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雀庵の「常在戦場/30 神風ドローン特攻隊!」

2021-06-10 08:39:01 | 日記
雀庵の「常在戦場/30 神風ドローン特攻隊!」
“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/316(2021/6/9/水】同志諸君、まずは以下のサイトにある映像を見て欲しい。
https://news.yahoo.co.jp/byline/satohitoshi/20210607-00241759/


戦争はテクノロジーを一気に加速させるというが、近い将来、AIロボット兵器同士のハイテク戦争になり、将兵の犠牲が少なくなるのかもしれない。逆に言えば、戦争抑止力が低下し、お手軽になり、まるでゲーム感覚で、ロボットが尽きる=金庫が空になるまで戦争が続くことになりはしまいか。「武」を怠れば侮られる、「武」が過ぎればカネが続かない・・・悩ましいものだ。


徳川幕府は国家体制を維持するために藩の軍事力強化を抑え込んだ。500石以上の船を造るな、城は拡張するな、さらに銃火器類に対する禁制政策によりテクノロジーは停滞あるいは後退したという。幕府は「武器の発達は国家体制、秩序を破壊しかねない」と承知していたわけだ。だから250年もそれなりの平和、秩序が続いたと言える。植民地主義者の欧米はそれを許さなかった。


<19世紀半の幕末、幕府の政治力の欠如と、外国船の来航が増え国内に混乱が生じて武器の国内需要が増したことにより、実戦的な日本刀が再び作られるようになった。開国し倒幕運動が起き、日本が内戦状態に突入する。海外からの派兵や直接介入は行われなかったが、絶好の市場と見なされ、様々な武器や兵器が持ち込まれた。


特に1865年にアメリカ南北戦争の終結により、だぶついた重火器の多くが日本へ輸出された。日本が輸入した銃は多岐にわたり、ゲベール銃、ミニエー銃、スナイドル銃、エンフィールド銃などがあり、総数ははっきりとはしていないが、戊辰戦争終了後の時点で日本国内に50万丁の洋銃があったとする説がある>(weblio)


新しい武器・・・男は手に入れると使いたくなる。これまた厄介だ。江戸期には“試し斬り”という物騒な事件も珍しくなかったようだ。近年では「男の自信を取り戻す」なんていう新しい“武器”を手に入れ、早速オタメシした友人曰く、「スゴイ! 全然効かない! 彼女も色々協力してくれたんだけど・・・」。奥さんの呪いじゃないか。銃後の守りを忘れたらダメだ。


いくら新型兵器でも、それ以上の兵器はどんどん出回るから経済負担は大きい。現在では戦争に勝っても美味しい思いはあまりしないような気がする。WW2で事実上唯一の戦勝国だった米国も1945年から1965年のベトナム戦争介入あたりまでのせいぜい20年は我が世の春だったが、今や貿易戦争では中共や欧州勢、日本に追いつかれ、追い抜かれたりして存在感はずいぶん薄らいできた。輝いていたチャンピオンベルトは何やらラストベルトになったよう。


冒頭の映像のように戦争自体もハイテクで大きく変わってきた。学術研究員・著述家の佐藤仁氏「リビアでトルコ製の自律型攻撃ドローンで初の人間への攻撃か:国連が報告書」2021/6/7から。


<国連安保理の専門家パネルが2021年3月に報告書を発表していた。その中で、2020年3月にリビアでの戦闘で、トルコ製の攻撃ドローン「Kargu-2」などの攻撃ドローンが兵士を追跡して攻撃を行った可能性があると報告していた。兵士が死亡したかどうかは明らかにされていない。


トルコのKargu-2は大群(一度に20機程度)で上空を回遊して、ドローンのセンサーとカメラで敵を察知し、顔認識機能も搭載している。標的を認識すると突っ込んでいき爆破することから「神風ドローン(Kamikaze Drone)」とも呼ばれている。ドローンの大群はいっせいに敵に突っ込むこともできるし、別々の場所に敵がいてもそれぞれに突っ込んで攻撃をすることができる。敵に突っ込むと大破するので再利用はできない。


神風ドローンのオペレーションは軍人が遠隔地で操作をして行うので、攻撃には人間の判断が入る。(現場での)攻撃に際して人間の判断が入らないでAI(人工知能)を搭載した兵器自身が標的を判断して攻撃を行うのは自律型殺傷兵器(Lethal Autonomous Weapon Systems:LAWS)と呼ばれている。「実際の紛争でLAWSで攻撃を行ったのは初めてのケース」であると英国メディアのインディペンデントは報じている。


Kargu-2は敵を察知すると、遠隔地にいる人間が攻撃判断をしてから攻撃を行う。ドローンが察知してから、遠隔地の人間が判断するまでに時間差があり、敵を逃がしてしまったり逆襲されることもありうるので、LAWSのように敵を認識したら即座に攻撃を仕掛けられる方が効率が良いという意見もある。


遠隔地にいるとはいえ神風ドローンに攻撃の判断を行い敵を殺害するのは人間に精神的な負担がある。(LAWSならその負担を軽減するし)攻撃側の軍人にとっては戦場で命を落とすリスクも低減されるので、攻撃側の軍人の“人間の安全保障”は確保されるようになる。


