンスを迎え。
しかし佐藤謙が合わせたボールは右へ逸れ、タッチを割るシュートとはいえないキックとなってしまいました。

23分に飲水タイムが挟まれ、危機を逃れた格好となった愛媛は、明ける際に高木・前田→内田・森谷へと2枚替え。
何とかホームで希望を与える1点をもぎ取りにいったものの、以降も山口ペースは変わらず。
スルーパスをエリア内へ送り続けるシーンを経て、30分には中央で縦パス→ポストプレイの連係での前進から梅木がミドルシュート(GK岡本キャッチ)と、相変わらず攻め立てる山口。(29分に高井→島屋に交代)

ペースをひっくり返したい愛媛は31分。
右サイドでのパスでの前進を経て、受けた忽那がカットインの姿勢から中央へ縦パスを送ると、森谷がスルーした先で受けたのは近藤。
良い意味で裏切りとなったこのプレーで近藤が抜け出し、GK吉満の前進を見てエリア手前からゴール右へシュート。
ゴールネットを揺らし、同点に追い付いた愛媛。

尚も西岡→榎本へと交代し、逆転を狙いにいく体制に。
4-2-3-1へとシフトし、近藤が右サイドハーフ・川村がトップ下・榎本が左SHという2列目の攻勢となります。
35分には唐山が山口・佐藤謙に反則を受けてのFK、内田の放り込みがクリアされた所を山瀬がシュート、ブロックされるも尚も繋ぎ。
内田がミドルシュート、ブロックされたボールをさらに繋いだのち榎本がシュート(ブロック)と連撃を浴びせるも勝ち越しはならず。

一方の山口も、40分に佐藤謙・田中渉→佐藤健太郎・岸田へと2枚替え。
この日のサッカーを支えていたドイスボランチも、流石に疲労は隠せず交代の運びとなりました。(池上がボランチに回り、岸田がシャドーに入る)
ここからは山口がフィニッシュで上回りを見せ、42分にはCKからのこぼれを橋本がミドルシュート。(ゴール上へ外れる)
45分には眞鍋の右からのクロスに梅木が合わせヘディングシュート(枠外)、アディショナルタイムには再度橋本がミドルシュート(GK岡本キャッチ)とシュートを打ち続けるもモノに出来ず。

勝ち越し点はどちらが奪うか、というATでしたが、ここから双方とも攻撃が雑になり。
ロングボールの蹴り合いで時計が進んでいく事に。
得点したいという前掛かりな気持ち故の粗雑ぶりでしょうが、愛媛はそんなシーンから相模原戦での敗戦を招いてしまっただけに、傍らから観ていて何とも言えない気分となり。
するとAT終盤に山口の攻撃ターンへと移る、あの試合の悪夢再び……という流れが生まれましたが、島屋のクロスを受けた岸田が収められずといったシーンもあり命拾い。

結局1-1のまま試合終了となり、双方勝ち点1を分け合う結果に。
愛媛はこの勝ち点1で20位に順位を上げたものの大勢に影響は無く、来季はJ3への戦いへと赴く事となります。
「原点回帰」を謳った今季でしたが、結局衰運を止められる事は無く。
来季は憚らずも今治と同カテゴリとなるだけに、比較されるのは避けられない状況の中、どんな戦いを見せるでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第42節 松本山雅FCvsV・ファーレン長崎

2021-12-10 18:33:26 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の松本の記事はこちら(33節・栃木戦、0-1)
※前回の長崎の記事はこちら(39節・栃木戦、3-0)

10試合未勝利と、負のサイクルから抜け出す事が出来ず仕舞いとなった松本。
ここ4試合では3引き分けと善戦するも、最下位である以上とうていそれだけでは足りず、前節終了をもって降格確定と相成ってしまいました。

その要因としては概ねこの記事の内容に納得です(特に2度目の栃木戦の下り)が、個人的には選手の大幅入れ替えがここまで大きなマイナス要因になった事に愕然としており。
やはり大幅な転換は重大な影響を与えかねないものだと、開幕前にこんな事を書いていた自分自身の認識の甘さにも反省したい気持ちで一杯ですが、兎にも角にも来季はJ3へ戦いの場を移す事を強いられる松本。
そんな茨の道を締めくくるかのように、ホーム最終戦が組まれた最終節。

3-4-1-2のフォーメーションを多用している名波浩監督以降のスタメンですが、この試合で観たようにプレッシングに甘さが目立つのが今季の松本。
そうなると故障者続出で最終ラインが脆弱な5-3-2のブロックでは守り切れない……という試合が多くあったので、個人的には素直に3-4-2-1にした方が良いのではと思ったものですが。(試合中の微調整でも、3-3-2-2へのシフトが多い)

FW・ルカオやボランチ・安東、センターバック・橋内といった、故障に苦しめられた選手が復帰して迎えた最終戦。
また後半戦は全く起用されていなかったFW・横山が久々のスタメンに名を連ね。
前半2分の最初のチャンスで、佐藤が果敢にミドルシュートを放っていく(GK富澤キャッチ)など、背負っていた重荷を下ろすかのように積極性を見せる松本。
7分には左サイドのスローインから、横山の落としを受けた安藤がグラウンダーでサイドを変え、受けた宮部がエリア内右に進入してシュート。(ゴール左へ外れる)

一方の長崎はカイオ・セザールが欠場し、キャプテンマークは毎熊が付けるという、31節・山口戦(3-1)以来の光景が。
松本の攻勢にも慌てず、普段通りのディフェンスで跳ね返しつつ、長短を織り交ぜた攻撃でゲームを支配せんとします。
カイオ不在により本職のボランチに戻った加藤大が上下動してボールを引き出しつつ、好機を演出していくのが印象的でした。

