「こうしたい」と「つくる」の間に 一級建築士事務所アーク・ライフのブログ

東京都町田市の一級建築士事務所アーク・ライフです。住まい手の「こうしたい」と「つくる」の間で要望を共有し一緒に考えます。

町田の家断熱耐震改修2018_詳細図打合せ

2019-05-30 16:37:54 | 町田の家 耐震断熱改修 2018


工事費見積もり中の町田の家断熱耐震改修2018。

今日は工務店さんの見積もりの進行状況に合わせ、私が作成した詳細図を元に打合せ。外壁や屋根、窓廻りなどの細かい部分について打合せます。

改修工事では様々な不確定要素があり、現場が始まるまで分からないこともありますが、基本的な方針をすり合わせ、必要な材料と手間を準備してもらうために計画や見積もり段階から細かい図面が必要です。もちろん、設計者の一方的な考えだけでは見落としもあるので、その見落としを防ぎ実際に実現可能な図面を工事契約時までに準備するために、このような打合せを何度か行い設計者と施工者が知恵を出し合います。

特に温暖地といわれる東京都町田市では、壁の中に勝手に水蒸気や空気が出入りしないような気密や、建物内の温度を快適に保つための断熱についての技術は私達設計者も含めて一般的になっているとは言えません。そのために、北海道の建築家、山本亜耕さんに沢山のアドバイスを頂きながら、昨年から何度か打合せを行い、2月には窓廻りと外壁断熱を実際に施工するワークショップも行って準備を進めてきました。


2月7日のワークショップ

この町田の家断熱耐震改修2018は、築50年の木造住宅をあと30年は持たせたいという住まい手の要望から始まったものです。その要望にこたえるために耐震化と同時に高断熱化を提案したところ、喜んでいただき計画がスタートしました。

温暖地と言われる東京ですが、ヒートショックで救急搬送される方の数は全国4位と、冬の住宅内の寒さが命の危険をもたらしています。一方寒冷地ながら高断熱住宅の普及している北海道、青森の搬送者数は全国最少クラス。温暖地こそ住宅の断熱化が必要と考え、これからも新築、改修問わず高断熱住宅のづくりに取り組みたいです。