浴室をユニットバスに交換するリフォームの時に、暖房乾燥換気扇を設置したいという要望を伺うことが多いです。
浴室を温めるための暖房と雨天時の乾燥を兼ねたご要望なのですが、洗濯物の乾燥ということに特化して考えた場合、どの方法(機器)がエコでお得なのかを考えてみたくなりました。
比較するのは浴室内に温風を吹き出すタイプの暖房乾燥換気扇3種類(ガス温水式、電熱式、電気ヒートポンプ式)と、衣類乾燥に特化したドラム式洗濯乾燥機とガス衣類乾燥機です。
ガス温水式浴室暖房乾燥機は自宅の事例から、その他はメーカーカタログのデータを参照しました。
洗濯物重量、洗濯時間は同じ条件になるように概算ですが揃えています。
消費エネルギー(使用量換算)はガス及び電気の使用量で、こちらが光熱費に直結します。
消費エネルギー(CO2換算)はCO2排出量を比較するための数値です。
結果、1回あたりの光熱費ではドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ)が一番安く、次いでガス衣類乾燥機、電熱式の浴室暖房乾燥機が一番高くなっています。
CO2排出量で比較してもドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ)が一番排出量が少なく、次いでガス衣類乾燥機、電熱式の浴室暖房乾燥機が一番CO2排出量が多くなります。
浴室暖房乾燥機は浴室を温めることにエネルギーを使用する点で専用の衣類乾燥機よりも不利なのかもしれません。
10年間のランニングコストで見ると、電熱式の浴室暖房乾燥機のコストが群を抜いて高く、一番安いのはドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ)となっています。
衣類の乾かし方の好み、浴室の寒さ対策など他にも考慮したい事はありますが、衣類の乾燥だけで考えると、CO2排出量とランニングコストの点で専用の衣類乾燥機に軍配があがります。
浴室リフォームを考えるときは是非参考にしてください。
そうそう、浴室リフォームの際は壁や天井などに断熱材を入れるチャンスでもあります。忘れずに対応して熱の逃げにくい快適でヒートショックの起こらない浴室リフォームを実現しましょう。