自他共に認める本好きの私だが、大震災から数日間、さすがに本を手に取ることができなかった。
その後、最初に読んだのが五木寛之さんの「生きるヒント」と「今を生きる」だった。
「今を生きる」は比較的新しい作品だが、「生きるヒント」は出版されてからゆうに25年、4半世紀は経っているだろうか。私にとっては再読である。
周知のように、五木さんは終戦を海外で迎え、引き揚げの途中、目の前で母親を殺されるという壮絶な体験の持ち主である。その為か、どちらも五木流の人生観、決して後ろ向きではない諦観で貫かれていると私は思う。
「他人の痛みはどうやっても理解などできはしない、できるのはその痛み、悲しみにそっと寄り添うこと」「この世が自分にとって極楽であろうと地獄の苦しみであろうと、たとえどんなに無様な姿をさらそうと生き抜かなければならない」
何度も読み返し、反芻した一節―薄っぺらではない励ましだと私は思う!
その後、最初に読んだのが五木寛之さんの「生きるヒント」と「今を生きる」だった。
「今を生きる」は比較的新しい作品だが、「生きるヒント」は出版されてからゆうに25年、4半世紀は経っているだろうか。私にとっては再読である。
周知のように、五木さんは終戦を海外で迎え、引き揚げの途中、目の前で母親を殺されるという壮絶な体験の持ち主である。その為か、どちらも五木流の人生観、決して後ろ向きではない諦観で貫かれていると私は思う。
「他人の痛みはどうやっても理解などできはしない、できるのはその痛み、悲しみにそっと寄り添うこと」「この世が自分にとって極楽であろうと地獄の苦しみであろうと、たとえどんなに無様な姿をさらそうと生き抜かなければならない」
何度も読み返し、反芻した一節―薄っぺらではない励ましだと私は思う!