立ち上がりは一進一退といった展開でしたが、次第に松本の空回りが目立ち。
17分に右サイドから安東のクロスが上がり、ニアサイドでルカオが落として中央で横山がシュートチャンスを迎えましたが、ミート出来ずに終わります。
来年以降の星として期待される横山ですが、裏抜け以外のプレーでは若さ故の甘さが露呈してしまう、というのは前半戦とさして印象は変わらず。
それでも22分にセットプレーでチャンスを迎える松本、左サイドからのフリーキックでキッカー・セルジーニョのクロスを、中央ややファー寄りで野々村が合わせヘディングシュート。
しかし右ゴールポストを直撃してしまい決められずとなり、若手がフィニッシュに絡むも結果を残せなかった第1クォーターの松本。(23分に居飲水タイム)

昇格はならなかったものの、上位(4位)に居座る力を発揮したい長崎。
ブレイクが明けると、左サイドバック・加藤聖のフィードが冴え渡り始めます。

26分、その加藤聖のロングパスを受けた都倉から植中→ウェリントン・ハットと渡り、ハットがエリア内へスルーパスを送るもブロックされ。
しかし直後に再度、自陣での加藤大のボール奪取で攻撃権を得た長崎、加藤聖の裏へのロングパスが都倉に渡る黄金連係。
左サイドで松本・橋内との対峙からグラウンダーでクロスを入れた都倉、ニアサイドに走り込んだ植中が合わせ、「ゴールへのパス」の如きシュートで先制点を齎します。
これで2桁得点の10点目に乗せた植中。

以降も加藤聖を軸に攻撃を作る長崎は33分に決定機。
自陣左サイドでのスローインから、返しを受けた加藤聖が斜めの縦パス、左ハーフレーンで受けた加藤大がすかさず裏へスルーパス。
抜け出した植中がエリア内でGKと一対一という絶好のシーンとなりましたが、放たれたシュートはGK圍がセーブして2点目はならず。

こうして見せ続けた裏狙いの攻撃は、他の起点でも有効となり。
36分には鍬先のロングパスを都倉が走り込んで受け、エリア内右へ進入してシュート、しかしこれもGK圍のセーブに阻まれます。
続く39分には、ハットの右→左のサイドチェンジを加藤聖が受けると、米田に託したのち前へと走り込む加藤聖。
そしてリターンを受けて左ハーフレーンからシュート(松本・常田がブロック)と、フィニッシュにも顔を出し、松本ディフェンスを混乱させます。

何とか地元で意地を見せたい松本、終了間際の45分に再度横山に好機が訪れ。
長崎のコーナーキックからのカウンターで、セルジーニョのスルーパスを受けて左ハーフレーンをドリブルで突き進む横山。
そしてエリア内左へと進入しますが、シュートは撃ち切れずディフェンスに遭いモノに出来ません。(放送席では横パスを選択したとの事)
結局0-1のまま前半を終え、この日も好機を掴めなかった横山、ハーフタイムで榎本に交代となってしまいました。

そんな訳で、どちらかというと後ろ向きな交代に見えた松本。
その姿勢を突くように早々の後半1分にボールキープする松本・佐藤に対して植中がプレスバックして奪取、鍬先のスルーパスを受けた都倉が持ち運び、エリア手前左からエリア内へと短いスルーパスを送り。
走り込んだ米田からのクロスが上がり、ファーサイドでハットがヘディングシュートを放つと、GK圍のセーブも及ばずボールはゴール内へ。
最初の好機をキッチリとモノにした長崎、0-2とリードを広げました。

何とか反撃したい松本。
6分に長崎・加藤聖に対して榎本がアフターチャージしてしまい、警告を受けたものの、起点となっていた加藤聖を抑える姿勢が功を奏したでしょうか。

以降ボールを握り、最終ラインから繋ぐ事で好機を作る松本。
迎えた10分常田の左→右へのサイドチェンジから、右サイドで人数を掛けてパスワーク、一旦はスルーパスが遮断されるもセルジーニョが拾ってクロス。
ファーサイドに上がったボールを大外で外山が折り返し、榎本が頭から跳び込んで合わせにいき、こぼれた所を宮部が押し込み。
人数を掛けた攻撃で1点を返し、反撃の狼煙を上げます。

同時に佐藤・安東→稲福・河合へと2枚替え、名波監督の十八番である3-3-2-2(3-1-4-2)へのシフトを敢行した松本。
これがプロ初出場となったユース上がりの稲福、しかも1アンカーという重責を担う事となります。

尚もペースを維持して長崎を押し込んでいく松本、14分・15分と立て続けにセルジーニョがシュートを放ち。(前者・後者共にブロックに阻まれる)
その傍らで、15分にルカオが長崎・加藤聖にオフェンスファールを犯すと、両軍激高して(特にセルジーニョが)ヒートアップしてしまうシーンも見られます。
逆転に向けてテンションも高まりを見せる松本と、それを受ける格好となった長崎。
しかし20分には長崎・鍬先が、松本・河合のスライディングをまともに受け(反則無し)、痛んでしまい続行不可能となる餌食になってしまいます。
鍬先が担架で運ばれ長崎が10人になっている最中、今度は松本・ルカオが長崎・江川のチャージを受けて倒れ込んでしまうなど、テンションの高さが別方向へと向かってしまっていたこの時間帯。(ルカオは無事に復帰)

そんなタイミングで取られた飲水タイムは最高(?)のブレイクとなり、明ける際に鍬先と併せて2枚替えを敢行した長崎。(鍬先・加藤聖→磯村・澤田、米田が左サイドハーフ→左SBへシフト)
以降はどちらともいえない流れになり、松本は31分に橋内→田中パウロ淳一へと交代。(野々村が中央CB・宮部が右CBへ回り、パウロが右ウイングバック)

