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中露の結束はキツネとタヌキの騙し合い

2025-03-29 20:46:22 | 戦争
中露の結束はキツネとタヌキの騙し合い
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」378/通算809 中露は結束を強めている 2025/令和7年3/29 土曜」
27~28日に埼玉県に暮らす長男坊の娘2人が春休みを利用して1年振りにやって来た。我が家の周辺に暮らす娘2人の子供2人もやって来たので大賑わい。カミサンは美味しいものをいっぱい作って歓迎したが、かなり疲れたよう。小生は4階の屋上展望台の西側のペンキ塗りでヘロヘロ。どうも70歳を過ぎると「気力はあっても体力は落ちるから無理をしない」がヨサゲのようだが・・・

散歩がてらに工事現場で働く70歳前後の職人を観察していると、「無駄な動きをしない、無理をしない、できるだけ機械を活用する」といった感じ。小生は直近の記憶力が劣化して○○を取りにキッチンに行ったりすると、その数秒間で「何を取りに行ったのか」を忘れてしまい往生している。ブログ「頂門の一針」の渡部亮次郎氏は確か70歳の時に必死でパソコンを学んでブログを始めたと記憶しているが、小生は74歳でかなりの激しい経年劣化だ。忘れないようにメモしても、メモをどこに置いたかを忘れてしまう・・・つける薬なし!

劣化はオツムだけではなく、耳は遠くなるし、目はかすむ、こうなれば葬式用の写真を準備すべしと髭を剃り、お気に入りの服を着て息子に写真を撮ってもらった。あっ、戒名はどうする? 我が一族の菩提寺、真言宗豊山(ぶざん)派の常照寺は源平合戦の戦国時代は多摩丘陵の向ケ丘城塞の役目を果たしたと言われている勇武の寺。戒名は「覚法正修信士霊位」、葬儀とお骨上げは地元の「くらしの友・津田山総合斎場」にしてもらおう。
遺産は・・・基本的にカミサン半分、残る半分は一子相続を基本にして欲しいが・・・世話になっている税理士さんに早めに相談しておこう。

やるべきことはどっさりあり、考えただけでグッタリする。しかし、「考える」と脳みそが活性化して饒舌になるというのは面白い。つまり無我夢中になって「問題や疑問を解いて行く」ことは経年劣化を抑制する効果があるということだ。渡部亮次郎氏が89歳でも連日ブログを発信しているのは、その効果を証明していると言える。小生も踏ん張るべし! 強(したたか)に生きるべし!
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産経2025/3/28「緯度経度」 遠藤良介・外信部長兼論説委員の「トランプ氏は安倍元首相の轍を踏まないで 停戦交渉で焦り禁物 中露の離間は容易でない」は共産主義独裁国家の強(したたか)さを指摘していた。以下、全文を転載する(形容詞は概ね削除)。
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<トランプ米大統領が進めているウクライナ侵略戦争の停戦交渉は非常に難しいものだ。「撃ち方やめ」の停戦まで行ったとしても、そこから先の本格交渉で難航が予想される。
ロシアのプーチン大統領はウクライナという独立国家の骨抜きと傀儡(かいらい)化を狙っており、ウクライナが譲れる一線をはるかに越えている。プーチンはまた、冷戦終結後の国際秩序を覆そうとしているため、ウクライナにとどまらず、広く欧州の安全保障についてもトランプに要求を突きつけてくるだろう。
トランプに望みたいのは、功を焦らず、公正で確かな和平を実現してほしいということだ。

筆者は2月、ウクライナで全面侵攻後6度目の現地取材をしたが、ウクライナ人は一般にイメージされているほどには疲れていない。多くの人が停戦を望んでいるが、それは決して無条件に即時停戦をということではない。停戦後の「独立の維持」や「安全の保証」は絶対条件であり、継戦能力という面でも交渉には時間的猶予がある。

対露外交で教訓となるのは、安倍晋三元首相が行った北方領土交渉だ。安倍氏が戦略眼を持った類いまれな首相だったことは論をまたないが、対露交渉だけは失敗した。プーチン氏と27回の首脳会談を行い、日本では北方領土返還への期待が高まったが、残念ながら成果はなかった。
安倍氏は長らく停滞していた領土交渉を動かしたいとの熱意から、「私とプーチン氏の間で平和条約を結ぶ」と繰り返し決意を語った。しかし、プーチンが呼応する発言をしたことはなく、安倍氏は交渉期限を区切ったことで足元を見られる形となった。
安倍氏は2016年、「新しいアプローチ」による平和条約交渉を唱え、8項目の経済協力プランを提示した。北方四島での共同経済活動も打ち出した。14年のクリミア併合で欧米が対露制裁を科していた中での提案だったが、交渉進展にはつながらなかった。

