「それでも、生きていゆく」というドラマをフジテレビオンデマンドでいっきに見た。
先日蓼科に一緒に車で行った奈良校のびぃーちゃんがめちゃめちゃお薦めしてくれた。
「過去生の研修の後にみたら尚いいかもね~」って・・・。
びぃーちゃんが言ってたとおりかなり重い内容のドラマだった。
号泣する・・・ということはなかった
ただ・・・涙がすーーーっと頬を伝うシーンはたくさんあって
心が涙を流すという感じではなく、
魂が涙を流している・・・そんな感覚だった。
自分の子供(小1の女の子)を息子の同級生に殺害された母の苦悩
加害者や加害者家族への憎しみ
そして自分の手で子供を守ってやれなかったという罪悪感
殺害された少女の兄の苦悩
母親は美容師として外で働いていて
「妹の面倒をみてね~」と母から頼まれていたのだけど、友達と遊びに出かけてしまい
その間に妹が殺害されてしまった・・・その罪悪感と加害者家族への憎しみ
加害者家族の苦悩
そして犯人の加害者である少年の心の闇
簡単にいうとそういうことが描かれた作品だった。
てんてんが一番反応したシーン・・・
それは最終回の1回前に放送された「第10話 対決の果てに」という回だった。
自分の子供を殺害され15年もの間苦しみ続けた母が
加害者の母(本当は加害者の継母)に自分から会いに行くシーン
被害者の母が加害者の母の15年の苦しみを知り・・・はじめてその苦しみに寄り添おうとする場面
「私達は被害者家族 加害者家族 というだけで 同じ乗り物に乗っている」
「じゃぁ・・・行先は? 一緒に考えなきゃ」
そのシーンだ。
なんとも言えない気持ちになった。
言葉には表現しきれない。
みんな・・・誰もが・・・このように相手の苦しみや悲しみに寄り添い思いやることができたら・・・
人間としてこの世に生を受けたものは傷の大小や違いはあっても
みんなそれぞれがそれぞれに傷ついてきた。
この地球という名の乗り物に乗った同じ傷ついた人間なのに
いろんなところでお互いを裁き合い、また更に傷つけあって生きている
でも・・・このドラマのお母さんのように・・・自分の苦しみにばかり翻弄されるのではなく
少しでも相手の苦しみを感じよう・・・寄り添おうとする思いやる心が芽生えたら
きっとお互いの未来は変わってゆくはず・・・。
(ア・イ・シ・テ・ル~海容~でも同じような場面がありましたね。)
しかし・・・それは決して容易いことではない・・・
それでも・・・てんてんはこのお母さんのように少しずつ大切なことに気づいて
優しい想いで生きていきたいとおもう。
そして加害者の少年の心の闇
とても繊細な心を持つ少年
自分が5歳のとき、0歳の妹がいて・・・実の母親が育児ノイローゼーになり、
「お前達なんて生まれてこなければよかったのに・・・そしたらもっともっとお父さんと
海外旅行に行けたのに」
そう言い残した後、少年の目の前で飛び降り自殺
少年は母から言われた
「お前なんか生まれてこなければよかった」
・・・という言葉に深く傷ついた。
自分の親からこの言葉を言われるほど哀しいことはないだろう
哀しいなんて言葉では表現しきれないほどに・・・
どれほどに純粋なガラスのような繊細な心は傷ついたことだろう
でも思う・・・ドラマではもちろんそこまでは描かれていなかったけれど
彼が成長して・・・いつか自分と同じ傷を持つ大切な人と出逢って・・・結婚して・・・
自分も親になって・・・
そしてそこで初めて気づくことだろう
「親は神のような存在ではなく、ただ一人の傷ついた人間で・・とても未熟な存在なのだ」
・・・ということに・・・。
自分が親になって・・それでも親としても人間としても不完全で未熟な自分を目の当りにして
ようやく親の心の痛み・・・心の傷・・・親の悲しみに寄り添えるようになったことだろう
そして・・・親はどんな親でも子供を愛していない親なんてこの世に誰一人いないということにも
はじめて気づけるのかもしれない・・・。
てんてんはそうだったから・・・。
べつに親にならなくとも・・自分の心の弱さを知ることができたのなら・・・
その自分の弱さを自分で認め・許し受け容れたらのなら
きっと他の誰かの弱さも心から思いやれるようになるのだと思う
自分の弱さを受け容れない人が自分にも人にも完璧を求めて人の未熟さや弱さを裁くのだろう
自分だけが苦しいのではない
この地球で生きている人すべてが・・・言わないだけで・・・知らないだけで・・・
みんなみんな傷ついている
でも・・・「それでも生きている」のだ。
生きることは・・・愛だから・・・。
いつか・・・お互いがお互いの傷に寄り添い思いやれる・・・
そんな日がきたらきっとその傷や痛みがすべて愛と光にかわるだろう
ううん・・・かわるのではなく・・・もともと傷は愛なのだ。
傷は相手を更に傷つける為に負うものではなく・・・
相手の心に優しく寄り添い思いやれる愛を思い出すために・・・
ほんとは自分が望んでつけた傷なのだ。
それに気づくだけ。