起点となる加藤聖が退いたものの、32分には江川のロングパスを都倉が収め、敵陣でサッカーを展開する長崎。
最後は米田のミドルパスを都倉がエリア内へと落とし、走り込んだ植中がシュートするも惜しくもオフサイドを取られ。
長崎ペースの匂いが漂うものの、34分には植中が足を攣らせてしまう再度のアクシデントに見舞われ。
ここで植中に代え、今季限りの引退を表明している玉田を投入した長崎ベンチ。

未だ若年ながらも、アンカーとして攻撃を組み立てる松本・稲福。
35分にはその稲福が最終ラインで展開したのち、左サイドで受けてクロスを上げると、中央でルカオがヘディングシュート。(GK富澤セーブ)
一方の長崎、38分に玉田のパスを受けたハットがエリア内へスルーパス、走り込んだ加藤大のクロスがこぼれた所に玉田が反応して反転シュート。(ブロック)
松本は稲福の成長、長崎は玉田の花道と、情緒的な雰囲気を醸し出してきた試合終盤。

40分に松本が決定機を逃し(河合の縦パスをエリア内で受けた榎本がシュート・GK富澤が足でセーブ)、アディショナルに入った後は、玉田の最後の雄姿が存分に発揮され。
CK攻勢に入った長崎、キッカーを玉田が務め、1本目は左からのクロスを都倉が合わせヘディングシュート。(GK圍セーブ)
2本目は右から同じくクロスが入り、バウンドしたボールがファーへ流れ、毎熊が跳び込んで頭で合わせ。(枠外)

その後も好機が訪れる長崎、玉田がパスを散らして組み立てたのち、右からハットクロス→都倉ポストプレイを経て再度玉田の下へ。
そしてシュートを放った玉田ですが、枠を捉えられずと名残惜しいシーンとなりました。

その間にも松本は反撃を試みましたが、そんな送り出しの雰囲気には勝てず。
1-2のまま試合終了となり、未勝利が11戦に伸びた末にシーズンを終える事となってしまいました。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第42節 モンテディオ山形vsギラヴァンツ北九州

2021-12-09 16:12:17 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の山形の記事はこちら(38節・岡山戦、0-1)
※前回の北九州の記事はこちら(39節・山口戦、1-0)

息継ぎをする暇も無く、降格圏が確定して最終節を迎えてしまった北九州。
持てる限りの戦力で守備を固めに掛かったものの、結果は出る事無く。
J3の結果を考慮しなくても、残留の可能性は針の穴程(勝利かつ19位・相模原が敗戦、それに加えて9点もの得失点差を追い付く)という状況で、どんなサッカーを見せるのか。

嫌でも攻撃的にいかなけらばならない故、センターバックに村松・ボランチに針谷がスタメンに返り咲き。
本来の最終ラインから繋ぐサッカーを基調とし、大量点を狙いにいく姿勢を採った小林伸二監督。
前半2分にスローインからラフなロングパスを入れ、こぼれ球を拾った前からがドリブルからミドルシュート。
GK藤嶋のセーブで防がれるも、僅かな可能性を広げにいく選手達。

しかし相手は上位の山形と一筋縄ではいかず、こうなると思い出すのが、2019年の最終節・柏vs京都
昇格の可能性を残して首位・柏に挑んだ京都でしたが、攻撃サッカーを貫いた結果、マンパワーを活かした柏のカウンターを止める術に乏しく。
おまけにDFが次々と負傷交代する不運にも見舞われ、後半は全くのザル守備となってしまい失点を重ね。
それでも勝利への得点を目指して攻め続けた結果、終わってみれば13-1・FWのオルンガが8得点という記録的な大敗となってしまいました。
奇跡を起こさんとしたチームに対し、齎されたものは非情な現実という血も涙も無かった試合。
果たして前掛かりになるこの日の北九州も、そんな鉄槌に押しつぶされやしないかと一抹の不安を覚えての視聴でした。

9分に最終ラインで繋いだのちGK田中が左サイドへフィードを通し、受けた福森がワンツー・ドリブルで前進してエリア内へパス。
前川が中央からシュートするも山形・半田のブロックに阻まれるという具合に、好機は作るもののゴールに辿り着けない北九州。
村松・針谷が加わったものの、立ち上がりはオーソドックスな2CB・ドイスボランチによるボックス型でのビルドアップ。
そこそこ機能させてはいたものの、次第に山形のプレッシングが襲い掛かります。
14分に敵陣左サイドで岡﨑がパスカットし、中央への縦パスを受けた中原がシュート。(GK田中ダイブしてキャッチ)

それを受けてか、立ち上がり15分を過ぎた辺りから、ボランチの西村が降りて本来の「丁の字型」でのビルドアップの形を採った北九州。
20分にはその形から前進し、新垣がエリア内でシュートを放つ(ブロック)好機が生まれたものの、徐々に山形に押し込まれる展開を強いられます。

基調である細かなパスワークに、ヴィニシウス・アラウージョのポストプレイを加えて巧みに前進する山形。
そしてあの日の柏・オルンガの如く、ヴィニシウスの個の力が以降炸裂する事となります。
26分、敵陣で南のパスカットから山田康太→山田拓巳へと渡り、山田拓から送られたエリア内へのスルーパスにヴィニシウスが走り込み。
完全に抜け出し、GK田中の飛び出しも間に合わずに放たれたシュートがゴール内へと転がり。
北九州の気勢を削ぐ山形の先制ゴールが生まれ、同時に飲水タイムが取られます。

