めんどりおばあの庭

エッセイと花好きのおばあさんのたわ言

目から鱗…

2020-12-14 13:14:37 | 日記

こんな年老いた粗忽者おばあでも、新聞を手に取ると先ず、一面の「天声人語」と「折々のことば」から目を通します。

長年の習慣です。

12月10日付の朝日新聞に掲載された「折々のことば」を読んで、目から鱗、最近の私の思い悩んでいた謎が解けたよう気がしました。

大袈裟ですが目の前が開けたような気がしたのです。

人生の黄昏の真っただ中にあり、日々、悶々としている私ですが、それは生きているという感触に違いありません。

そう考えると納得がいくのです。

しかし、元来ガサツな私、そっと消えゆく澄んだ時の色が見えるでしょうか?

 

           朝日新聞の記事から、そのまま抜粋させて頂くきました

 

   折々のことば  鷲田清一

 

年を取るといふのは、年輪や殻が厚くなるこ

とではなくて、水に落ちた物体の、どこまでも

拡がって行く波紋に似たものであるといい

                 吉田健一

 

 人は若いうちは、時を早送りしたり、わずかの空隙も埋めようとしたりして、

とにかく今という瞬間の外に出たがる。だが人生の黄昏に足を踏み入れると、

今という瞬間に充足し、その刻々の変化に、生きているという感触を得るよう

になると、批評家は記す。波紋として現れ、そっと消えていく澄んだ時の色。

『我が人生処方』から。                                 2020.12.10

 

         

英文学者の吉田健一氏は、吉田茂氏の息子さんですね。

数々の著書があるようですが、私は手にしたことがありません。

まだまだ、この齢になっても知らないことばかりです。

 

 

 

 

コメント
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