あすかパパの色んな話

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あと一歩は決定力 J1定着へ前進(3)

2010年12月09日 12時01分27秒 | サッカー
やまがたニュースオンラインより


チームトップの10ゴールをマークしたFW田代有三。山形の攻撃を支えた=第32節京都戦、天童市・NDソフトスタジアム山形

今季、山形がリーグ戦34試合で奪ったゴール数は「29」。昨季の「32」を下回り、全18チームで最も少ない数字だった。試合内容には一定の手応えをつかみながら、最終的には“決定打”を欠いて苦しんだ。

 今季、J1初年度以上にボールをつないで攻撃を組み立てるプレーを徹底した。DFからボランチを経由してサイドに展開するなどパスワークで局面を打開。昨年よりもワンランク上の攻撃を目指し、守備一辺倒に陥る場面はなかった。「今季、上位に勝つことができたのは、積極的に前に行けたから」と小林伸二監督。逆転勝ちした第25節G大阪戦(2-1)に代表されるように、徐々にではあるが、攻撃には展開力が備わった。

 一方、「あとはゴールだけ。そこからは精度の問題になる」-白星を逃した試合後の記者会見でほぼ毎回、小林監督が口にした。クロスをゴール前に供給しながらパスの出し手と受け手の呼吸がなかなか合わず、シュートミスもあって逸機を重ねた。第24節湘南戦(1-1)、第31節磐田戦(0-0)など、押し気味に戦いながらも勝ち点3に手が届かない試合は多かった。

 得点力不足と言えばそれまでだが、冷静にチームの“立ち位置”を考えると、別の見方もできる。多くのクラブでゴールを奪う作業を担うのが強力な外国人選手。同じような補強や、選手の確保はJ1最低ランクの経営規模(今季は約13億円)の山形には難しい。今シーズンの「29得点」は、特定の誰かに依存することなく、全員が力を合わせて地道に積み上げたもの。今季の11勝中、1-0で競り勝ったのが7試合。粘り強く最少得点で勝利を収め、ある意味で“らしさ”を披露したといえる。

 発展途上のチームをけん引したのが、J1鹿島から期限付き移籍で加入したFW田代有三。山形の総得点の3分の1に当たる10ゴールをたたき出した。開幕当初はフィットせずに苦しんでいたが、徐々に周囲との連係は改善。シーズン終盤には、「鹿島にいたころは誰かが点を取って勝っていたが、山形では僕が(好機を)外すと負けることが多い。中心(選手)としてやる責任を感じている」と自信を口にした。

 ゴール数を増やすことは来季の明確な課題。一般的な“特効薬”は補強になるが、山形の場合、今季の戦い方を熟成させていくことが現実的な解決策になりそうだ。小林監督は「もう少し個のレベルを上げ、J1に慣れていく。まだ(J1)2年目の選手がたくさんいるので、慣れてさらに上達してくれればいい」と見据える。