ブレイク明け、一層得点が必須となった北九州でしたが、主導権は山形のものに。
29分、ここも敵陣左サイドで岡﨑のパスカットから素早く攻撃、縦パスを受けた山田康がスルーパス。
走り込んだ加藤からのクロスが低いボールでニアサイドを突き、バウントした所に合わせたのはヴィニシウス。
綺麗に右サイドネットに突き刺し、あっという間に2得点を挙げます。

北九州は33分に山形・南の反則(警告)によるフリーキックから、キッカー高橋の右手前からのクロスに西村が合わせボレーシュート(枠外)を放ったのが唯一の好機となり。
後は山形の一方的な展開で前半が推移し、37分には山田康のペナルティアークからのシュート(GK田中セーブ)、41分にはミスからヴィニシウスがエリア内からシュート(ゴール右へ外れる)と攻め立てます。
「13-1」への下地が出来上がったかのような展開でしたが、追加点は生まれぬまま前半を終え。

ハーフタイムに両チーム動き、山形は前半44分にGK藤嶋が足を負傷し、何とかプレーを続けたもののここで交代の措置が採られる事に。(ビクトルと交代)
一方の北九州、河野・狩土名→生駒・富山へと2枚替え、何とか反撃体制を作りに動いたベンチ。
前節からスタメンに復帰した狩土名ですが、とりたてて成長した風には見えず。
浮き球のパスを収められないシーンが続発するなど機能不全に陥っていた感があり、早速メスを入れられました。

代わって入った富山は、キックオフ直後の後半1分、村松のロングボールに合わせてから空中戦に持ち込んだのち自身で落とし。
拾った前川がシュート(枠外)と、早速好機を演出します。
ゴールキックからのショートパスでの前進も、降りて来てのポストプレイで絡みを見せる富山。

そして微かな希望の光が差し込んだのは7分。
左サイドで富山がポストプレイで絡んだのちに西村がサイドチェンジ、右サイドから針谷がエリア内へミドルパスを入れると、上がってきた富山が収めにいき。
後ろ向きでトラップした所を山形・山﨑に倒されクリアされましたが、主審の笛が鳴り反則・PKというジャッジに。
これに山﨑が不満を露わにして異議で警告を受けるという具合に、富山は後ろ向きなため倒れなくてもシュートに持ち込めるか怪しいシーンでしたが、ガッツリと押して倒してしまった以上言い訳は利かず。
得点の可能性大というPKを貰いましたが、キッカー富山のゴール右へのシュートを、GKビクトルがナイスセーブ。(しかもキャッチング)
北九州が富山投入ならば、山形も(アクシデント絡みでしたが)ビクトル投入が大当たりといったシーンになりました。

PK失敗にもめげず、尚も押し込む北九州。
しかし12分、止めを刺されたのは自陣での(GK田中の)パスミスでした。
これを拾ったヴィニシウスが、GK田中の跳び出しを受けてすかさず右へシュート。
ゴールポストを直撃するも、右サイドで中原が拾ってクロスを入れると、北九州・針谷のクリアミスでこぼれた所にヴィニシウスが反応してシュート。
シュート失敗をすぐさま取り返したヴィニシウス、これでハットトリック達成となり、山形がリードを広げました。

もはや総員突撃するしかない北九州。
山形は15分にそんな北九州のプレスにも屈せず、最終ラインでいなしたのち瀧澤のロングパスをヴィニシウスが収めて攻撃を展開、中原のシュートに繋げます。(ブロック)
そして直後の16分、逆に山形が敵陣深めで半田がプレスを掛けてこぼし、山田康が右からダイレクトでクロス。
これに合わせたのはやはりと言うべきかヴィニシウスで、足から跳び込んでのボレーで合わせ、GK田中のセーブも及ばずにこの日4点目をゲット。
同時にお役御免となり(林と交代)、手を叩いて観衆にアピールしつつピッチを出るヴィニシウス。

北九州もこのタイミングで2枚替え、前川・針谷→椿・六平へと交代。
さらに直後にプレーが途切れると、福森→永田へ交代し、全ての交代カードを使いきった小林監督。
高橋を(4-2-3-1の)トップ下へと移し、左サイドハーフに椿・右SHに新垣を置く布陣となりました。
20分には投入直後の椿の前進から、永田からのリターンを受けた椿がミドルシュートを狙いましたが惜しくもゴール右へと外れ。

25分に飲水タイムが挟まれた後は、ようやく北九州が望んでいたであろう、攻撃権を独占する展開が訪れます。
既に勝利の芽は限りなく薄く、残されたJ2の時間でどれだけ意地を見せられるかという状況でしたが、未来のためにも諦めるのは厳禁。
32分には新垣が右ハーフレーンからミドルシュート、GKビクトルにセーブされての左コーナーキックから、富山がヘディングシュートを放つもこれもGKビクトルがセーブ。
相手GKの好守も高い壁となりますが、それでも歩みを止めてはいけない。

そして34分、敵陣で高橋のパスカットからショートカウンター、すかさずエリア内へ送られたミドルパスを富山が収め。
切り返しから放たれた富山のシュートがゴールネットに突き刺さり、ついに1点を挙げた北九州。

一方防戦を強いられていた山形、主導権を取り戻すべく36分に2枚替え。
岡﨑・中原→國分・マルティノスへと交代すると、直後の37分には右からのマルティノスのクロスから、跳ね返りを山田康がミドルシュート(枠外)と押し返します。
40分には攻撃の中心であった山田康が足を攣らせて続行不可能となり、樺山が代わって投入。
それでも流れは変わる事無く、北九州の意地を跳ね返すかの如く好機を作っていきます。