2018年の日露首脳会談では「日ソ共同宣言(1956年)に基づいて平和条約交渉を加速させる」と合意した。共同宣言には「平和条約の締結後に色丹、歯舞を引き渡す」との項目があり、安倍氏は2島返還にかじを切ったに等しかった。

しかし、プーチン氏はこうした譲歩に応えるどころか、日本は北方四島返還の原則を放棄したものとみて増長した。「ロシアに領土問題は存在しない」とゼロ回答をよこし、日米安全保障条約が交渉の障害だとも主張した。日本が譲歩するほど高飛車な態度に出たのである。

安倍氏とトランプ氏に共通するのは、より深刻な脅威だと考える中国に注力するため、ロシアとの問題を解決してわが方に引き寄せたいとの思考だ。米国がニクソン政権期、ソ連を孤立させる狙いで中国との国交正常化に動いたことの逆張りであり、「逆ニクソン戦略」と呼ぶ専門家もいる。
この戦略自体は否定すべきものでなく、あらゆる努力があっていい。ただ、ニクソン政権期には中ソのイデオロギー対立や国境紛争があったのに対し、今日の中露は「無限の友好」をうたう準軍事同盟の関係にある。米欧主導の国際秩序に挑むという共通目標が中露を固く結びつけている。
「逆ニクソン」はきわめて難度の高いものであり、ウクライナで拙速なディール(取引)をすれば、それこそが中国の台湾侵攻を誘引しかねないと肝に銘じるべきである。(以上)
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上記を読んでいたらロシア革命をリードしたレーニンを思い出した。彼は表の顔と裏の顔があり、相当な役者だったとか。WIKIにはこうある。
<歴史学者ロバート・サーヴィスによれば、レーニンは自分が宿命を負った人間 (man of destiny) であると考えており、自らの理想の正しさと革命指導者としての能力に少しの疑念も抱いていなかった。
サーヴィスによれば、若き日のレーニンは非常に感情的であり、皇帝の権威に対して強い憎悪を示すのと同時に、マルクス、エンゲルス、チェルヌイシェフスキーといった思想家達への「愛情」を培い、彼らのポートレイトを所有し、私的な会話の中で自らがマルクスとエンゲルスを「愛している」とも語っていた。
ドミトリー・ヴォルコゴーノフの見解では、レーニンはマルクス主義を「絶対的な真理」と捉えており、「宗教的な狂信者」のように振る舞っていた。バートランド・ラッセルもまた、レーニンが「マルクス主義の福音への確固たる、宗教的な信仰」を有しているとの印象を抱いた。それらの指摘にもかかわらず、レーニンは無神論者であり、また宗教の批判者であった。レーニンは無神論が社会主義の前提であると理解しており、したがって「キリスト教社会主義」は名辞矛盾であると考えていた。

複数の伝記作家によれば、レーニンは反論されることを許容できず、しばしば自分と異なる率直な意見をはねつけたほか、自らの見解にとって不都合な事実を無視し、妥協することを極度に嫌い、間違いを認めることは非常に稀だった>
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1917/大正6年のロシア革命は世界に大きな影響を与え、日本でもごく一部で「大正デモクラシー」につながったようであるが、日本を含む第一次世界大戦の連合国は1918~1922年までの間にロシア革命に対する干渉戦争「シベリア出兵」を始めた。日本は1918年8月11日のウラジオストク上陸以来、増兵を繰り返して協定兵力を大きく超える兵力7万2000人を派兵。ハバロフスクや東シベリア一帯を占領したが、日本の反ボリシェヴィキ政権樹立工作は酷寒とパルチザンの抵抗にあって不成功に終った。
当時から欧州勢は共産主義に甘いと言える。一度アカ、一生アカ・・・日本でも未だにアカの議員が跋扈している。情けない話だ。

産経2025/3/26「世界を解く-E・ルトワック『習近平氏「強国路線」の夢を阻む米露の力学 中露 「蜜月」の瓦解は不可避』から。(敬称はカット)
<トランプ米大統領の安全保障戦略の最優先課題が中国への対応であることは周知の事実だ。トランプは、そのためにウクライナ戦争を最良の条件で終結させてロシアと中国の戦略的連携の解消につなげ、今後一層激化するであろう米中の対立でロシアを中立的な立場に置くことを目指している。問題は、現在は中国と蜜月関係を築いているとされるロシアが米国の思惑通り中立に回るかどうかだ。

トランプは、米中対立を巡って、ロシアが米国の味方をするとは期待していない。また、ロシアが中国を積極的に支援することもないはずだ。なぜならばロシアは、中国が露極東地方に対する領土的野心を強めていることを強く警戒しているからだ。

