Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

笑ホール寄席 真打ち競演落語会

2006-12-04 23:59:59 | diary
先週の土曜日、水戸の茨城県民文化センターで開催された「年忘れ!笑ホール寄席」に行ってきました。土曜・日曜と真打ち競演落語会、人形噺、桂米丸落語会の3本立て(?)で行われましたが、私が行ったのは真打ち競演落語会。

県民文化センターは、数年前の山崎まさよしコンサート以来。友達は、「聖飢魔Ⅱ見にきたなぁ」とか言ってたけど、一体どれだけ昔のこと?
山崎まさよしも聖飢魔Ⅱも大ホールだったけど、今回はお隣の小ホールへ。

「最近は落語ブームなんて言うから、若い子とか多いかもね」なんておしゃべりしていたのですが、もしかしたら最年少?と本気で思ってしまうくらい年齢層高かったです年配のご夫婦で見えている方々が多かったですね。茨城だったからなんでしょうか?ともあれ、まずまずの客入りだったようです。

さてさて、落語会のプログラムはこんなでした。

一、落語 三笑亭夢吉
一、落語 入船亭扇遊
一、落語 柳家喜多八
 仲入り
一、マジック 花島久美
一、落語 滝川鯉昇

先ずは三笑亭夢吉さんの「真田小僧」。
小生意気な子供にお小遣いをせびられ、まんまと騙されて(乗せられて?)お小遣いをあげる羽目になるおとっつぁんのお話。こんなませた子供がいたらやだなぁとくすくす。
夢吉さんは10月に二枚目昇進されたばかりの若い噺家さんのようです。子供を演るときのすねたような声や目が可愛かった。

次が入船亭扇遊さんで「天狗裁き」。
とある長屋に住む男が見た(ほんとは見てない)夢を、妻が聞きたがり隣の店子が聞きたがり大家が聞きたがり御奉行さまが聞きたがり最後には天狗までもが聞きたがり、でもそれが長い長い夢だった、というお話。
うーんと、こういうお話はちょっと苦手かも。そんなに夢を聞きたがるんなら、適当に作って話してあげればいいのに、とか思ってしまう。
扇遊さんは流行語大賞やハンカチ王子斎藤くんのお話しからブルーの手拭いを取り出して落語に入っていきました。すごく真面目な印象の噺家さん。

その次が柳家喜多八さんで「あくび指南」。
先ず、袖からいかにもやる気なく疲れて面倒臭そうに出て来る喜多八さんにくすくす。こういう芸風の方なんでしょうか。
江戸では、いろんな芸を教えてくれるお師匠さんがいて、たいていは若くてきれいで色っぽいお師匠さんに男たちが鼻の下を伸ばして弟子入りしたようですが、色っぽい女性に釣られてやってきたのがあくびの教室。実は、女の夫が先生で…。
あくびの教室なんて馬鹿みたいなお話だけど、これがほんとにお馬鹿で可愛くて大爆笑でした。春夏秋冬のあくびの中でもいちばん易しい夏のあくびをお教えしましょう、なぁんて本気で言うお師匠さん。吉原へ向かう船の中のあくびをダンディーに品良く演じるのが可笑しくて可笑しくて。それを真似る八っつぁんは、まるでミスタービーンのように真面目なお馬鹿(?)なんですね。いちばんのお気に入りだったかも。
喜多八さんはすごくやる気がないように見せといて、その飄々とした語り口が味わい深くて癖になる面白さでした。お師匠さんの演じるあくび、最高でした。

10分間の仲入りの後、マジック(花島久美さん)。
クリスマスをテーマにしたマジックから、トランプ、新聞紙などを使ったマジック。新聞紙の中へ吸い込まれたトマトジュースはどこへ行ったのか謎でした。

最後は滝川鯉昇さんで「死神」。
死神に人間の寿命の見方を教わった男が金を儲けて豪遊するけれど、やがてすべてを失っていく、というちょっとブラックなお話。
滝昇さんの全身で表現する熱いお話にぐいぐいと引き込まれてしまいました。最後の蝋燭の炎を絶やすまいとするシーンは、手に汗を握りました。

ところで、私と友人の落語会の後の会話。
私「落語家さんって、顔濃いよね」
友「うんうん。最初の人はちょっと爽やかだったけど、次の人はねぇ」
私「喜多八さんは具合悪そうだったしね」
友「でも、なんといっても鯉昇さんのインパクトったら」
私「ねえ!!」
ええ、とっても印象深いお顔でした。
(あぁ、こんなくだらない感想でごめんなさい。)


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