そして43分、敵陣右サイドで半田のボールカットから、マルティノスがエリア内へスルーパスを通し。
受けた林がGKと一対一となり、ループシュートでGK田中の上を抜いてゴールゲット。
最後はこの日何度も見せた、敵陣でのボール奪取からの攻撃での5点目となりました。

5-1というスコアで迎えたアディショナルタイム。
最終盤に北九州が押し込み、何度もCKを得る流れを掴んだものの、2点目に辿り着く事は無く。
そして迎えたくなかった、試合終了の瞬間が訪れる事となりました。
正直PK失敗が無くても苦しかったでしょうが、訪れた希望の光は確実に自陣に灯さなければ、モチベーションを保つのも難しく。

2年でJ3に逆戻りとなった北九州、シーズン終了後は小林監督の退任も決定。(フロント業に専念)
J3全体サッカーのレベルが急上昇しているのもあり、再度の這い上がりに向けては相当な厳しさが予想されますが果たして。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第42節 東京ヴェルディvsSC相模原

2021-12-08 16:15:24 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(41節・秋田戦、4-1)
※前回の相模原の記事はこちら(40節・愛媛戦、2-1)

最終節まで残留の可能性を残した、J2初年度の相模原。
現状は降格圏ですが勝利さえすれば無条件で残留と、シチュエーション的にも悪くなく。

しかし相手は、ここ最終盤に来て大量得点での勝利を重ねている好調のヴェルディ。
不動のスタメンであった松橋(ヴェルディからのレンタル選手)が出れずと、メンバーを弄る必要性も生まれてしまい。
結局シャドーには前節に戦線復帰したベテラン・藤本と、20試合ぶりのスタメンとなる中山が入りました。

ボール保持に長けたヴェルディが攻撃権を支配する、という予想の通りに、試合が始まると立ち上がりからヴェルディのペースに。
前半1分に早くも好機を掴み、梶川から左サイドへのパスを経て新井がドリブルで切り裂く展開に持ち込むと、戻しを受けた森田がミドルシュート。(ブロックに当たりゴール右へ外れる)

いきなりファーストシュートを浴びた相模原ですが、劣勢の状況でも自力残留のためには最低1点は取らなければならない。
そのため反撃を試みるも、ヴェルディのプレッシングの前にビルドアップの形を中々作れず。
バックパスからのロングフィードでひっくり返そうとしますが、6分にはGK三浦のロングフィードに走り込んだ平松がオフサイドを取られるなど、徒労に終わってしまいます。
そしてヴェルディのボール保持がさらに激烈に。

前節観た際は、サイドバックの上がりを抑制する、何ともヴェルディらしくないビルドアップの形が目立ち。
この日の印象もそれは変わらず、典型的な4-3-3らしい、「前線に運ばれて初めてウイングのサポートに上がる」という立ち回りを両サイド(右=深澤・左=福村)ともに見せていました。
いかにも途中就任の堀孝史監督らしい、バランスとリスク管理を重視する形となっており。
それでもウイングを軸としたサイド攻撃の厚みは、この日の相模原のような3バックのチームにとっては厄介で、両ウイングバック(右=石田・左=夛田)が1人で2人を見なければならない状況が多発。
ヴェルディのパスワークに翻弄され、とても残留への1点を取りにいく姿勢を見せる余裕は無くなっていました。

必死で守る相模原でしたが、ついに決壊したのが17分。
小池の右奥からのクロスがブロックされて右コーナーキックになり、キッカー福村のクロスをGK三浦がパンチングでクリア、尚もボールを繋ぎ再度福村からクロスが上がるもこれも三浦がかき出し。
跳ね返し続ける意地を見せたものの、尚も深澤が拾ったヴェルディ、パスを受けた新井が右ハーフレーンからドリブルシュート。
対角線の軌道で豪快に左サイドネットを揺らす、ディフェンス側にとってはどうしようもないシュートとなり、とうとうヴェルディが先制しました。
その後もヴェルディのペースが続いたまま、23分に飲水タイムが取られます。

キツい試合を強いられた相模原ですが、それでも攻めなければならず。
以降はようやく最終ラインから繋ぐ意識へと傾倒し、パスワークで前進。
川上が3バックの左へと降りるのを基本としつつ、藤本が降りて出口を作らんとする立ち回りで、ヴェルディのプレスを何とかいなす形を作ります。
しかし28分に自陣でのミスからヴェルディが決定機、奪った梶川がエリア内左へ進入し、奥まで切り込んでクロス。
ファーサイドで収めた小池がシュートしますが、枠を大きく外して命拾い。

攻勢に出る相模原と、その隙を突くヴェルディという具合に試合様相は変形し。
35分のヴェルディ、ンドカ・ボニフェイスが持ち上がるうちに左SBの福村が前線に上がり、ウイングの新井を囮にしつつンドカがそこへスルーパス。
福村のクロスはブロックされるも、前掛かりになる相手の意識を逆手に取る攻めを見せ始めます。

そんな不利な状況でも、2点取らないといけない相模原。
37分にはスローインから左サイド奥で形を作り、川上がクロス気味にゴールを狙うボールを蹴りましたが、GK柴崎がキャッチ。
42分には川上のパスカットから、左へミドルパスを出した藤本が、夛田の持ち上がりからのリターンを中央で合わせシュート。
しかし枠を捉えられず、時間は刻一刻と進んでいきます。

前半も終了間際となり、迎えた45分。
フリーキックからの二次攻撃で、後方から川上がロングパスを送ると、川﨑の落としがエリア内へ。
これを鎌田が足を延ばして合わせ、ループシュートをゴール内に入れましたが、その寸前でオフサイドの笛が鳴りノーゴール。
やっとゴールネットを揺らしたものの、得点には辿り着けなかった相模原。
結局1-0のまま後半を迎える事となります。