一方で、人間の判断を介さないで標的を攻撃することが非倫理的・非道徳的であるということから国際NGOや世界30か国の政府、AI技術者らが自律型殺傷兵器の開発と使用には反対している>


夏彦翁曰く「なったら、ならぬ昔には戻れない」。AIロボット戦争の研究・開発は進むだろう。同時に核兵器の実用化も進むだろう。今は冷戦から熱戦への過渡期なのだから当然の流れだ。


核兵器は米国が日本で“お試し”して恐ろしいほどの効果が証明されたから75年以上も使われていないが、「宝の持ち腐れじゃないか、上手く使える“普及版”を使うべきだ」という為政者、軍人は少なくないようだ。日経2020/2/5「米海軍、小型核を実戦配備 中ロに対抗」から。


<米国防総省は4日、海軍が潜水艦発射型の弾道ミサイル(SLBM)に爆発力を抑えた小型核弾頭を実戦配備したと発表した。小型核は敵国の軍事基地などに対象を絞り限定攻撃する能力に優れ、従来型の核兵器よりも使用のハードルが低いとされる。米国はロシアや中国に対する抑止力と位置づけるが、世界的な軍拡競争に拍車をかける恐れもある。


国防総省のルード次官は4日の声明で小型核の配備について「抑止力を強化するものだ」と説明した。「米国がいかなる場合にも確実かつ断固として対抗することが可能で、敵国による限定的核使用が無意味であることを示す」とも強調した。


小型核を搭載する潜水艦発射型ミサイルは敵国のミサイル迎撃システムを突破しやすいとされる。これまでに空軍が小型核を実戦配備したとされるが、海からの攻撃能力も増強し有事の際の対応力を高める思惑がある。


トランプ政権はロシアが小型核の先制使用を辞さない構えを見せて欧州諸国に圧力をかけ、軍事・外交で優位に立とうとしていると主張する。2018年2月に発表した「核体制の見直し」(NPR)はロシアの核戦略に懸念を示し、潜水艦搭載型の小型核の開発・配備を目指す方針を表明した。核戦力の増強を進める中国をけん制する意味合いもある。


米海軍による小型核の実戦配備を受け、ロシアや中国も軍拡を進める可能性がある。21年2月に期限を迎える米ロの新戦略兵器削減条約(新START)は延長交渉に目立った進展がない。失効すれば核弾頭やその運搬手段であるミサイルの配備などを条約の制限を受けることなく進められる。


小型核の配備は不必要に戦闘を激化させる恐れもある。潜水艦からミサイルが発射された段階では小型核を搭載しているか判別が難しいため、敵国が過剰反応して反撃に出る可能性があるからだ。米国が潜水艦搭載型の小型核の存在をアピールするほど敵国には疑心暗鬼が増幅され、過剰反応のリスクが高まる>


広島に投下された原爆は15キロトン。今回配備された小型核兵器は5キロトンだが、小さな都市を破壊できるらしい。1キロトン=TNT火薬1000トン(10トントラック100台分)分の破壊力だから、5キロトンはTNT5000トン、トラック500台分の破壊力になる。


虎ノ門、霞が関、新橋、銀座、丸の内、東京駅界隈という中枢は4km四方しかない。小型核兵器1、2発で壊滅しかねないから、「小型」とは言え、これは人心を欺く名称で、実態は巨大爆弾だ。


2015年の中国「天津港の大爆発」はTNT換算24トン分で死者44人。夜の倉庫街で住民がとても少なかったから死者はそれで済んだが、その208倍のTNT5000トンが平日の午前10時に都心中枢で爆発したら・・・死屍累々、大火災でオシマイだ。2発なら23区が消えるだろう。


核抑止力がなければ中共・習近平にブレーキをかけることはできない。習近平一派は「人民の命」なんぞ歯牙にもかけない。師匠の毛沢東は飢餓と弾圧で1億人を殺したが、まったく意に介さない。日本では感染症が発生した養鶏・養豚場の生産者は泣く泣く家畜を殺処分するが、毛沢東は「核戦争で人口が半分になってもどうってことない、大体我が国は人口が多過ぎる」という人である。彼ら支配階級にとって人民の命なんぞ屁の河童、まさに“鴻毛より軽し”、一番大事なのは自分の命、地位、特権、名誉だけだ。


習近平は殺されることを恐れている。毛沢東は「昨日の敵は今日の友」の人民戦線方式でどうにか建国に漕ぎつけたが、以来、スターリン式の一党独裁、さらに個人独裁体制を固めるために政敵を殺しまくってきた。


習近平もその轍を踏んできた。権力=軍と警察を失えば政敵から処刑されるという内憂、さらに米国(など?)からピンポイント攻撃で殺されるかもしれないという外憂。その不安、恐怖から矢継ぎ早に法律を創っているが、処刑される前に心臓病か脳疾患でくたばるのではないか。習近平は「大人は信用できないから」ということか、子供に媚びを売って「未来の紅衛兵」を育てているようなニュースもあった。


独裁者に孤独、猜疑心、殺されるのではないかという恐怖心は付きもののようである。スターリンは軍幹部が緊急事態で夜中に訪ねると腰を抜かして立てなくなったという。明日をも知れぬ命・・・ドローンで殺られるか、小型核で蒸発するか・・・その恐怖に習近平はいつまで耐えられるか。世界は日没を待っている。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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