もう一つ、竹村公太郎の【日本史の謎は「地形」で解ける】の記事のご紹介。
「その国の国民の寿命は乳児死亡率に依存している」は良く知られている。
図1は乳児死亡率と平均寿命の曲線である。ここで乳児の死亡率と平均寿命は見事に反対の相関になっている。叉図2は乳児の死亡数だが大正10年に劇的に減少に転じている。
日本では明治20年に横浜市の水道給水を初めてとして次々に水道が開始されているが、実は殺菌されないままに配水されていた。
水道の塩素減菌には液体塩素が必要だが、軍から毒ガス製造を依頼されていた会社がシベリア出兵が終了したため液体塩素の使い道がなくなり、これが水道水の殺菌に転用されることになったという。
この大正10年を境に日本は世界でも稀な長寿社会にスタートを切った。