今季途中から指揮を執る事となった、相模原・高木琢也監督。
過去2クラブでJ1昇格を齎している(横浜FC・長崎)という具合に実績は十分で、様々なクラブで監督を務めており。
しかし唯一、満足な結果を残せなかったのが、この日の対戦相手であるヴェルディ時代でしょうか。
2009年に就任したものの、当時のヴェルディは日本テレビのスポンサー撤退(シーズン終了後)もあるなど、深刻な経営難に苛まれていた時期。
戦力が中々揃わず、高木氏自身も選手起用に悩み、シーズン途中で解任の憂き目に遭ってしまいました。

月日は流れ、今季シーズン途中からの就任と、開幕1試合で前監督が解任された横浜FC時代を除けば初めてといえる体験。
苦闘の末最終節まで辿り着きましたが、残留を阻まんとするのがヴェルディというのが何とも皮肉であり。
果たして2度までもヴェルディに苦汁をなめさせられてしまうのか、運命の後半戦。

迎えるに辺り、藤本・中山→安藤・児玉へと2枚替えを敢行した高木監督。
開始前の懸念材料であった2シャドーを一気に交代し、勝負を賭けて来ました。

その意図通りに、開始から相模原が押し込む展開が描かれ。
後半2分敵陣で夛田のボール奪取から左サイドで攻撃、児玉のスルーパスから夛田→安藤と渡り、安藤がエリア内左からマイナスのクロス。
中央で収めた石田がシュートし、ヴェルディ・山本のブロックに阻まれるも、こぼれ球を詰めた平松がゴールネットを揺らし。
同点か、と思われましたが、またもオフサイドを告げる笛に阻まれてしまいます。
2度もノーゴールとなってしまい、落胆しても無理は無いでしょうが、それでもめげずに攻める相模原。
9分にはヴェルディ・新井が、相模原のFKを妨害して警告を受ける等、その圧力による相手のプレッシャーは相当なものに見えました。

尚もヴェルディゴールに迫る相模原、12分はロングボールの跳ね返りを拾った川上から左へ展開、夛田のドリブルを経て中央で受けた児玉がミドルシュート。
GK柴崎がセーブして左CKとなり、キッカー安藤のニアへのクロスを鎌田が合わせヘディングシュート、しかし枠を捉えられず。
そして13分に両チーム選手交代を敢行し、相模原は平松→兒玉へと交代。(安藤がシャドー→FWへシフト)
一方のヴェルディは新井→山下へと交代します。

前節のように小池が左へ回るのかと思いきや、そのまま山下が左WGに。
疑問が残ったものの、その形から最高の結果が生まれる事となります。
16分、左サイドで福村のロングパスを佐藤凌我が合わせると、上空へ上がったボールを山下がエリア内へと落とし。
この中央へのボールに佐藤凌が走り込んでシュートを放ち、相模原に絶望感を与えるゴールが齎され。
相模原サイドは、山下がオフサイドという事を主張するも当然判定は覆らず、攻守両面でオフサイドを巡る判定に阻害される事となってしまいました。

流石に意気消沈ぶりは隠せない相模原。
19分にCKから鎌田がシュートを放った(ゴール右へ外れる)以降は、再度ヴェルディに攻撃権を握られる展開を強いられます。
前半は上がりを自重していた両SBが度々攻撃に絡むなど、降格の恐怖に呑み込まれる寸前の相手を尻目に跳梁するヴェルディ。

25分に飲水タイムが挟まれ、今季最後の第4クォーターを迎え。
相模原は鎌田→梅井へと交代し、梅井をFWで起用。
4-4-2のフォーメーションに移行し、最後の望みを賭けます。
一方のヴェルディも2枚替え(小池・馬場→杉本・富澤)、前年相模原でプレーし、かつ契約満了で退団が決まっている富澤を起用するという情緒的な采配。

そして迎えた32分、その富澤のロングパスからヴェルディが好機を作り、拾った杉本の左サイドでのキープを経て山本がエリア内へスルーパス。
走り込んだ梶川のシュートはGK三浦がセーブするも尚も連撃を浴びせるヴェルディ、拾った深澤がシュート、ブロックの後クリアされたボールをさらに福村が拾いシュート。
これがあろう事かヴェルディ・梶川に当たって跳ね返り、予想外の事に相模原ディフェンスも対応できず、ノーマークでの深澤のシュートがネットに突き刺さり。
相模原サイドは再びオフサイドをアピールするも実らず(これはリプレイでも明らかにオンサイド)、決定的な3点目となりました。
(直後にヴェルディは深澤・梶川→若狭・加藤に交代)

最早降格圏からの浮上の芽は殆ど無く、残されたJ2での時間で何を示すかという岐路に立たされた相模原。
最後の力を振り絞って攻勢に持ち込み、中盤からのFK・梅井のロングスローによる放り込みで、何とか1点を狙いにいきます。
42分には左サイドからのFK、キッカー川上は変化を付けてエリア内左へのスルーパスを選択し、安藤が走り込むもクロスは上げられず。

しかしアディショナルタイムには攻め疲れからか、再度ヴェルディに主導権が移り。
自陣で回された末に、若狭のミドルシュート(枠外)・佐藤凌のエリア内からのシュート(枠外)を受ける展開を強いられます。

そして試合終了ならびに、相模原の降格圏を確定させる笛が鳴り響き。
後はJ3の上位次第、という状況に追い込まれた相模原。
しかし頼みの宮崎はよりによって既に全日程を消化しており、今節は勝ち点を積み上げるのは物理的に不可能。
熊本と岩手がそれぞれ勝利・引き分けで勝ち点を積み上げ、ともに昇格圏に滑り込んで昇格を確定させました。
それは同時に相模原の降格決定の合図であり、1年でJ3に舞い戻る事となり。