◎:▼ロシア地図に清朝時代の地名を「併記」  中国の政府機関は2023年、露極東地方の8カ所の地名に関し、地図上でロシア語の地名に加え、中国領だった清朝時代の中国名も併記することを義務付けた。露太平洋艦隊の本拠地であるウラジオストクは「海参崴」、極東地方最大の都市ハバロフスクは「伯力」と表記される。
これらの地域はかつて清朝の一部だった。だが、清朝が英仏連合軍と戦って敗れたアロー戦争(1856~60年)後、清朝が講和の仲介役を務めた帝政ロシアとの間で結んだ北京条約に基づきロシアに割譲された。
中国政府による中国名併記の措置に極東地方の人々は強い不安を募らせた。プーチン露大統領もまた、自ら認めることは決してないものの中国が極東地方の領有権を主張してくることを恐れている。

米中対立でロシアが中国に加勢し、結果的に中国の立場が強まれば、次は中国の野心の矛先がロシアに向かい、極東地方の返還を突き付けられかねない。中国は既に林業で極東地方への権益拡大を図っている。ロシアは必然的に米中対立から距離を置かざるを得ない。

中国からしてみれば、極東地方は過去の歴史で外国勢力から奪われた領土の中で最大といえる。中国は香港やマカオをはじめとする領土の回復を進めてきた。極東地方という歴史的な遺恨を抱える中露は歴史的な敵対関係にあり、現在のような友邦関係を維持することは不可能だ。
地図を見れば一目瞭然だが、ロシアは北から中国に覆いかぶさる位置にある。ロシアが米中対立を巡って中立を保てば、中国が北極圏のロシア領を経由して北方から米国を脅かすリスクも大幅に減る。

トランプがウクライナ和平と対露関係の安定化を目指すのは、インド太平洋地域での危機がますます差し迫っているとの認識があるためだ。中国の習近平が「中国は戦う国家であることを世界に示す」などという夢想を捨てない限り、習が仕掛ける形で戦争が起きる恐れは高まっていくだろう。
中国は米国との全面戦争に備えているわけではない。米国もまた、そうした事態を想定していない。中国が準備を進めているのは、宿願である台湾の統一に向けた武力侵攻と、台湾有事の際に米国が経済封鎖に踏み切ることを見越して食料自給率を上げることだ。

◎:▼台湾上陸想定、巨大なはしけ  実際、中国は台湾への上陸作戦を想定したとみられる巨大なはしけの建造を進めている。今年に入って公開された画像によると、はしけには舳先(へさき)から長さ120メートル以上の「橋」が付いており、搭載された戦車や軍用車両が海上から直接沿岸部の道路に上陸できる構造だ。
習がいわゆる「強国」路線を推し進めているのは、中国が古くは契丹や満州族、最近では欧州や日本など、征服王朝や列強に支配され続けた歴史を背景に、中国がいつまた外国勢力に侵略・支配されるか分からないとの強迫観念にとらわれているためだ。

一国、ひいては世界の命運が一人の男の妄念に左右されるのはばかげている。だが、文化大革命や下放政策で多くの中国人の人生を破滅に追いやった毛沢東、ナチス・ドイツのヒトラー、ソ連のスターリンなどの例をみても明らかな通り、歴史は一個人の強迫観念によって形作られてきたというのが人類の悲しい教訓なのだ。(聞き手 黒瀬悦成)
◇エドワード・ルトワック 米歴史学者。米国家安全保障会議(NSC)などでコンサルタントを務め、現在は政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)上級顧問。安倍晋三元首相に戦略に関して提言していた。1942年生まれ。>以上

中露北は結束を強めているが、北朝鮮はロシアがでっちあげた傀儡国家、中共はロシアに擦り寄っているが、プーチンは習近平中共を「いつ反旗を翻すか分からない潜在的」と警戒しているに違いない。
フォーリンアフェアーズジャパンの4月号「反欧米枢軸と中国の立場――北京はロシア、北朝鮮をどうみているか」から。
<中国は、ロシア、北朝鮮、イランとある種の「枢軸」を形成しているという考えに激しく抵抗している。平壌の金正恩政権は、北京のいら立ちの大きな原因だし、中ロは協力しているとしても、その関係は同盟ではなく、「無制限」のパートナーシップからもかけ離れている。要するに、中国は、信頼できないメンバーで構成される反欧米枢軸を率いてアメリカと対立することが正しいのか、確信が持てずにいる。これは、ワシントンが、封じ込めの準備をしつつも、新たな外交努力を通じて中国の意図を試すチャンスを手にしていることを意味する。ワシントンは中国に、ウクライナでの戦争を終わらせるためにロシアを交渉テーブルに着かせる直接的な役割を与えるべきではないか>
いかにも米国民主党寄りのオメデタイ説だが、海千山千のプーチンが、ロシアに奪われた土地を奪還したい習近平の言うことを相手にするはずはない。中露の結束は一見すると美しいが、キツネとタヌキの騙し合いでしかないのだ。
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