ここ半年程前から 我が家へ長老が戻ってきて一緒に暮らしている。
この年齢 先日もつ鍋屋で美術学校時代の友人が集まると
自宅に70~80歳代の親と共に暮らすか 近くにいる人が100%だった。
自由にカラダが動くと
朝起床し、顔を洗って歯を磨き身支度して
下着、衣服を清潔に保ち
寝室、居間、台所などを掃除し 衣類の洗濯、収納
適度に入浴し
食材を調達し料理を作って食べ
就寝前には次の日の準備をし 歯を磨きベッドへ入る
このような日々の 基本的な動作は むしろ当たり前すぎて
何も考えずに行動している。
それが 時間の経過すること30~40年後
観察によると 食事だけが義務となり
それ以外は 公の場へ出掛ける時以外は
「あっ忘れていた」とか「気付かなかった」と言いながら
特にこれといった生活の作業はせずに
本人は日々結構幸せに暮らす。
規則正しく生活し 時には趣味などに没頭し
衛生的な生活を心掛け 歯を磨いて欲しい。
帰宅後 「あれした?これは?」と一方通行な質問に
当の本人は 時には気付かないふり
大きな声の質問に 聴こえないふりをする。
あつらえた 高級補聴器はいつも引出しの中に大切にしまってある。
そんなある日 閃いた。
急を要する以外は 過敏にならず
私が聴こえなくなり、気付かなければいいのだ。
「見守る」
当の本人は 充分幸せなのだから。
毎日が 未体験ゾーン。