それでもJ2を戦う中で、相模原にそれまで希薄であった秩序を齎した高木監督のチーム。
果たして引き留めて来季を迎える事が出来るか、オフの出だしから重大なミッションを強いられそうです。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第42節 大宮アルディージャvsザスパクサツ群馬

2021-12-07 16:07:52 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(41節・町田戦、0-0)
※前回の群馬の記事はこちら(40節・新潟戦、0-0)

最終節に組まれた、残留争い同士の直接対決。
とはいっても、ともに降格ラインから上という立場であり、19位のクラブ(相模原)の勝ち点積み上げが無い限りは負けても大丈夫な状況ですが。
有利なのは順位が上の群馬の方で、引き分けでも残留確定な立場。

大宮が左サイドハーフ(左ウイング?)を小野→奥抜へと入れ替えたのみ(それも小野の負傷という要素が絡む)で、後はともに前節から不動となったスタメン。
不利な立場の大宮が押し込むという予想通りの入りとなり、長いパスを効果的に使い好機を演出。
前半4分に右サイドのスローインから、河田のクロスをファーサイドで翁長がボレーで合わせにいきましたが、これはミート出来ず枠外に。
続く6分、翁長のロングパスのセカンドボールを拾い、左サイドでパスを繋いで組み立てたのち翁長がクロス。
中央で黒川が頭で合わせるも流れ、ファーで河田がボレーシュート。(枠外)
ファーサイドでボレーシュートという形を連続して作った大宮。

しかし落とし穴はすぐそこに待っており、続く7分。
西村の右→左へのサイドチェンジのパスが短くなり、田中がカットして群馬がカウンター気味に攻撃。
エリア手前で中央へ切り返して左へパスを出す田中、それをエリア内で受けた加藤が対峙する大宮・馬渡の股を抜くシュート。
丁度馬渡がブラインドとなったためGK南は弾ききれず、ゴールネットに突き刺さり。
ファーストチャンスを綺麗にモノにした群馬、先制に成功します。

いきなり窮地に立たされてしまった大宮。
プレッシャーに脅かされる展開を避けるように、以降はロングパスを控えめにして、石川が降りて3人の最終ラインによる組み立てを重視。
その方針転換がたたったのか、群馬に攻撃機会を支配される時間がしばらく続きます。

しかし15分、群馬のパスミスを拾って反撃を仕掛ける大宮。
中央→右→中央→左へとサイドを振り、左サイドでのパスワークの形を作ったのち、再度右へとサイドを振って馬渡がドリブルからクロス。
この低いボールに黒川が頭で跳び込んで合わせ、ジャストミートは出来ずもGK清水が何とかセーブする形となり、跳ね返りを目の前で菊地が詰めてネットに突き刺し。
群馬同様、相手の流れがミスで途切れた所を見逃さない同点ゴールとなりました。

以降は大宮がボールを握るも、前述の基本形からゆったりとしたビルドアップを駆使し、好機はあまり生まれずという展開に。
ミスから先制を許したという事もあり、相手に攻撃させない事を第一に考えていたでしょうか。
19分に奥抜がファウルスローを犯すといった小さなミスもありましたが、穴を作らず試合を進めていく大宮。

そんな中で右サイドからのフリーキックを得たのが24分で、一旦は途切れるも敵陣で石川がパスカットして尚も攻撃。
さらに途切れて今度は右サイドのスローインから、再び馬渡が低いクロスを入れるシーンとなり、ニアサイドで菊地が跳び込むも僅かに合わず。
以上が24分台の攻撃で、基本はスローペースながら、刹那的に押し込んで何度も仕掛けるといった立ち回りだったでしょうか。
ともかくそんな流れが生まれつつ、25分に飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けも暫く好機が生まれない等、大宮のゲームコントロールぶりが顕著な流れ。
31分に石川の縦パスを受けた奥抜が左サイドを前進ののちスルーパス、受けた翁長が左コーナーキックを獲得。
キッカー河面のクロスが流れた所を、エリア内右で拾った翁長がシュートするも右サイドネット外側。
ここからまた暫く停滞が続きますが、群馬サイドも中々攻勢に出れず。
大宮ペースは不変という印象を残しつつ、迎えた35分でした。
最終ラインの繋ぎから、またも右サイドで馬渡がクロスを入れる展開に持ち込み、今度は近距離(エリア内右)で菊地が受け。
そして彼の戻しに三門が後方から走り込み、放たれたシュートが豪快にゴール右へと突き刺さり。
キャプテン三門の胸すく勝ち越しゴールが生まれ、リードを奪った大宮。

前半のうちに逆転されてしまった群馬。
以降は主に左サイドからの攻撃を見せ、サイドバックとSHの関係性を重視して前進を図るも、思うようにやらせてもらえず。
終盤を迎え、細貝のキープに対して大宮・三門が後ろからチャージしてしまい反則となると、三門に警告が突き出され。
特に重い反則には見えず、大宮サイドから不満の声が漏れる事となりましたが、これを機に以降群馬が押し込む流れを得ます。
アディショナルタイム、GK清水のロングフィードに青木が跳び、合わせられずに流れた所を拾った田中がエリア内右へ進入。
しかし切り返しを図るもシュート体勢を作れず、クリアされてしまいモノに出来ません。
結局2-1のまま前半を終え、ゴールシーンの1本のみに終わった群馬のシュート。

共に交代無く迎えた後半、群馬が同点に追い付かんと攻勢を掛ける展開に。
後半1分の最初の攻撃でCKを得たのを皮切りに、以降スローインから好機を作ります。
3分、右から投げ入れた岩上が田中の返しをダイレクトでクロス、走り込んだ加藤が合わせにいくもミート出来ず。
5分には左から小島雅也のロングスロー、クリアされたボールを岩上が拾い、ミドルシュートを放ちましたが枠を捉えられず。

大宮は前半からより一層消極的な試合運びとなり、ロングパスが巧く繋がれば……という立ち回りで攻撃権を得れず。
もしかすると相模原の試合状況(前半終了時で0-1)を頭に入れていたかのかもしれませんが、最初の攻撃機会は12分という遅さとなり。
西村のロングパスが黒川に収まり、左へ展開したのち翁長からクロス。
クリアボールを馬渡がダイレクトでシュートしましたが、ゴール右へと外れ。
その直後に群馬は大前がプレー続行不能となってしまい、交代を余儀なくされます。(進と交代、加藤がFWへシフト)
前節の負傷を抱えたまま強行的に出場していた大前、残留へ並々ならぬ思いがあったと思われますが、ここで無念の交代。

今までは加藤・小島雅の左サイドでの攻撃を重視していた群馬ですが、加藤のポジションチェンジの影響か、その後右サイドから仕掛けるシーンが目立ち。
15分にはその形から平尾がクロス、青木がフリックするもクリアされ、加藤の繋ぎを経て再度平尾からクロスが上がり。
これを交代出場の進がヘディングシュートに持っていきましたが、GK南が正面でキャッチ。

長らく守勢となっていた大宮でしたが、17分に河面右へロングパス→黒川受けて手前からクロス→ファーで河田(クリアされる)と、ロングボールでの組み立てでCKをゲット。
この左CK、キッカー河面のクロスをニアで菊地がフリックし、ファーに流れた所を翁長がシュートしますがブロックに阻まれます。
22分には群馬がチャンスを迎え、再び右サイドで平尾がドリブルからクロスを入れると、中央で進がスライディングで合わせシュート。
しかしGK南がキャッチと、双方フィニッシュに辿り着く乱戦模様に。

その直後の大宮の攻撃でした。
GK南のスローを受けた河面がロングパスを送ると、群馬・渡辺のマークを振り切って収めた河田がエリア内へ進入する絶好機に。
群馬ディフェンスが整わないうちに河田がシュートを放つと、GK清水の伸ばす手も届かずゴール上へと突き刺さり。
乱戦を制するのは個の力、と言わんばかりのゴールとなり、2点差へと突き放した大宮。
直後に飲水タイムが採られ、いよいよ残留への扉が露わとなりました。

何とか反撃したい群馬、既に相模原も勝利は絶望的な状況(後半20分で0-2)でしたが、自力で残留を決めるに越した事は無い。
27分にCKを得て、そこからスローインを挟んでの二次攻撃。
左から岩上のクロスが上がり、ファーサイドで畑尾が折り返して右へこぼれたボールを青木がバイシクルで再度折り返し。
中央で進がこれまたバイシクル気味に合わせるも、放たれたシュートは枠の上へと外れ。
大宮の激しいディフェンスを掻い潜りつつフィニッシュに辿り着くも、結果は得る事が出来ません。
直後に大宮は奥抜が足を攣らせてしまい、それを受けて30分に奥抜→佐相へと交代します。

32分に群馬が左サイドを突破、小島雅がクロスを入れる形となるも大宮・馬渡がブロック。
これがゴールキックと判定された事で、この辺りから審判に対する不満が露わになり始めます。
それは大宮サイドも同じだったようで(前半の三門への警告のシーン然り)、34分には以前から盛んに異議を唱えていた大宮・河田がとうとう警告を受け。

度々スローインが大宮ボールになる度に、群馬・平尾が不満げな表情をするのも悪目立ちしていました。
その平尾は35分、西村のラフなロングパスをクリアミスしてしまい、拾った佐相がエリア内に進入してシュート(GK清水セーブ)とピンチを招いてしまい。
メンタルの乱れも露呈し、反撃の機運を得る事が出来ない群馬。(群馬は37分に田中→白石へと交代、進が左SH→右SHへシフト)

終盤を迎えた41分、大宮は2度目の交代カードを切り。
菊地・河田→中野・河本へと2枚替えを敢行し、5バックシステム(3-4-2-1)へとシフトします。
この試合がラストゲームである河本を中央CBへと置く、花道を作りつつ逃げ切り体制へ。

群馬が攻撃機会をロクに得られずという状況の中、43分に大宮がFKを得ると、ロングボールを河本に送り込むという粋な振る舞いを2度見せる攻撃。(シュートには繋がらず)
情緒的な雰囲気も生まれつつあったNACK5スタジアム、とうとう試合はATに突入します。

そのATの最中に最後の交代カードを使う大宮、黒川・石川→イバ・小島幹敏へと2枚替え。
投入されたイバが左サイドをドリブルで持ち上がり好機を作ると、彼のスルーパスに走り込んだ小島幹がクロス、ファーに流れた所に中野がスライディングで合わせ。(枠外)
交代選手勢揃いといったチャンスも生み出しました。

そして試合終了の時を迎え、3-1で勝利した大宮が自力で残留を決める運びとなり。(16位)
一方の群馬も、相模原の敗戦(0-3)を受けて18位でフィニッシュし、残留が決定。

拮抗した順位の両クラブでしたが、クラブの資本力の差を考えれば、大宮はどうしてこんな下に居るのかという疑問は当然のものであり。
圧倒的なポテンシャルをチーム力に還元出来ず、という問題ですが、そのポテンシャルも危機迫る状況となっているようで。
大宮の明日はどっちだ、とは言い過ぎでしょうが、これを境にフロントの意識転換が求められる事となりそうです。

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